この夏はドウガネブイブイ([Anomala cuprea]甲虫目コガネムシ科)被害に泣いた我家の庭木だった。葉っぱは食い散らかされ、すると病害が発生する。幼虫は根を食い荒し、突然、葉色が悪くなって樹勢が落ちてくる。そのコトに気付かないと大切な庭木が枯れてしまう。
この状況は我が庭だけではなく、近隣の休耕田や土手の植物でも見られた。生態系バランスが崩れているってぇコトだろうか?
だからといって、やたらと農薬をまき散らすワケにもいかない。ネオニコチノイド系を使うと大問題!という話題は有名だけど・・・それこそ生態系破壊の大きな要因のひとつと睨まれている農薬だからなぁ・・・(なんか、「ネオニコチのイド」「ネオニコチの井戸」「ネオにこ血の井戸」とか、なかなか変換しないATOKである・・・イライラ)。
だが、ワガハイ・・・「ネオニコチノイド※」って名称が一発で出なくて、最初に記憶から引き出したのは「ネコチノイド」だった・・・なんか、ちょっと違う感じがするケド、と思いながら、調べ直して正解に至ったのだが。
で・・・ナニが言いたいかというと、上画像のシシトウのカタチである。コレはスーパーで購入したのだが、一個だけグルリと曲がっていた。それは農薬の問題と直接的には関係ないだろう。だが(その形態は愛嬌に満ちているようにも見えたが)だんだんと憎きドウガネブイブイの幼虫を連想するようになってきた・・・大きさは違うケド。
土の中から、こんなカタチでドウガネブイブイの幼虫がゴロゴロと発掘されるからねぇ。
別に食べれば普通の、全く問題無いシシトウだったが・・・まっすぐなモノと違って庖丁は入れにくいケド。
ドウガネブイブイの葉への食害に対しては、一時的だがスミチオンは抑えることが出来た。だが、効果は10日間程度と短い感じだ。直ぐにドウガネブイブイはやって来る。そして他の虫たちは避けているのだから、スミチオンが全く無効になっているとは思えないんだが・・・ドウガネブイブイは再び葉を貪り食い始める。
駆除方法にはフェロモントラップという方法もあるが、大量発生となってくると追いつかない。
とにかく、秋になって成虫の飛来はほぼ無くなってきたので、あとは土中の幼虫対策になってくる。鉢植えに対しては、積極的に植替えを行って幼虫を発見次第、駆除するとして、庭の土中に関しては・・・支障のない範囲で、暇をみてはほじくり返してみようと思う。
出来るだけ農薬の使用は避けたいよねぇ。と、すると・・・手間暇掛けるしかないからなぁ。結局、ドウガネブイブイ最大の天敵に、ワガハイ自身がならねばならない、というワケだな。
イソヒヨドリ([Monticola solitarius Linnaeus]スズメ目ヒタキ科)がドウガネブイブイを食べたのは目撃したのだが・・・ヒヨドリ([Hypsipetes amaurotis]スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属)はブルーベリーばかり狙っていたなぁ・・・どちらの鳥もヒヨドリと付くから近縁種と思いがちだが、方やヒタキ科で、もう一方はヒヨドリ科だから、そのあたりでも食性が違っていてもおかしくはない、かもしれない。
まあ、ワガハイは鳥類専門家ではないし、真剣にそのあたりを調べてもいないが、日々の観察にも及ばない鳥たちとのお付き合いの中では、そんな実感を持っている。
さて、ドウガネブイブイとの戦いには・・・和解は出来そうにないなぁ。イソヒヨドリさんには頑張ってもらいたい!(都合の良い鳥は擁護するという、身勝手な話ではあるが。)
※ ネオニコチノイド・・・ニコチンに殺虫作用があるので、昔から喫煙家は煙草の吸い殻を水に浸けて、その液体を農薬代わりに使ったりしていることがあった。それでニコチンの化学構造式をチョットいじって人への毒性を下げた類似物質が開発されたっていうのがネオニコチノイド。商品名では「ベニカ」「モスピラン」「アドマイヤー」「メリット」なんていうのを耳にしたコトがある。