んんんんん・・・・・???豚肉のお話。
まあ・・・細々と煩いコトを言うようなモンでもないのかもしれない。
だが、三元交配で父系にデュロックかぁ。
スライス肉だから分かりづらい点もあるかもしれないが、かなりデュロックの性質が強い肉だと表記されなくても分かる。
でもまぁ・・・野菜炒めとか、ザックリとした料理ならばというコトで購入した。「クセがなくあっさりとした・・・」というのは、モノの言い方であって、言い換えれば旨味はソコソコというコトだ。もっとも調味料を加えて炒めてしまえば、それで大概は済むんだろうから、豚肉に大枚をはたくってな必要もないのだろう。
とりあえず、味や香りに嫌なクセはないので、そういう点では普通によろしい食材なのかもしれない。
しかし、食感はまさしくデュロックのソレであって、残念ながら酷い。使い古された綿の雑巾のような繊維質とでも言ったら良いだろうか。それは例えとして言い過ぎかもしれないが、分かりやすいと思う。
コレを柔らかいというなら柔らかいのかもしれないが・・・肉繊維は粗いので、旨味も脂質もあっという間に流れ出す。そして脂肪融点はバークシャー(六白黒豚)のように低いワケではないので、直ぐに硬化する。だから、脂質を流して調味料と乳化させて、それが冷やされる過程で肉に吸わせつつ固めてしまう・・・みたいな調理法ってありかなぁ?
そういうの、ワガハイ的には好きではないけれど。
もっともお値段的には相応の品質だろう。だが・・・大ヨークシャー種ならば大ヨークでそのまま出して欲しいワガハイ。なぜならど~考えてもデュロックが美味いというコトはない。あれは丈夫で大きくなり、生産性を向上させるのに都合の良い品種だ。ただただデカく育てればバッファローみたいにデカくなる品種だからなぁ(以前、北朝鮮で大きな豚って誇っていた品種もデュロック)。
つまりデカくなる豚だから、肉質も粗くなり大味になるというのは分かりやすいだろう。その対極が中ヨークシャーだった。小さな豚だから肉質はきめ細かい。
もっとも、純血の中ヨークシャーはほぼ絶滅だし、純血バークシャーも種として弱い。だから交配させて品質と生産性、そして価格のバランスを考えていくことになる。そうするとデュロックをかけ合わせるのは避けられないんだろう。
そして肉汁がジュワ~っと出るのを喜ぶ方が多いというコトで、デュロックをジューシーと捉えるんだろう。
ま、デュロックも使い様である。調理法次第である。だから使えない食材というワケではないけれど・・・別にデュロックが旨味を引き出す要の品種のようなコトではないと、ワガハイ的には思うのだ。
基本、ワガハイはデュロックを交配させるコトには、あまり賛成できない。
いやいや・・・「旨味を堪能できる・・・」ってぇのは、ちょっと誇大広告に思える。それほどのモンじゃない。旨さも人それぞれとはいえど。
でもまあ、「・・・お客様の声を商品に生かす・・」というコトだから、こういう豚肉が食べたいと、多くのお客様の声が集まったんだろう。ならば、ワガハイの話など古老の戯言である。老兵は去ることにしよう。
だがねぇ・・・なんか昔のCMを思い出した。それはソニーのテレビCMで、田中邦衛さんが出演していた。確かHP-50という型番のシステムステレオで、当時のソニーのその手の商品としては最も低価格の3万5千円ぐらいだったと記憶している。
そのステレオを田中邦衛さんが覗き込んでからコチラ目線になって、こう言うのである。
「ICだから音がいい!」
(デュロックだから旨い・・・とは言ってないけれど)
IC・・・集積回路が珍しい時代、そして最新のデバイス。もうトランジスタの時代は終わりを告げるかのような印象を与えた。
「真空管の次はトランジスタ、そして次はICかぁ・・・なんか、トランジスタの時代は思ったより短かったなぁ」
そんなオジサンたちの会話も聞かれた。
もちろん、ICだと音がイイ、なんていうのは短絡思考(嗜好)も甚だしく、ソレってウソだろ!とワガハイ的には思った。実際に店舗で音を聴いてみると・・・まあ、お値段相応の音ではあった。ただ、ソニーらしく重厚ではないデザインが、近未来的には見えた。
思えば黒川紀章さんが設計した「中銀カプセルタワービル」が1972年。ソニーのHP-50もその頃に売り出された製品だ。