Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

「菊姫 山廃仕込 純米酒 無濾過生原酒 K-7」

山廃純米酒といえば・・・菊姫

年に一度は菊姫 山廃仕込 純米酒 無濾過生原酒 K-7」を堪能したい。二度呑むかどうかは・・・? その時の気分による。

今更ナニを書くコトがあるだろうか。既に以下リンク先で書いてしまったし、再び書いても重複する内容になるだろう・・・と思いはするのだが、今回は今までと少々違った感触を持ったので、その点については書いておこうと思う。

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裏ラベル

裏ラベルを見てみれば分かるように、マイドお馴染みのスペックであり、変化があるのは製造年月だけ。もう、このラベルってもの凄い大量に印刷済みで、蔵の倉庫にうず高く積まれた段ボールの中にあるんだろうなぁ・・・と思う。

昔から端麗辛口とは一線を画す香味で知られてきた「菊姫」。山廃仕込みにかけては最強クラスの酒蔵だからなぁ・・・山廃のイメージリーダーだから。ワガハイも若い頃、「菊姫」や「天狗舞」を呑んで、山廃の持つ印象が作られてきた。

時代は流れて、山廃酛や生酛の酒造りも変わってきて、必ずしも濃醇さを求める造りに限らない感じになってきた。むしろ、速醸酛よりも酒全体の香味バランスの中で馴染んだ酸を求めて、或いは酸の複雑さや表情の豊かさを求めて山廃酛や生酛という技法が用いれてきているように感ずる。

だが、「菊姫」はやっぱり濃醇!

ソレを求めるからこその「菊姫」!

加賀料理の香味空間において、間違いなく最大のパフォーマンスを発揮するのだろう。神奈川県に居住するワガハイ的には、地元食材を用いていると・・・やや食材が負ける印象はある。

そんな時は「いしる」を数滴だけ料理の隠し味にすると・・・やっぱりフォーカスが合ってくる。「いしる鍋」をやってみると明らかだが、「いしる」はしっかりと火を入れるコトで旨味が乗るから。

やっぱり酒を理解するって、その地元の食材や郷土料理とセット、ってなトコロはある。それは当たり前といえば当たり前。そしてその地域が好きならば、なお一層美味しい酒になるってなモンだ。

 

まあ、いろいろ思いながら呑んだ久しぶりの「菊姫 無濾過生原酒 K-7」だったけれど、やっぱりこのキャラクターは貴重。日本酒だからこその美味さが存分に詰まっているし、米から醸されるという原料自体の興味にも導かれる。

そう・・・原料に行き当たるイメージって、やっぱり料理でも大切だから。酒造りもまた、米を美味く頂くための調理法のひとつだろうか?

 

今回の「菊姫 無濾過生原酒 K-7」は、厳密な比較が出来るわけではないが、ワガハイの記憶を頼りにした印象でしかないけれど・・・前年に比較してやや甘味が増えて酸味は控え目に感じた。もっとも微妙な領域なので、単にワガハイの体調やら老化現象の影響の方が大きいかもしれない。気にする必要のない差異ではある。

飲みごたえのある香味だけに、いつもより少量を楽しみ、余った分は冷蔵庫に入れて翌日楽しみ・・・そうして5日間かけて飲み終えた。徐々に香味は開いていくのは常だが、大きな欠点が露呈することもなく、しっかりとした酒造りがされている証拠だねぇ。

 

信頼の山廃!「菊姫 山廃仕込 純米酒 無濾過生原酒 K-7」を見かけたら、まだ呑んだコトのない方はぜひ一度、お試しくだされ!

と・・・菊姫の回し者のような締めだが、当然のコトながらワガハイは「菊姫合資会社」の回し者ではないからねぇ。