Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

アルプスワイン 松本平ブラッククイーン 2022

アルプスワイン 松本平ブラッククイーン 2022

ブラッククイーンというブドウ品種(ゴールデンクイーン×ベリー)でのワイン造りは、あまり盛んではなかったように思う。ワガハイが酒を呑み始めた頃(1980年代)、己の無知が原因であるにせよ、国産赤ワインというとマスカットベーリーAだった(いや・・・コンコードと甲州ぐらいしか流通してなかったような気もする)

そもそも巷では、ブドウ品種についてアレコレ言われる時代でもなかったからねぇ。

輸入ワインもごく一部のマニアや、インテリぶっている嫌味なヤツが語る蘊蓄だらけの飲み物だった。今思えば、酷いコンディションのボルドーなどを片手に、知識をヒケラかしていた大人が居たんだと思う。リーファーコンテナなんて使わないで、赤道を越える貨物船でジワジワと火入れされたワインだった筈だから。

そんな時、使われている品種は不明ながら、長野県で見つけたアルプスワインの一升瓶が美味だった。そこで蓼科にあった友人の別荘に呼ばれた時には、その一升瓶ワインをぶら下げて行った。そして夜中まで酒宴となった。

 

結局、日本でワインが大量に消費されるようになったのは、バブル景気の影響だったと思う。金に任せてブランド志向で、な~んも分らずに高額なワインをバンバン抜栓していたという、実に品が無い世の中だった。

ワガハイはその頃、地味にまだ少なかった純米酒を探していたけれど。

ワインの質について目覚めたのは1980年代後半、フランスに数か月いる機会に恵まれ、そのチャンスを逃すものかとワインをイロイロ呑んでみたコトに始まった。そしてそれは、フランスの片田舎のスーパーマーケットの酒売り場で購入したりしていたんだが、それらは日本で高値で売られているワインよりも美味だった。

裏ラベル

今思うと、そうした酷い時代を経て今日に至っている。このところ頻繁に日本のワインを楽しんでいるが、本当に品質が良くなった。このブラッククイーンを呑んでいても、1本1600円台の・・・つまり日本酒ならば特別純米酒純米吟醸酒の値段帯だが、呑んだ満足感に日本酒との優劣はない。

 

思い出混じりでゴチャゴチャな文章になっているが、ブラッククイーンのワインも、マスカットベーリーAよりもタンニンの厚い、しっかりとしたワインが造れると言われて期待された時もあった。だが案外伸び悩んで、現在ではストレートでのブラッククイーン仕込は限られる。

つまり、生食すると分かるが、マスカットベーリーAに比べてブラッククイーンの方が多酸だ。その酸と渋みや残存糖度との兼ね合いが、なかなかイイ感じのワインがなかった。ブラッククイーンは、攻略し切れない品種だったように思う。

だが、そんな時代ではなくなったんだなぁ・・・このアルプスのブラッククイーンは、この品種のおもしろさを安価に堪能できる貴重な1本だと思う。しかも、気の利いたスーパーマーケットの酒売り場ならば入手出来る。

コレは買いだ!

もし、マスカットベーリーAのワインに物足りなさを感ずる貴兄ならば、コレは試してみる価値あり。ワガハイは、スーパーマーケットの酒売り場でナニ買うか悩んだならば、コレを買えば良いと思った。

それに、この品種を開発したのは川上善兵衛さん!マスカットベーリーAの開発者でもある。だから新潟県上越市の「岩の原葡萄園」生れの品種だ(以下リンク先に詳細)

www.iwanohara.sgn.ne.jp

 

やっぱり川上善兵衛さんは偉大だなぁ。有り難いねぇ。

www.alpswine.com

 

本家岩の原ワインのブラッククイーンは、以下リンク先を参照されたし!

www.iwanohara.shop

当ブログはアフィリエイトやってないからねぇ。正直に率直な個人的感想しか書いてないからねぇ。

 

2021年に、2019ヴィンテージを呑んでいる(以下リンク先)。それで今回の2022だが、画期的に良くなっていると思った。

etsuro1.hatenablog.com

 

以下リンク先では、川上善兵衛さんについて書かれた本を紹介した。題名だけだけど。

etsuro1.hatenablog.com