幾つかの表面的な問題が重なって不正が起きたのか、問題はもっと根深いところにあるのか?※1
それは自動車業界に限らす、日本の劣化が表面化してきているのではないか?
紅糀の件も、それが健康食品というよりも製薬の世界に通ずる何らかの共通点があるように思えてならない。ホラ、ちょっと前にはジェネリック医薬品の製造であったし・・・お陰でワガハイに処方された薬も変更されたからなぁ。
あ!日本航空も最近、ナンチャラがあったよなぁ。
でもとにかく、自動車5社が揃って認証に関わる件で問題が発覚した。この問題で直接直近に安全上の問題で大事故が起こるというコトはないだろうけれど・・・所詮は人がつくるモノだけに、現場がな~んか疲弊しているとか、士気が上がらないとか。
まあまあ原因は、経営陣トップ連中の無茶があるんだろう。幾ら拍車をかけても、鞭打っても疲れた馬は走らない。騎手を信頼出来ない馬は走らない。そ~ゆうコトか?
外からの見た目は綺麗に洗練された企業でも、内部事情は知らん。都心にパッパラ・ホールディングスとか看板掲げて、整った服を着て世界情勢を探り※2、経営と投資の戦略を練り、実際に作られる製品がど~ゆ~モンなのかも大して分からず・・・というのが代表取締役になったりする。
高校の同級で、あるヤツはそうやって出世した。全くモノづくりなんてワカラン奴だ。第一、手先は器用ではない。一方、もう一人の同級男は、同じグループ企業の設計部門で責任を任されていた。大企業だと持ち株会社の人事なんて意に介す時間もなく、必死に目前の製品開発に勤しむ。
ある時その男と会って「ヤツは執行役員に名を連ねているよ」と言うと・・・
「そんなトコロに居るんだ。けっ!」
と、吐き捨てるように言った。そして後は現状の酷さの愚痴が続いた。つまり・・・
「モノづくりが全くわかってない・・・」
そりゃそうだ。ヤツがあまりにも自社製品のコトを知らなかったので、ワガハイが手持ちの製品を見せて説明したコトがある。
「商品名は知っているよ。リストは見ているし、売上高も大体分かっている。でもコレってナニに使うの?」
つまり、その製品がどの様に世の中に位置付けられて役立っているのか把握していない。そんなワケだから、ちょっと不採算になるとナニかを工夫するコトもなく、切り捨てる。それによってどの様な混乱が生ずるのか分らん。そしてバッシングが起こると、渋々製造をしたりする。
で、製造現場は混乱する・・・
「今度は作るんだってさ・・・やっと片付けたのに。余計な仕事作りやがって!」
まあ今回は、認証のコトだけど・・・面倒と言えば面倒な仕事なのかもしれないケド。
3日、記者会見でトヨタ自動車の豊田章男会長は「制度の根底を揺るがすもので、自動車メーカーが絶対にやってはいけないことだと考えている」と言った。
絶対にやってはいけないこと・・・とは?
それを列挙せずとも、そういうコトに位置付けられる問題だという認識をされていると、理解していいのだろう。
ならば案外、罪は重い。
でも今回の自動車5社の件は・・・製品っていうか企業の信頼性に関わるからなぁ。
ま、これまた問題の根底は、神殿の内部事情に関わるのかもしれぬ。というコトで、永田町界隈と大して問題に差はなさそうだ。
※1 古代イスラエルでの、律法によって起こった社会問題を踏まえて。
※2 〈では、何を見に行ったのか。しなやかな服を着た人か。しなやかな服を着た人なら王宮にいる。(マタイによる福音書11章8節 新共同訳)〉を踏まえて。