Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

純米吟醸無濾過生原酒・・・隆 仕込23号+10 2本呑み

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新酒・・・隆

酒米が足柄若水っていっても、ナンダカわからん人もおるだろう。先ずは足柄っていう地域のコトだが・・・神奈川県西部、小田原市南足柄市山北町、松田町、開成町そして大井町がある平野を足柄平野という。ここは関東エリアではあるが関東平野ではない。箱根丹沢の山々と相模湾の間に拡がるさほど広くはない平野だ。酒匂川がつくりだした平野とも言えるのかな。

通常、川が山を削って堆積した土地というのは肥沃とされる。が・・・酒匂川の場合は微妙に思えますな。その川の源の多くが西丹沢であり、そして鮎沢川という支流は静岡県の富士山麓から流れ出す。

それらの山域を歩き回ってみれば感覚的につかめると思うんだが・・・時間があったら歩いてみることをお勧めするな。たぶん、奥多摩などの土壌とはまるで違った印象をもつと思う。

 

 足柄若水という米は、その平野の何処かで作られた米ということだ。昨今の詳細は知らんが、JAかながわ西湘の「酒米研究会」というのが・・・たぶん今もあると思うんだが、そこに所属する複数の農家の方々が生産されているのだと思う。その昔は南足柄の天才農家、加藤欣三さん(この方の名前は記録されるべきだね)がつくっていたな。数年前に亡くなられたらしいが。欣三さんの若水田圃は見たことがあるんだが、酒米としては背丈も高くなく、実った米粒も飯米品種のそれと比べて僅かに大きい程度なので、サクッと眺めた程度では、それが酒米であるとは思わないな。

山田錦なんかの田圃の風景ってぇのは、ある意味不気味な異様さを醸し出しておるからな。背は高い、茎は太い、稲穂はデカイ・・・ワイルド過ぎて、見ていて腰が引けますな。)

若水という品種は、愛知県安城市農業試験場で開発されたらしい。それがどの様な経緯で丹沢山の蔵元がその品種を使って醸すようになったのかは、昔、蔵元に聞いた筈なんだが・・・忘れた。酒呑みながら聞いたんでねぇ・・・旨酒のアルコール分が身体から抜けていく時に共に記憶も抜けていきましたな。これ、ライターとして取材しているんだったらまるでダメだね。ま、取材だったら録音はしておくけどな・・・ただ料理店で呑んでいるのだからな・・・録音はしないよな。

で、若水は精米をしていくと割れやすいと聞く。ということでこの酒の精米歩合は55%だ。きっと良い頃合いなんだろう。

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裏ラベルだねぇ・・・

アルコール度数は19度、日本酒度+10、酸度1.8・・・強烈に辛口酒である。しかしながら米からつくられたモノであるという膨らみは失ってはいない。結局ワガハイはこの酒にハマッてしまった。既に一升瓶で2本を消費しておる。もう一本、買いに行こうかと思ったんだが・・・酒屋さんに2本目を買いに行った時点でニヤニヤされたんでねぇ。3本目となったら・・・ちょっと恥ずかしいかねぇ(それで昨晩は杉錦を呑んでいましたな・・・売っている酒屋さんが異なるので)

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気合いのタスキ

仕込23号と言われても、それがナンだか知らんが・・・まあ、仕込22号もあるんだろうし、1号もあるんだろう。でも24号があるかどうかはわからないねぇ・・・きっと無濾過生で出荷するのに最も適したものなんでしょうな。ワガハイの世代としては「仕込み鉄人28号」というのを出して貰いたいがね。

 

今期の川西屋酒造店のお仕事は、凄みを感じましたな。コロナ禍の逆境にあってネジ巻しておる感じ。もう、一応造りは終わっているんだろうし、本当にコロナじゃなければお久しぶりに菓子折など用意しつつ蔵に伺いたいところなんだが・・・ま、ナニがあるかワカランから止めておこう。蔵の皆さんお疲れ様でした。そして美味なお酒をありがとう!