Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

昭和の喫茶店コーヒー

ペーパードリップですなぁ

「コーヒーのことは書かない」と、ブログを始めた頃に書いた。それは嗜好のモノだけに、人それぞれでイイじゃないかと思ったからだ。だが、いろいろな意見が錯綜するのは自由だけれど、ど~~も変な具合のコトも発信されている時があるので、原則的な点については触れておきたいと思った。

そりゃ、ワガハイはコーヒー専門家でもない、ただの長年の愛好家に過ぎないけれど、昨今のコーヒーの状況よりも酷い、あるいはマシだった点もあった昭和の時代から愛飲してきた身として、幾らか記憶をまとめておこうと思う。

まあまあ適切な湯温だろう

本論

日本は敗戦国だったので、あまり良い品質のコーヒー生豆は輸入出来なかったと聞く。そうした状況に比べれば何人かの開拓者のお陰で、現在ではトップクオリティーの豆も輸入されるようになった。そりゃあ、量は限られている。良い品質のモノは、ナニにつけても限定されるものだから。

ブルーマウンテンは、もてはやされた昭和の頃と違い、現在ではあまり芳しくない品質に思われる。モカに至っては悲惨な品質が多く、良質なモノはごく僅かなだけにお目にかかれない。昔のモカは、ホントウのモカだったのかは疑問が多いが、現在の多くのモカよりもマシだった時もあったような気がする。

しかし、昔のコーヒーといったら主に喫茶店で供される飲料だった。家庭ではインスタントコーヒーだったし、わざわざドリップするのは熱烈な数奇者であり、まして豆で購入してガリガリやるのは相当なマニアだった。クオリティーよりは、お点前に酔いしれる要素が高かったようにも見えた。

それぞれ我流で、拘りだらけのコーヒーを楽しんではいたけれど・・・時にとても迷惑なコーヒーを講釈とともに味わう結果となり、疲れるコトもしばしばだった。

 

当時の喫茶店は、煙草の煙とコーヒーのニオイが混ざった怪しい空間であり、香味そのものを堪能する環境ではなかった。それに待ち合わせ、打ち合わせ、歓談の場だったから。

茶店のマスターは朝一番に湯を沸かし、一日分のブレンドコーヒーをまとめて抽出していた。それを温めて客のテーブルに運んでいたりした。一杯ごとにドリップ、またはサイフォン抽出するなんてコトは、凝ったマスターでなければやらなかった。

アメリカンコーヒーは、そのまとめ抽出のブレンドをお湯で薄めて提供していた。だから、その薄めるお湯が美味い・・・要するに水の美味いトコロのアメリカンは旨い!と評判になったりした。ワガハイの知るトコロでは、その評判の店は井戸水だった。

あ!基本的に神奈川県南部地域の幾つかの喫茶店を懐古している。藤沢、茅ケ崎、平塚、小田原、箱根などの店だ。

自家焙煎の店なんてほぼなかった。キーコーヒーの看板を掲げた店が多かったと思う。そして所々にキャラバンコーヒーの看板も見かけた。UCCはあまり気付かなかった。焙煎は独立して専門領域になっていた。

 

ワガハイが高校の頃、喫茶店ピザトーストかツナトーストを注文し、コーヒーセットにするなんて言ったら贅沢だったなぁ。月一だったが、JBL4343 という冷蔵庫みたいな大きさのスピーカーが店内に置かれた店があって、ジャズが流れていたので、ソレ目当てで行った。アンプは王道のマッキントッシュだったような気がする。

店のインテリアは重厚な傾向で、フランス人形が並んでいる店は趣味が合わなかったから入らなかったけど。

店の経営者の趣味性が、同じ趣味の人を惹きつけるという集客作戦は、現在でも用いられている手法かもしれない。オーディオ、バイク、カメラ、美術工芸品・・・そうしたアイテムを並べる傾向は続いているな。

昨今では自家焙煎が多くなったから、店内にドカ~ン!とローストマシーンが鎮座していて、ソレでほぼインテリアが決まっている店もある。それは昔ではあり得ない光景だ。

フレンチローストの豆ですぅ~~

結論

コーヒーの品質を求めるならば、圧倒的に現在の方が良くなっていると思う。香味そのものを味わう人も増えてきたコトもあるだろう。だが、そうしたお客さんのレベルの高さを築いてきたのは、ホントウに一握りのコーヒー関係者の地道な活動からのように思っている。

大手のコーヒー屋さんは、トップクオリティーを当時から知っていても、量が確保出来ないから取り扱わなかった。或いはほんの一部で密に楽しまれていた。そういうコトだったと思う。

ワガハイは高校生の頃、幸運なコトに大手のコーヒーメーカー(UCCだと思うケド)の人に、個人的に抽出レクチャーを受けたコトがあった。その時に用いたコーヒー豆は、通常には流通していないモノだった為、異常なまでに美味なモノだった。

まあ、たぶん・・・そうやってワガハイをコーヒーの道に引き込もうという作戦だったのかもしれない。今から思えば、乗っかって見るのも良かったのかもしれない。高卒でコーヒーのプロの道に進んでいたら・・・今頃は?

 

そしてコレがホントウの結論!

あ、行き着く先は、結局呑兵衛ですぅ~~~

 

etsuro1.hatenablog.com

 

※ JBL4343については以下リンク先を参照されたし!

audio-heritage.jp