Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

悲惨な「開化丼」の思い出

昨日に続き、小泉武夫先生の「不味い!」に絡めて、ワガハイの昔話になる。

昔話ばかりヤルっていうのは、ボケ症状のはじまりらしいが・・・そりゃあ、既にボケは始まっているだろう。まさか10代、20代の脳細胞を維持しているワケがないのだから。

etsuro1.hatenablog.com

この本の中で「丼物」について書かれている。そして特に気になる記述は文庫本版p.48にある。

牛丼やカルビ焼丼を注文して、それが目の前に出てきて食べたとたんに「うっ!」ときたこともあった。牛肉から、未去勢牛の持つ強烈な牛獣臭が鼻を突いて、とても食べられた代物ではなかったからだ。

これはとても重要なコトを書かれている。牛にせよ豚にせよ、オスはそのままでは食肉として臭いのである。だから早い段階で去勢されてしまう。そして去勢したにしても、やっぱりメスの方が肉質はイイらしい。

こういう事情からも、お安い肉にはそれなりの理由があるというワケだ。それにしても未去勢牛かぁ・・・まあ、そういう酷い牛肉が使われていたケースもあるなぁ。だいたい子供の頃、そ~ゆ~肉を食べて肉が嫌いになるんである。

ワガハイ、一時的に牛が食えなくなった時があったからねぇ・・・昭和40年代の頃のコトだが。

本日のユスラウメ

さて、当ブログでは一度、昔の神奈川県庁内の食堂での「開花丼」について書いたと思う・・・のだが、「記事の管理」ページから「絞り込み検索」をしてみるが引っかからない。というコトは、書いてはみたものの削除したのかもしれない。

まあ、とんでもないクソ不味かった丼だっただけに、書いていて嫌になってしまったのかもしれない。

あれは・・・魔が差した、としか言いようがない。横浜関内界隈で昼飯時を迎え、何処でメシにするか候補を考えていなかったのだ。それでちょうど県庁の近くだったので・・・県庁職員の皆様は、いったいナニを食べているのだろうか?と思ってしまったのだ。

そういうワケで、フラフラと県庁の建物に入っていき、受付というか警備員さんに「県庁内で一般が利用できる食堂はありますか?」ってなコトを聞いたわけだ。すると「あるよ!ど~ぞど~ぞ!」ってなワケで、入って行ったのだった。

なんか、結構上の階にあったような気がする。で、詳細を述べる気もしないが酷い丼だったワケだ。

「コレ・・・食って・・・まともな仕事出来るか?神奈川県政の未来は暗い・・・」

と、思った。

まあ、現在の話ではないからねぇ・・・遠い昔の話だ。それで後日、神奈川県庁職員になった同級生とバッタリ会った時に聞いたのだが・・・

「県庁の食堂???食ったのお前!・・・食ったんだぁ・・・あ、そう。」

そんな感じの反応だった。なんか、こう・・・絶句した感じだった。しかも「開化丼」だと言ったら顔をしかめていた・・・ので、ありゃあ、相当なジョーカーを引いてしまったようだ。

さて、あれから何十年も経ち、おそらくそういう食堂の業者っていうのも定期的に入札やらナニやらで変わるのかもしれず、ましてコロナ禍を経過する中でど~なっているのかも、いちいち調べる気にもならんが・・・ワガハイが、昼飯を特に重視する切っ掛けにもなった「神奈川県庁内食堂」の悲惨な昼飯経験であった。

とにかく、あの味では文明開化は萎んでしまう・・・というお味であった。

 

と・・・不味い話ではなく、次は美味だった丼だが、残念ながら閉店してしまったのではないか?と思われる店をグーグルマップで確認した。それは西新井大師の参道にあるお店なんだが・・・ワガハイがこの目で確認したワケではないので、店名は伏せておく。

コロナ禍前に、ふと時間があったので「西新井」に行ったのだった。それで間抜けな時間に昼飯を、と思いたち、入った店で親子丼を注文した。ワガハイ、やっぱり丼物では親子丼が面白いと思う。好き嫌いではなく面白いのだ。それは鶏肉のクォリティーと、それにあわせた下ごしらえと火の入れ具合、そして玉ねぎの加減、メシの状態、玉子のクォリティーと火の入れ具合・・・なかなかに絶妙なタイミングが要求される料理であり、料理人の腕が判別しやすい恐ろしい一品でもある。

使われている食材は、ごくありふれたグレードであったが、丼物としてのまとめ方が絶妙であり、食わせてしまう丼に仕上がっていた。それは見事なお仕事だった。

というワケで、なんだか嬉しくていい一日だった・・・と、大満足だったなぁ。記憶に残る丼だったなぁ。

 

西新井大師では、藤棚を観察したのだった。葉が落ちた状態で枝ぶりや剪定状態を学ばせてもらったから・・・ありゃあ、晩秋に行ったのかもしれない。お土産に「浅香家」さんの硬い煎餅を買うのが楽しみの一つなのだが、ご無沙汰だねぇ。