昨日に続いて頂き物のお菓子のコトを書く。
それは立方体の紙箱に入った、角砂糖のような形状をしたラスク的な菓子だ。そのパッケージデザインと中身の菓子自体との兼ね合いは、デザイン的には統一感のあるまとまりを見せている。
「和三盆糖」を使用しているコトを商品の差別化に用い、それをパッケージの色合いにも表現されている。見た目にスタイリッシュな菓子に仕上がっている。
まあ、見た目の美しさも菓子の大切な要素ではあるが、それが食べ物である以上は食べてナンボ!である。
で、菓子だから甘いのは当然のコトとしても・・・これは和洋折衷菓子だろうから・・・和を装った洋菓子寄りの菓子だろうから・・・と、自分を宥めながら食しているコトに気付いてしまった。
お値段は知らない・・・ま、Web.で調べてみたところ、内容量80gで540円というコトだ。そして、パン屋さんのお仕事なんだねぇ。他にも「抹茶」「黒みつきなこ」味があるんだねぇ。
さて、「和三盆」というのなら、そのキャラクターがしっかりと息づいていないと面白くない。そのキャラクター故に食す菓子である。それは・・・ガトーショコラがチョコレートっぽく無かったら、それはショコラを名乗る意味が無い!というのと同じである。
ワガハイの親しい元パティシエ男に言わせると、
「なんとかショコラを注文する客は、要するにチョコレートを食べたいワケでぇ・・・その期待に応える為にはチョコレート以上にチョコレートのナニかを引き出した菓子を作らなければ意味がないんで!」
という話だった。至極ごもっとも!と思った。そしてこうも言った。
「チョコレートをケチってショコラを名乗るなよなぁ・・・」
とも言った。そして、おもむろに傍らにあった小箱を開けて、
「ま、これ食ってりゃあ間違いないんで!」
と、ひとかけらをワガハイに提供してくれた。ピエールマルコリーニが日本進出したばかりのタイミングだったなぁ。
さて、「和三盆」なら和三盆糖らしさ、そして「抹茶」「黒みつきなこ」ならばそのように・・・。酒の裏ラベルと同じく、この頂いた菓子の原材料名を見てみる。
小麦粉(国内製造)、ミックス808※、バター、和三盆糖、上白糖、クリーム、加糖練乳、パン酵母、はちみつ、食塩、ステビア
※ ミックス808・・・日清製粉のコーティングシュガー[ぶどう糖、デンプン、油脂、ステビア抽出物(甘味料)]
様々な甘味料が入っている・・・その結果、和三盆の風味はいかに?
まあ・・・和三盆だけではこういう食感にはならんだろうが・・・コーティングシュガーで食感はキープするんだろうからねぇ。あとは価格の問題だろうか?徳島県の和三盆糖を使用しているみたいだから、岡田製糖所の和三盆なんだろうなぁ。
*******
さて、話題は変わって面白い酒を呑んだ。
「90」とラベルに書かれた数字をみて、思わずムハハ!と笑うのは、もう杉井さんの手口が分かっているからだろう。コレは買わずにスルーするワケにはいかない。つまり飯米とほぼ同等の精米歩合で酒を造ったんだな。
ササニシキは低アミロ米のようにモチモチ食感ではないから、麹仕事はサバけるだろう。アルコールはやや控えめで日本酒度は+8、酸度1.8、酵母無添加(蔵付酵母だな)というスペックからして、もう香味の想像はある程度ついてくる。意外とスカッとした飲み心地だろうが、燗酒にする前に冷蔵庫で出来るだけ冷やして抜栓してみよう・・・そう段取りを考えた(燗付けるよりも、温度を下げる方が手間取るからねぇ)。
さて、合わせる料理だが・・・
ワガハイのお気に入り、キッコーマンのレシピ(しっとりやわらか!鶏肉とズッキーニのぺぺロン炒め)だ。コレをアレンジして作ってみた。
ズッキーニは無かったのでナスに変更、エリンギは中途半端に残っていたシメジとマイタケに変更、サラダ油はオリーブオイルとした。
つまり「ぺぺロン炒め」なワケだから、ニンニク、赤唐辛子、オリーブオイルという基本原点を死守して、もう少しイタリア的に仕上げるために醤油はカットする代わりに自家製ジェノベーゼを投入。使用する料理酒は白ワインとも思ったが、日本酒(我家の定番料理用酒・・・黄桜)を用いて、杉錦のテイストに合わせるコトを意図してみた。
結果・・・杉錦の90%精米歩合の純米酒にピッタリ!そして燗酒にするまでもなく、冷やで料理との相性は好結果となった。食中酒として、絶大なるパフォーマンスを示す「杉錦 生モト純米酒90」!
キッコーマンのレシピなのに、キッコーマン製品を全く使わなかったのは恐縮だが、我家の醤油の基本は「キッコーマン丸大豆醤油」である。最も入手しやすいバランスのとれた香味を有する万能醤油というのは言うまでもない。