年明けから様々な出来事があって、イロイロと思い感じたコトを忘れないように書いていたら、新酒のコトが書けずにいた。
というコトで日本酒の新酒について。川西屋酒造店といったら、若水という酒米の酒を呑まずして、ナニを呑んだというのだろうか。そういうコトなのだと思う。
今期の若水新酒は、期待以上のガチガチの硬さから始まった。ホントウに上槽したばかりのお酒の硬さをそのままに、お手元にお届けします・・・的なシビレもんだった。ワガハイ的にはソレを大喜びするのだが、果たして大丈夫なんだろうか?という一抹の不安も覚えた。
事情通ではない人がいきなり呑んだら、ビックリしてしまって低い評価をしてしまうのではないだろうか?これは、手練れ向けの酒、若しくは但し書きが必要な酒なのではないか?そう感じた。
川西屋酒造店の蔵見学に行かれたコトがあるとか、まあ、他の酒蔵見学でも勿論イイのだが・・・だがだが、実際に上槽中の、槽から滴る酒をテースティング出来るような蔵見学って、出来るのだろうか?
ワガハイは随分と昔になってしまったが、川西屋酒造店の・・・まだ越後杜氏さんが造られていた頃だったように思うが、正に搾り滴り落ちる酒をテースティングさせてもらったコトがあった。
それは・・・美味い、というものではなかった。炭酸分を多く含み、もの凄く辛口に感じる・・・というよりもビリビリくる感じだった。それを澱引き、瓶詰したりするプロセスでの適当な空気酸化を経ることで、香味が開いてくるのだ。
つまり、醸造後の工程も、味わいを引き出す為に一切の手抜きは出来ない。
それでこのお酒なんだが、とても慎重に搾りたて状態を瓶詰された・・・んだろう。かなり上槽直後を思わせる雰囲気が漂っていた。
この酒を購入されるならば、覚悟された方がいい。抜栓直後の硬さを楽しみ、その後はデキャンタージュしても良いと思う。そして4~5日かけて楽しむのもテだ。我が家ではマイドだけれどそのようにした。3日目からのパフォーマンスは極めて快適だった。
そういった変化を楽しむのは、ワインだけではない。日本酒にも、時間変化の面白さがあるので、セッカチに呑んでは勿体ないのだ。
アルコール分は18度。口当たりの良さに誤魔化されて、普段通りの量を呑むと痛い目に遭うかもしれない。ガツン!としたインパクトを感じつつも純米吟醸なのだ。酸度1.8の加減とも相まって、コレもまた、極めてヤバい酒に仕上がっていた。