昨日は以前、パンを作っていたコトを書いた。そこで少しその時のコトを書きつつ、例によって脱線して行こうと思う。
ワガハイの幼少期は、コッペパンと食パン、バターロール位しか日常で食べるパンはなかった。菓子パンはあんぱんとジャムパン(イチゴジャム)、あとチョココロネはあった。他にもあったかもしれないが、大して種類は多くはなかった。
フランスパンっていうのは、都市部に行けば売られていたのだろうが、地方の街では見かけなかった。例え見つけても親たちは買わなかった。「ありゃ、硬くてマズイ」というのだ。
よほどの食通を気取る年寄が、無理してフランスパンを食べているような雰囲気もあった。
実際のトコロはどうだったのだろうか?ある料理研究家と呑屋で雑談したコトがあった。その方が言うには現在よりは明らかに、昭和の頃のフランスパンは質が悪かったらしい。だが、それはある意味でフランス的でもあったという。
なんと平成の中頃になると、本家のフランスよりも日本のフランスパンの方が美味になってしまった、のだそうだ。もっともナニをして美味とするかは基準が問題となるけれど・・・日本では、ナカナカ市場性のないフランスパンを、なんとかしようと地道に探る努力があった。一方、本家の方では主食であり、規格や価格が統制されていて、パン屋的には利が薄かったと。
ここでも、お国の規制が厳しいと自由がなく、製品の改良は滞ったというコトなんだろう。
ま、身も蓋もない話だが、バゲットやバタールといったパンは、最小限の製法で主食を賄えるコトが条件で出来たパンだという。だからミキシングも最小限となり、あのようなすだちの大きなクラム(皮ではなくて白い中味の部分)に仕上がるというワケだ。
でも、それが功を奏して、シンプルな香味ゆえに食事の中でいろいろとアレンジがし易かったワケだ。
以上、パンの専門家ではないけれど、料理研究家の方からの雑談記憶を掻い摘んでまとめた。
パンを作るにあたって、とりあえずはアリアリの入門書的レシピ本を買った。それでテーブルロールを作ったのが最初だった。
コロナ禍の時、世の中が何故かパン作りブームとなったので、多くの方々もそう感じたと思うが・・・自宅で作ると美味い!
焼き立てだから美味い!というだけではない。いろいろな添加物系を入れなくても、パンは出来るではないか!様々な気付きが得られたと思うのだ。
その後、パンを作り続けている方もおられれば、止めた方もおられるとは思うけれど・・・個人の技量にはかかってくるけれど、自家製のパンは美味なのだ。
ワガハイは、コロナ禍なんてコトが起こることも予見できなかった平成時代の中頃に、自家製パンを作っていた。で、いろいろ試してみるとやはり・・・原理的なトコロが分からないとど~~も、なんとも展開のしようがないと思うようになった。
そこで、専門学校の門を叩く・・・時間もなく、自分で学ぶことにした。もっとも通える範囲に製パンの学校なんてなかったが。
上画像の本は、どこで入手したか忘れてしまったが・・・たぶん横浜の有隣堂書店だろう。(株)パンニュース社から出ている「新しい製パン基礎知識 改訂版 竹谷光司」だ。初版は1981年、2002年の18版が手元にある。
現在は・・・
再改定版・・・だそうだ。新本で入手可能みたいだ。
この本を読めば、なぜ量産のパンにイーストフードが使われるのか、加える塩や糖類の効果と意味、油脂類の働き、ミキシング、発酵、製パン法について、いわゆるレシピ本では分からないコトが説明されている。
まあ・・・専門書の部類なので、多少、レシピ本を齧って実際にパンを作ってみた方が読まれた方が理解出来ると思う。ワガハイ的には難しい内容ではなかったけれど・・・。
というワケで、ここまでで1600字近くに達した。脱線するコトなくココで終えた方がまとまりが良いので、本日はココまで。最近、2000~2500字と、チト長めだったからなぁ。基本、1700字前後で区切りたいとは思っているので。