Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする四捨五入して還暦男の、適当な言語の羅列記録・自称乱学者

「山廃純米 杉錦 誉富士」日本酒度+11 酸度1.4 精米歩合70%・・・蒲郡で最高潮?

誉富士

「誉富士」は静岡県で開発された酒米だ。酒米の王道「山田錦」にγ線を照射して突然変異を起こさせ、その中から選別したものらしい。

ま、「山田錦」の欠点を補い、かつ静岡県の香味感性に呼応する個体を選別した結果が「誉富士」というコトだろう。

ばかデカイ山田錦の背丈を少しでも低くして倒れにくい稲にし、収量は同等以上とし、心白や精米性も同等以上の特性を示す個体であること。そして香味に関しては「山田錦」よりもマイルドな傾向のものを求めた、というような感じがする。

ワガハイ、「誉富士」の現物は(稲穂も米粒も)見たことはない。「山田錦」は見たことあるんだが。まあ、とにかく「誉富士」のコトを知りたい方は、以下リンク先を読まれるのが早い。ワガハイがクドクド説明するまでもないだろう。

誉富士 特設サイト|誉富士について (homarefuji.com)

 

山廃純米 杉錦 誉富士

静岡県藤枝市にある杉井酒造の山廃純米酒だ。杉錦を代表する酒を1本選ぶとすると・・・まあ、純米ならば、この「誉富士」かなぁ?

杉錦のお酒は、静岡型なんて言われる日本酒の傾向からすると、少し違った方向性のものが多いように感じている。そしてそれが興味深い製品を多く世に問うていることに繋がっていると思う。ワガハイは力強く大ファンである!

山廃好きならば「天保十三年」がお勧めだがねぇ・・・

etsuro1.hatenablog.com

山廃ならではの表情ある酸が特徴で「酸好き」にはたまらない1本だと思う。日本酒もワインも好き、っていう人ならば「天保十三年」は楽しい香味だろう。だが、ワインが好きではなくて日本酒党の方っていうのは、たぶん「酸」を好まない傾向があるんじゃなかろうか?と推察するんだが・・・ならばこの「誉富士」はイイんじゃない。

はじめて杉錦を呑んでみようと思う人には、やっぱり「誉富士」をお勧めするのがイイ感じかなぁ。

etsuro1.hatenablog.com

上リンク先で書いた「玉栄」の杉錦も素晴らしいんだがねぇ・・・ワガハイは「玉栄」という酒米のファンだからなぁ。このお酒も「酸」の味わいがイイんだよなぁ。

食事に合わせるとして、「天保十三年」や「玉栄」は、純然たる和食でもイイんだが、むしろ和洋折衷系というか、甲州の白ワインなんかの領域と重なってくるように思う。そして「酸」の観点からすると、勝沼甲州をぶち抜くパフォーマンスを発揮するコトもある。

一方「誉富士」は、杉錦的にはそれほど「酸」が際立たないので、この辺の特徴が静岡テイストなんだよなぁ。

 

ワガハイ・・・食文化的背景は東北系なんで、静岡は全般的に甘く感じる。御殿場ではさほど感じないんだが、沼津に入るとやや甘くなる。静岡市内になると結構マイルドで、蕎麦つゆなんかも微妙にナントカしてほしくなってくる。とはいえ、ソレはそれで美味しいんだがねぇ。

失礼ながら浜松は、ワガハイには限度を超えはじめている。そして県境を越えて愛知県に突入していくと蒲郡で最高潮となる。名古屋市内の方が断然楽である。

・・・という経験も大昔となりつつあるのか?40年近く前に「青春18きっぷ」を使って駅前の定食屋さんを食べていく、っていう旅をした時のコトだ。あの時は豊橋駅前の食堂で、その甘さに耐えられなくなって(砂糖入りの味噌汁か?って思った)旅行ルートを変更した。飯田線に乗って長野県に向ったからねぇ。(後日、蒲郡で食べてみたコトがあって、おそらく甘味の頂点であろうと思われた。)

でも・・・今では駅前食堂さんなんてほとんど見なくなった。どこでも大手チェーン店だからな。

裏ラベル

というワケで、東北系の味覚人間としては甘め傾向の静岡県と思われるんだが、そういう香味背景を考慮すると・・・もっとも静岡酒に近い傾向なんじゃ無かろうか?と思われる「誉富士」を使った杉錦だ。

裏ラベルを読めばお分かりの通り、日本酒度は+11でかなりの辛口、酸度1.4はありがちな数値、スッキリとしながらも精米歩合を70%としてボディ感はある。キレは良いので呑んでいてダレることはないが、とにかく「杉錦」の中ではマイルド系の香味だ。

製造年月からすると、出荷から年月は経っているのだが全く問題ない。画像を撮り忘れたが、酒の色は僅かに緑がかった透明で、熟成酒の飴色系ではない。

ワガハイは「鯛の酒蒸し」と合わせて冷酒~燗酒を味わったが、その調理に際して少しだけ味醂(杉井酒造の味醂)を加えた。そんな感じでピッタリとした。