Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

台風10号・・・秦野の茶園が被害

台風10号の被害は、思わぬトコロでも起きていた。

 

ま、その最中というのは台風の進路予想や、鉄道・道路の普通箇所といったコトにばかり気にしてしまうし、河川の増水具合にも神経がいってしまう。だが、台風が過ぎればやはり、アチコチで大なり小なりの崖崩れによる被害がニュースになってくる。

先日も、幼稚園?の物置小屋の裏手の崖が崩れているように見えたコトを書いたけれど(以下リンク先)、道路のいたる所で土が流出したと思われる路面が現れるから・・・というコトは、多かれ少なかれ土砂が流出したというコトだ。

etsuro1.hatenablog.com

せっかく作りあげてきた耕作土壌が流れてしまった・・・といった農業被害を挙げたらキリがないかもしれぬ。

 

実際、神奈川県秦野市では茶園の土が流れ出し、崩れてしまったというニュースがあった。場所は秦野市菩提といって、葛葉川の右岸に位置する茶園だ。ここは数々の受賞歴を誇る名茶園「高梨茶園」さんだ。

先代の頃、ワガハイはしばしば茶園に伺って茶を買い、ご主人からイロイロと苦労話などを伺った。この茶園の茶畑が土砂崩れによって真っ二つに分断されてしまったようだ。

もっとも、茶の木が全滅したわけではないので、最悪の事態ではないと思いたいが・・・斜面を修復して土を安定させて、その土を茶の栽培に適した状態に調整していく・・・また地道に積み上げる作業が加わるのだろう。自然災害だから致し方ない点はあるけれど、もう少し栽培環境が安全・安定化させるコトは出来ないのだろうか?

それはまあ、資金の問題?

いやまて・・・擁壁をコンクリートでガチガチに固めてしまうと水はけが変わり、茶の香味に影響してしまうのかもしれない。とにかく、茶の香味は環境の微妙な変化にも影響されてしまうから。

茶は香味を楽しむものだからなぁ・・・デリケートだ。

takanashi-chaen.com

 

日本の珈琲 奥山儀八郎 著 講談社学術文庫

とある大先生が終活?なのか、蔵書を整理しているらしい。以前も蔵書整理をされていて、そのほんの一部を頂いた。

ワガハイ、サルトルは全く手つかずだったので、サルトルを数冊頂いたのだ。それで読んだけれど・・・読んだ時は実に面白かった。だが現在、その内容はすっかり忘れてしまった。というコトは、ワガハイにとってはさほど、サルトルは重要ではないのかもしれない。

いや・・・老人のアタマは、ナニを読んでもやや達観気味になってきていて、サルトルも娯楽にしかならんのかもしれない。でも、とにかく面白かったという読後感だけは覚えているから、それでイイことにしよう。一応、気になったトコロには付箋を貼っておいたしねぇ。

 

ワガハイ的には、本にアンダーラインを引くコトは好まない。だから付箋を多用する。本を読むには付箋がなければならないというのが習慣化している。それで、この頂いた「日本の珈琲」という本にも既に幾つかの付箋があったけれど・・・と同時にこの持ち主だった先生は、アンダーラインも引いていた。鉛筆で引かれていたから、イザ気になるなら消しゴムが使えるのは有り難いけれど。

で・・・古書にありがちな前所有者の痕跡というのは、やっぱり気になる。でも、知っている人だと「ココに引っかかったんだぁ~~~、ふ~~~ん・・・」ってなモンで、これは興味深い。ワガハイが当たり前と思っているトコロにアンダーラインが引かれ、或いはコーヒーの問題とは離れた記述に注目したりしているから。

ま、コーヒーの記述とはいえ、この著作者は奥山儀八郎(1907‐1981)、木版画家だ。この本の前の持ち主は、版画家のナニガシを探る的な観点から読まれたのだろう。ワガハイは、版画家というよりも珈琲の観点から読むから、これは付箋の位置も全く異なったものになる。

というか、まだ4分の1程しか読んでないのだが、まあまあ知っているコトばかりが書かれているので、今のところ特に付箋を貼った箇所はない。

 

日本の珈琲事情は、結局は敗戦国の事情だ。それは長いコト引きずったと思う。コーヒーの栽培適地は赤道中心に北緯南緯共に25度程度の範囲といわれ、これをコーヒーベルトなどと言うけれど、その高地においてアラビカ種の優れた品質のコーヒー豆が生産されるという。そしてコーヒー栽培はプランテーションということで、つまり植民地絡みの問題となる。

つまりそれはカカオ豆の方がもっと露骨と言われたりするけれど、最高の品質のモノを敗戦国がゲットするのは苦労するというのはアリアリの話し。それでも日本の熱烈なコーヒー関係者の中でもパイオニア的な人たちは現地を訪ねて歩き、トップクオリティーの豆を獲得してきた。

そのお陰で今日、スペシャルティ・コーヒーと呼ばれる香味世界を堪能出来るようになった。でもまあ、こういう最高品質という高付加価値モノって、所詮は経済力のあるトコロに持っていかれるのが運命。いつまで日本の業者がモノを引っ張れるかは怪しい。

つまり、ワインで起こっているコトはあらゆるトコロで起こる。

 

さあ、せめて緑茶は国産!その茶の香り高き味わいは保たれてほしい。コーヒーは大好物だが、茶の枯渇は日本人として耐えられぬ。高梨茶園さん、頑張ってくれぃ!応援の気持ちを込めて、昨日JA直売「はだのじばさんず」高梨茶園のお茶を購入したからねぇ。