Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

Penedès - Vega de Ribes 2019(スペイン・カタルーニャ)

Penedès - Vega de Ribes ソービニョン・ブラン

半年以上、安定させた状態で抜栓したスペインの白ワインだ。ワガハイ的には例によって例の如く、最も信頼出来るオーガニック・ワインのMAVIEで購入したものだから、期待外れということは有り得ない。

オーガニックワイン専門店マヴィ「MAVIE」|ワイン通販

先ず、グラスから漂う香りだけで懐かしさを覚える。そして少量を含むと蘇る記憶があった。

それは、子供の頃の記憶だ。広い庭があって、土間があって、裏庭には井戸があって、納屋があって・・・そういう環境で作られた手造りの味噌や醤油、そして漬け物だ。そのどれもが質素・・・添加物系を一切加えるコトなく、素材と微生物の確かな働きによって生まれた味わいだった。

そういうイメージが湧いてきた白ワインだ。なんか、スペインのカタルーニャで、家族内消費の為に醸造されたとても美味なワインが日本にやって来た!みたいな感じだ。

絶対に大量生産では出来ない香味だよなぁ・・・と、ニンマリとしてしまう。

 

あと、能登に「さんなみ」という強烈な料理宿があったが・・・現在は「ふらっと」というイタリアンと発酵食の宿になっている(いうまでも無く有名店だけど)・・・つまり「さんなみ」は先代が経営していた時の屋号なんだろう。ここの料理で使われる「いしり」は自家製だが、能登のアチコチで使われて売られている「いしり」「いしる」に比べて、一皮むけたようなクリアーな美味さなのだ。

たぶん、「ふらっと」になっても、そのトーンは引き継がれていると思う。

能登イタリアンと発酵食の宿 ふらっと | 石川県能登半島の宿 いしりや自家製の発酵食品を楽しめます (flatt.jp)

そう!「さんなみ」での素晴らしいひとときを思い出すような白ワインだった。

こう書くと、「いしり」料理に合うワインって勘違いされるかもしれないけど、そういうコトを言いたいワケではない。ま、案外料理によっては素晴らしい相性を示すかもしれないケド・・・それは試していないコトだからナントモ言えない(だが、たぶん合うと思う)

言いたいコトは、洗練された素朴・・・或いは、洗練された質素・・・といった趣のコトだ。

だが、引き算の香味・・・つまり日本酒でもてはやされた淡麗辛口、水の如し・・・という香味ではない。力強いソービニョン・ブランの果実は凝縮感もあって、それを綺麗に丹念に発酵させたんだろうなぁ・・・という、手の行き届いた仕上がり、ってな感想なのだ。

裏ラベル

バルセロナの国際空港からほぼ西に向って33km程のところに蔵は位置しているみたいだ。グーグルマップ上でのルート検索では、クルマで30分弱で行けるみたいだ。以下は、このワインが醸造されている蔵のリンクだ。

https://www.vegaderibes.com/

 

グラスの中の液体はイエロー系で洋梨を思わせ、ナッツ類の雰囲気も加わる。香りとしては華やかな方だろう。

なんか、日本の事情だったと仮定すると・・・天才的な密造家(なぜかここでブラックジャックをイメージしているワガハイ)が、とんでもない造りをしてしまったみたいな・・・もの凄~く手仕事を感じてしまうのだ。もう、終始ニンマリとした時間を過ごすしかなかった。これは、また購入しなければならない。