これは名著である!内容が彷徨っているワケではないので「迷著」ではない。全編に渡って笑いあり、の内容になっているが、要所要所に学者ならではの知識と経験の裏付けがある。
ワガハイ、この本は二冊目である。なぜなら初版の単行本は貸したキリ、行方不明なんである。それで、もう一度チョロッと読みたいと思って文庫本を見つけて買った。
まあ・・・人に貸した本が行方不明とか、戻ってこないコトは儘あること。大切な本は手元に置いておくか、余程信頼できる人に限定して貸して、尚且つ、時々その本の所在と返却をお願いしておかないと・・・いつの間にか所有権が移ってしまう。
「あれ?あの本って、悦朗のだっけ?」
こう言われかねない。本に限らず、レコード、CDなんていうのも同様だけれど。
さて、本日はナニが言いたいのか?というと・・・この本の内容については、ことごとく語りたいコトがあるが、その中から「不味いラーメン(文庫版p.26~)」についてだ。
ラーメン好きはカレー好きに並んで圧倒的大多数であり、かの名指揮者、レナード・バーンスタインさんも日本公演の折、若き小澤征爾さんとラーメンを啜ったというエピソードはあまりにも有名だ。
ラーメンを求めて来日する外国人旅行者もおられるというからなぁ・・・ワガハイ、ナニかを求めて海外に出かけるというものはあるだろうか?現実的に海外は体力的にキツイので・・・時差のない台湾とか韓国とか、行く機会があれば食したいモノはある。
単純に韓国=キムチ なんであって、だが本場キムチのバリエーションの凄さは、若い頃に経験しているので・・・もう一度食したいようにも思う。それは、宿泊したホテルで用意出来るキムチを全て小皿に小盛にしてテーブルに並べてもらい、ご飯だけでその全てを頂くという経験であった。
ワガハイの我儘なオーダーに、ホテル側はむしろ喜びをもって応えて、テーブルセッティングが変わり、三畳分はあろうかというテーブル上に、びっちりとキムチの小皿が並んだ。
その光景だけで感動!そして頂いて美味!ワガハイは完食した。
だが・・・そのキムチに含まれる乳酸菌は強力過ぎて、翌日はなかなか辛いコトとなった。とは言っても、トイレに3回程駆け込んだだろうか?そのあとは実に数日間も快適であった。だから病的な腹痛ではなかった。本場韓国のキムチは美味、且つパワフルな素晴らしい食品であった。ただ、ワガハイの胃腸が少々ビックリしてしまっただけだ。
で・・・ラーメンである。この食品は麺で語るか?スープで語るか?と、主たる切り口は二つあるが、勿論そのバランスという総合的な問題であるコトは言うまでもない。だが、今回はスープを問題とする。
それは旨味に旨味を重ねるものであり、コレ以上、いったいナニを上乗せ出来るのだろうか?と思えるところに旨味を重ねる・・・というスープがあったりする。そう簡単に出汁を重ねられるモンでもない。既に浸透圧的に限界を迎えているであろう状態の仕込みに、更に旨味を加えていくのだから。
それは全てのラーメン屋さんがそ~ゆ~コトをやっているワケではないものの、そ~ゆ~凄いスープの店があった。で・・・ワガハイ的にはその濃さに耐えられず、しかもその上塩味も強烈だったので、麺を高々と箸で持ち上げてスープを出来る限り切って食した。だが、それでも耐えられなくなって水を加えて薄めてしまった。
薄まったスープは化けの皮が剥がれた。豚骨や魚介系、乾物系の味が分析される中、明らかに旨味調味料の使用量が見えてきた。ダメ出しで加えられた白い粉の量が目に浮かぶ・・・辛い!
というワケで、この店のラーメンは完食不可能だった。
小泉先生も、余りにも〈塩っぱーい!〉ラーメンに耐えられず、〈コップの水をドバッと入れて薄め〉たという。だが、やはり塩っぱいなりのバランスが崩れた薄められたスープっていうのは〈味がフニャフニャ〉でダメだったらしい。
そして、小泉先生曰く〈北海道H市の・・・(中略)・・・おそらく大匙一杯分は加えられたと思われる化学調味料・・・〉のため、一口は美味いと思う瞬間があるが、その後〈・・・不快な後味が残る〉と言うのだ。
わかる分かる!あの苦みともエグ味とも言えない、しつこく口奥に残存するヤツだ。
で・・・小泉先生はここでも水を加えてしまったらしい。すると〈化学調味料のしつこい味が前面に浮かび出てきて・・・〉というワケだ。
なんか・・・ワガハイと同じようなコトやっているんだなぁ・・・と親近感である。
これ、水だからダメなのか?ならばお湯ならイイのか?というコトについては、ワガハイなりに答えは出ている。
薄めると化けの皮が剝がれる!それはまるでクロマトグラフィーのように、滲んで成分があからさまになるのである。
というワケで、要するにグルタミン酸ナトリウム(化学調味料)のお味は却下!というのが、ワガハイの方針である。もっとも使いようではあるが・・・不味いところって、使い方が下手(量が多すぎる)んである。
もっとも、このグルタミン酸ナトリウムの採り過ぎによる健康被害については諸説あり、ナニがホントウなのかよ~分からんのだが、ナニにつけても特定の物質を大量摂取するコトにメリットはない。そして、こうした化学調味料の大量に使われた食品によって体調不調に陥った経験のあるワガハイは、やっぱり保身からも避ける。
で・・・ますます外食から離れていく。
一定の味を維持するには、こうした調味料を抜きに商売はやり辛い・・・というのも分かる。だから、気になるワガハイのような者は、外食を出来るだけ避ければイイのである。どうせアレルギーで食えないモノが混ざる外食だからねぇ。
いやいや・・・マイド有難うございますnaruzawan様。上リンク先の内容でのラーメン不調・・・風邪じゃないかもねぇ?変な仕込みやっているのかもしれない。カレーだって煮込みすぎると酸化反応が酷くて胸やけ起こすから。あと、若干アレルギー体質的なナニガシかの反応を起こしているのかもしれない。お気をつけ下され!
注:〈 〉内は「不味い不味い! 小泉武夫 著 新潮文庫」からの引用