Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

時流というのはあるなぁ・・・酒米「五百万石」を見かけることが少なくなった

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お待ちしてました雄町

本年度醸造の川西屋酒造店のお仕事・・・「隆 純米 雄町」しかも「備前雄町 無濾過生原酒」である。期待を裏切らない、かと言って予定調和でもない美酒だった。造りのナニがどう違うのかワカランが、昨年の記憶と比較して・・・今季の川西屋酒造店のお仕事は、なお一層木理細やかな・・・まるで粒子が細かくなったかのような飲み心地だ。

 

もう、いちいち書く必要もないかもしれないが、「丹沢山・隆」は、抜栓したてから香味が開いていく過程で、バランスが破綻することは心配無用だろう。破綻するとしたら、保存方法に問題があるのかもしれない。

酒には様々な呑み方があるし、楽しみ方があるが、ワガハイ的には一本の酒と時間を掛けて向き合い、その香味変化を楽しんでいく呑み方である。時間と変化を楽しみむというのは、ストーリー展開のようなものを楽しむことでもある。

こうした呑み方は、居酒屋ではなかなか実現出来ない。昔(たぶん10年以上前)、小田原の街中にある丹沢山や隆が出される居酒屋で、数人と呑む機会があった。その時、抜栓したばかりの丹沢山だったかな?やや香味が硬かったのである。それで、既に抜栓済みの時間経過した酒は無いか?と、店の人に言うと、一合に満たない量なので提供出来ないと言う。ワガハイ、一合分の料金で良いから出してくれ、と頼んだ。そうして仲間と飲み比べをしたコトがあった。

その結果・・・全員が一合に満たない残り酒がイイ、と言うのである。そして抜栓したての香味との共通点を確認しながらも、やっぱり柔らかい香味を求めたのである。思えば昔の丹沢山の、抜栓したての硬さっていうのはナカナカのものだったからなぁ・・・ポリポリ。今となっては懐かしい感じがする。

特に五百万石で9号系酵母だったかなぁ・・・が、ゴリゴリ感があって面白かった。ワガハイは好きだったんだが、「美山錦」の方が好きだ、っていう人の方が多かったように思う。「美山」の方が柔和だったからねぇ。

 

そういえば、いつの間にか「五百万石」を見かけることが少なくなったし、「協会9号酵母」っていうのも少なくなった。一時は9号だらけだったケドね。これ、ワガハイが購入する酒販店に並ぶ酒が、たまたまそういうコトになっているだけだろうか?

ワガハイ、9号全盛期でも7号がイイって言ってたんだけどね。

協会7号・・・しかも701酵母(7号の泡無し酵母)が多くなったな。この「隆」も701号だな。

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新酒の季節ならでは

寒い季節だから燗酒の美味さが身にしみるものだが、新酒生酒が旬だけに冷酒で呑むコトが最近は多い。そろそろ「丹沢山 麗峰」でも買って、熱燗を楽しむのもイイかな?なんていうコトを思いながら、この雄町を呑んだりした。両方を用意して楽しむには、家呑みではチョットねぇ・・・やってもいいけど、呑みすぎになるな。

川西屋酒造店のお仕事は、特に呑みすぎ注意なんである。なんか、入っちゃうんである。迂闊に杯を進めると大変な量を労せずに流し込んでしまうのである。生原酒は特に注意しなければならない。気付いたら3合呑んでいた・・・なんていうコトになりかねない。若い頃の肝臓の能力ならば、5合呑んでもへっちゃらだったが、最近は2合までで楽しむのがよろしい感じなのである。

いや、原酒はアルコール度数が高いから、2合弱にとどめておくのが身のためである。美味いモノの呑みすぎ食べ過ぎは禁物である。美味いモノとは永く付き合いたいものだ、という極めて一般性のある見識に、結局は辿りついたな。美味いモノは美味いうちに沢山食べる・・・そういうのって、やっぱり若い頃だから出来るんだなぁ。

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裏ラベル

別に3合呑んだって翌日に支障は無いが・・・そもそも2合も呑めない酒だってあるからな。ホント、呑んでいて止まっちゃう酒っていうのもある。まあ、量が呑める酒がイイ酒かどうかは言い切れないものの、変なコトやっている酒だったら呑めないというのは真っ当な身体の反応ではあろう。

 

しかし・・・この「雄町」、呑めるなぁ。40代だったら一升瓶空にしちゃうだろうなぁ。宝くじを大当てしてタンク買いするか?そういうバカなコトを思ってしまうのだった。