Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

四行詩・・・ミクダリハンではないよ(カタカナで書くとフビライハンの兄弟かと思うねぇ)

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この段ボールが棄て難い・・・

岩波文庫 (32-783-1) ルバイヤート オマル・ハイヤーム 作 小川亮作 訳」が手元にあるんだが・・・まあ、様々な翻訳があるようで、そのあたりをほじくり始めると大変なことになるな。それはそれで興味深いところはあるけどね。若い頃、友人に詩が大好きな男がいてねぇ・・・このところご無沙汰なんだが・・・マラルメの翻訳の違いを熱く語るんだなぁ・・・それで当時最新版の翻訳が素晴らしいって言うんで彼の家まで連れて行かれてね、そしていろいろ部分的に実に微妙な違いを解説してくれたんだな。

こういうことは・・・つまりテースティングとよく似ている・・・というよりもテースティングそのものと言ってもいいかもしれない。特に詩は、韻の問題が重大だからねぇ・・・ハッキリ言ってしまえば原文以外にあり得ないんだが・・・まあ、そもそも文学に限らず、原文でないとどうにもならんもんだろうが・・・翻訳でも何ら問題ないのは、家電製品の取説のようなもんだな。

 

話の筋はここで逸脱する。

取説を詳細に読まなければならない製品の、なんと面倒なことよ!エアコンごときに、冷蔵庫ごときに、分厚い、もしくは細かい文字で!こういうのを読まなければ使えない機能など付けて欲しくないので、出来るだけシンプルなものを選びはするがね。

数年前に車を買い換えたが、以前の車を長く大切に乗り続けたおかげで、ディーラーの方にいろいろ質問しなくては使えない事態になったな。幸いなことにアクセルは右側で、ブレーキが左側(ATだからね)、ハンドルも一応付いていたのでヨカッタぁ・・・と思ったほどだ。チョークなんて、もう死語だよねぇ・・・思わず「チョークはどこですか?」って聞いてみたね。ディーラーのお兄さんが若かったからねぇ・・・「あのぉ・・・それ、なんですか?」と言われたな。

車の取説の膨大さは、ハッキリ言って嫌気がさすな。このぶんだと取説を熟読しないとドアも開かなくなる日も近いね。しかも、妙な翻訳文みたいな文章で書かれている取説を。

 

話しの筋はここでやや戻る。

一番入手しやすいルバイヤート岩波文庫のものだな。岩波文庫の棚が多めの書店ならば店頭に並んでいることも多いと思う。奥付を見ると1949年に第1刷発行で、2013年で71刷発行とある。ロングセラーと言ってもいいんだろうな。

日本のワインといえば、甲州葡萄かマスカットベ-リーAから作られるものが代表といってもいいかもしれない。なにせ、前者は日本に定着した唯一のヨーロッパ品種の葡萄だし、後者は川上善兵衛氏が私財を全力投入して生み出した品種”3986”だからねぇ・・・これらは好き好きはさておいて、日本独特の醸造用の葡萄品種だからねぇ。

そこでルバイヤートだ。甲州シュールリーは、我が家でかれこれ20年以上呑み続けている白ワインだが、着実に進化している品質、期待を裏切らない品質、最も信頼出来る甲州ワインだな。だいぶこの品質が評価されているようで、かつてはイオンリカーにも置かれていたが、最近は見かけなくなったな。しかし、それはある意味でいいことだと思う。とても厳しいことを書くことになるが、酒好きで、かつ、品質管理を理解している店が扱わないと商品がダメになる。地酒と言われる日本酒の多くや、ワインの多くは値段の高低に関わらず、デリケートな生鮮食品と考えてもらってもいいようなものだからね。パフォーマンスを最大限に楽しむ為には現地に買いに行くのが一番!自己責任で考え得る最大限の工夫をもって運ぶな。

でもねぇ・・・例によってこのご時世ですよ。上の画像の通り、蔵から送ってもらいましたな。クールにクロネコが運んでくれました。段ボール箱のデザインもいいでしょう。”高級葡萄酒”の書体もいいねぇ。あと”UP 保管のとき”っていう指示がされているのもいいねぇ・・・箱詰めのまま保管するときは、寝かせて保管をせよ!っていう指示書きだね。我が家はセラーに直行!既に2本を抜栓。

 

16

今日こそわが青春はめぐって来た!

酒をのもうよ、それがこの身の幸だ。

たとえ苦くても、君、とがめるな。

苦いのが道理、それが自分の命だ。

 

ルバイヤートオマル・ハイヤーム 作 小川亮作 訳 岩波文庫

生きのなやみp.23 より引用

 

そしてマスカットベーリーAについては、以下の本を読まれてもいいかもしれない・・・

「越後えびかずら維新 日本ワイン葡萄の父 川上善兵衛異聞」

関智宏 著 小学館

 

さらには、日本のワイン史に興味があるなら、これもまた面白い本だねぇ・・・山梨のワインがたどってきた道を感ずると、これまた酒が味わい深くなるなぁ・・・

「日本ワイン誕生考 知られざる明治期ワイン造りの全貌」

仲田道弘 著 山梨日日新聞社

 

話しの筋はここで逸脱したところにやや戻る。

原文だろうと翻訳だろうと、その内容を尊重してくれないととても不味いな。

ワインの瓶とラベルが棚に並んで照明を受けて綺麗だけど、その中身を尊重してくれないととても不味いな。