Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

酒匂川の源流域は「丹沢山」の仕込み水の雰囲気ってぇヤツだな

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西丹沢ビジターセンター前の沢

当ブログ2021年4月22日で、足柄平野と酒匂川についてふれた。川西屋酒造店のお仕事で使われる「足柄若水」について少々書いたからだ。「丹沢山」「隆」の酒造用水は、丹沢山系の地下水であるから・・・とは言っても、丹沢もなかなか広範囲である。西丹沢、表丹沢、東丹沢、あるいは津久井・藤野では、山の雰囲気が異なるのだから水も違う。表面を流れている水、すなわち沢の水も違えば地下水も異なる。まあ、言うまでもなく当たり前のことだ。

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昔は水道の普及率も今ほどではなく、各家庭が井戸を掘っていた。ワガハイの子供の頃は、祖父母の家は井戸水だったし、後になって水道を入れたものの井戸水と併用していた。この家庭で使っている井戸水が興味深かった。隣の家の井戸水と、祖父母の家の井戸水では味が違うのだ。特に緑茶を淹れると違いがハッキリとする。隣の井戸の方が渋みがやや強くなる。ということで、隣の方が時々水をもらいにやってきていた。

ワガハイの家の周囲は、井戸を掘ってもロクな水が出ないらしく、サッサと水道になった。何でも相当に深く掘らないとダメらしく、浅い井戸では緑茶を淹れると色がやや黒ずんでしまうらしい。

このように、井戸水というのは掘ってみないと水質が分からない。井戸掘り業者さんは、いろいろ経験から予測は出来たらしいがね。なんか温泉掘りと似ているな。

 

話が逸れそうなので元に戻そう。温泉の話に逸脱しそうな気配だ。

 

上画像は、神奈川県山北町中川という地名になるが、バスの終点にある「西丹沢ビジターセンター(昔は西丹沢自然教室といった)」の横を流れる河内川(酒匂川の本流だな)の様子だ。水の透明度は高く、沢の様子(渓相という言い方もある)は明るい。これが西丹沢の沢の特徴の一つだろう。玄倉川もこの様な明るさを持っているが、谷が深いので渓谷美が幾らか強くなる。

表丹沢の、秦野水無川本谷は、南向きの沢なので明るいが、岩肌が西丹沢ほど白くないので渓相が異なる。同様な条件の違いから七沢温泉や宮ヶ瀬界隈の沢も雰囲気が異なる。まあ、沢登りやっている人なら当たり前に感じていることだろう。

酒蔵の立地条件を見れば、その蔵の水がどの様な山の雰囲気を含んでおるか、何となくイメージ出来るかもしれない。川西屋酒造店の仕込み水というのを頂いたことがあったが、硬度高めで引き締まった水だったな。そして西丹沢の沢が醸し出す雰囲気と似ていると思ったな。

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西沢と東沢が本流に合流するんだよなぁ・・・黒部の十字峡みたい?

先日、久しぶりに西沢と東沢が出合う場所に行ってみた。西丹沢の沢が持つ硬質感を味わいつつ、このところ続けて呑んできた「丹沢山」「隆」の新酒の香味を思い出してみましたな。ワガハイの世界観の中ではしっかりと一致しましたな。コロナ禍が収まり、ワガハイの喘息なども落ち着いて、その時元気があったらバスに乗ってここまで来て・・・沢の流れなど眺めながら丹沢山など呑んでみたいもんだなぁ・・・バーベキューじゃないよ。静かに風景を眺めながら呑みたいですな。

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このような橋が架かっている

上画像の橋を渡って西沢沿いの道を上っていくと、下棚と本棚という名瀑がある。綺麗な滝ですな。西丹沢の滝の中では行きやすい滝で、家族連れで歩いていることもあるからねぇ・・・一応、滝なんで落石には注意して、何度か沢を渡り返すので足まわりは配慮した装備で行ってみて下さいな。くれぐれも注意してね。