Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

山廃酛純米 群馬泉 舞風

 

山廃酛純米 群馬泉 舞風

「群馬泉」は島岡酒造株式会社が醸す日本酒。群馬県太田市にある1863年創業の酒蔵だ。

ワガハイがはじめて「群馬泉」の純米を呑んだのは、2000年になる前だった。桐生で仕事があり、その道中で太田市を通過した時に購入した。その酒は美味、というよりは濃醇さに驚いた。だが、嫌味が無かったので、こりゃあ根強いファンがおられるだろうと思った。呑み方としては、端麗な日本酒とは異なり、ウイスキーをストレートで味わう呑み方に近くなる。したがって、自ずと酒量は減る。

当時も「群馬泉」の濃醇さって酒好きには知られていて、

「えっ?群馬泉・・・呑んじゃった・・・ああぁ」

みたいな、意味不明なコトを言われたりしたもんだ。少なくとも関東圏では最強の濃醇酒と言えたと思う。しかも、あの時の純米酒は生酛・山廃系ではなく、速醸酛だった。

www.shimaokasyuzo.com

だが、神奈川県内で「群馬泉」を購入するのは難しい。扱っている酒販店が非常に限られるし、全種類が入荷するワケでもない。もっとも小さな酒蔵の酒が、県外で売られるコト自体が困難だからねぇ。これは酒蔵の営業問題ではなく、むしろ酒販店の意思に関わってくる。

「うちの店に置かせてください」と蔵に懇願しても、醸造量の都合で断られるコトだって多々あるだろう。

だが、そういう酒蔵の酒こそ、やっぱりガッツリ取り組んで造られているもんだ。好き嫌いはともかく、呑んでみる価値は大いにあると思う。

 

で・・・「群馬泉」の酒を見つけたら、とにかく買っておけ!と、ワガハイ的には思う。そう言うだけの価値はある。

 

当ブログでも、回数は少ないが「群馬泉」のコトを書いている。以下リンク先も参照されたし!

etsuro1.hatenablog.com

etsuro1.hatenablog.com

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裏ラベルに注目!

裏ラベルを見てみると、なかなか興味深い内容となっていた。使用した米は「舞風」という品種らしい。「山田錦」の栽培で問題となる稲のデカさを縮めようとしたのかは分からんが、「群馬酒23号」という米があるみたいだ。この米で醸された酒っていうのも、神奈川県南部では見かけるコトがほぼないから、その特徴はよく分からない。

そして「若水」に「山田錦」を掛け合わせた「さがの華」という米もある。これはその名のとおり、佐賀県農業試験研究センターで育成された品種で、2000年に品種登録、2020年に育成者権消滅という酒米だ。

とにかく「若水」という米の使いこなしに関して、ワガハイ的には「丹沢山・隆」の川西屋酒造店と「群馬泉」の島岡酒造が双璧と思っているので、その島岡酒造がこのような米を用いて酒を醸されているというのが、実に応援したくなるのだ。

なんか、ココロより熱くこみあげてくるものを感じつつ、呑んでしまう酒なのだ。

 

抜栓して5日程かけて一升瓶が空になった。その間、当然のコトながら香味は変化していくのだが、その変化は穏やかな部類。そして最後まで好ましい香味変化・・・即ち、口当たりよくなる方向へ変化していく。

日本酒度+3とあるように、ガチガチに辛口といったタッチではないものの、山廃酛の重層的な酸のお陰で飽きることなく、舌がダレることもなく、味わい豊かなのにキレよくスッキリとした後味だった。

勿論「群馬泉」だから、ひと口目はガツンとくる。だがそれがダラダラと後を引かないトコロが粋だ。

 

とにかく見つけ次第、一度は購入すべき酒だ。