Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

マスカットベーリーAのライトボディ「ルミエール ガブ 2021」

このところ日本ワインを呑んでいる。昨日の「ルミエール甲州シュールリー」に並んで売られているワインも買ってみた。

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つまり、ルミエールの赤。

GaBu

単刀直入に、白よりこの赤の方が買い!

ただしライトボディだ。それは裏ラベルにも表示されているけれど、予想以上にライトだった。だが、これはコレで無理なくイイ感じに思えた。我家でもマスカットベーリーAを植えているが、その実を醸せばこうなります!的な直球勝負の味わいだった。

つまり、裏ラベルに書かれてある通り「良いワインは良いブドウから」なのだ。そしてブドウの出来栄え通りにワインは仕上がる。「ワイン醸造の殆どは畑で決着がついている」と言ったら言い過ぎに思うかもしれないが、これはある醸造家と話した際にその方の口から出たコトバだ。

そりゃあ、日本酒でも使用する米がどうにもならなければ、ど~にもならんケド。だが、山田錦と美山錦の酒の香味の差異以上に、ブドウ品種によるワインの味わいの違いは顕著だ。だからブドウを生食していれば、凡そどの様な品種のブドウで醸したかは見当が付きやすい。

特に赤ワインは。

ただし、ブドウの品種は余りにも多様なので、その全てを覚えるのは至難。ただ、代表的な品種については生でその実の香味を確かめる機会があるとイイんだがねぇ。

ワガハイは、ピノノワール、ソービニヨンブラン、甲州、マスカットベーリーAの生食経験があるのみだが、それらについてはやっぱり分かり易いし、感銘もひとしおだ。

「あのブドウの味わいが、醸造工程を経てこの香味になったんだなぁ・・・」

そしてワインの熟成は、その実が土に還って行くプロセスをイメージすれば良い。その土への還元プロセスを人工的に延命しているのが瓶詰保存とセラー環境なのだから。

そのように捉えれば、いかに瓶詰されて入手したワインの保管がデリケートかは明らかだろう。特にコルク栓を打ったワインは慎重に扱った方が良い。

ま、幸いなコト?に、このワインはスクリューキャップである。これもまた、スーパーマーケットの酒売り場で購入出来るワインだけに正解だと思う。無理して短いコルク栓を打ち込む必要はないだろう。いいじゃないですか!スクリューキャップ!!抜栓は容易だし、瓶を寝かせる必要もないし、熟成に期待するワインでなければコルクの節約にも繋がる。

更には・・・これは強烈な個性を放つワインではないので、むしろ瓶詰時点での香味の延命を優先した方が良いように思うから。

裏ラベル

白ワインと赤ワインでは醸造技術が異なる。だから色の違い以上に別物と考えた方がよい。ではどの様な差異があるのかというと・・・赤ワインは種や果皮を含めて発酵させる、いわゆる醸しである。白ワインは果汁発酵、密閉発酵で、発酵温度は白の方が低めとなる。

まあ、醸造工程は赤の方がプリミティブと言えるだろう。そんなコトから赤はイイけれど白はイマイチ、といったワイナリーも当然ながらある。で、昨日書いたルミエールの白と、本日の赤を比較すると、この赤の方が普段呑みには快適というのがワガハイの感想。

「イチゴキャンディのような甘い香り」と書かれた裏ラベル通りに、マスカットベーリーAのワインに有りがちな香味だが、それが強すぎて食事の邪魔をする程ではなかった。勿論、淡い個性の食材には向かない。

だが・・・デリバリーピザのような強い味付けの食事だとしたら、このワインは完全に負けてしまうだろう。

とりあえず、我家の薄味の夕飯には相性よく、こうしたワインをグラスに一杯だけ楽しむコトが出来る70代、80代が過ごせたら素敵だなぁ・・・と夢描いてしまった。それを励みに、60代を通過出来るように適度な養生訓だ、と思ったりした・・・その時だけだけど。

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