昨日の「全体と部分との関係・・・」っていうのは、それなりに美術を学んだ方ならば経験済みのコトだからど~ってこたぁない。
だが、義務教育での美術の教科書、加えて高校美術の教科書の内容では、ワガハイの頃の状況では代表的な作家名と作品名、そして作品を覚える程度だったと思う。しかも、そんなに真剣に暗記する必要もなかったような感じ。
所詮、どこか音楽・美術は趣味・教養なのだった。
確かにインテリアとしての美術作品の扱われ方は多い。そんなコトに情熱を傾ける程のモノではない・・・といった考えが普通のようにも思う。
綺麗に描きたい。ソックリに描きたい。そのためには訓練が必要だ。だから絵画教室に通って基礎を学ぶ。石膏デッサンをしたりして。そしてそういう世界しか身近になけれは、そのような価値観の中で動くことになる。
そりゃあ、場数を踏めばそれなりに上手になってはいく。描きなれてくる。そして要領を覚えてくる。いつの間にか、こんな感じでいけば、イイ感じに収まるという風になっていく。
美大受験も難関校ともなれば、受験生はもう・・・石膏像なんて見なくても描ける程に暗記してしまっている。それを審査する側も、デッサンの詳細なんて見なくても分る。
「これ、この構図でこの空間の空きはないね!」
つまり、描く紙のフォーマットは決まっているワケで、そこにこの角度から描けばこう収まる、というコトを審査する側も暗記しているから。
要するに、暗記力テストみたいな要素はある。
最近の受験は、こんなコトになってないと・・・思うけれど?
ま、だいたい受験デッサンと表現は一致しないもんだ。
コロナ禍前に、友人の娘さんが美大受験すると聞いた。それで訪ねた時に話したんだが・・・それまで思っていた美術とはまるで違った世界で戸惑ったという。それはやはりこれらの言葉だ。
- 全体と部分の関係性
- 空間を見る(描く)
パース(遠近法)位は知っていたらしいけど。
でも結局は一度、受験スタイルの絵を描かせられる経験をするワケだ。これまたいつまで続くコトやら。
それでふと、ゴッホの自画像が気になりだした。背景が赤くてゴッホが耳を切ってガーゼをあてているヤツだ。それでWeb.検索してみる・・・すると、それにしては妙な画像が紛れている。贋作というか・・・全くの別物だ。
あ!森村泰昌作品ね。
そうだったなぁ・・・森村氏はそういうコトをやってたな。
で・・・検索する気がなくなり、とにかく言いたいのは背景に「赤」を用いて空間を作るっていうのは、やっぱりチト難しくなるよなぁ。膨張色だからねぇ。
全体と部分や空間との関係だけでなく、ソコには色彩の問題が加わってくる。そんな複雑な関係性を堪能しようとすると、絵画作品は数点も鑑賞すれば疲れてしまう。美術館で鑑賞するというのは、なかなかハードなことだと思う。
それはコンサートでもあり得るけれど・・・「J. S. Bach ミサ ロ短調」とか、「マタイ受難曲」とか。イイんだけど、コンサートが終わって会場を後にする時に、異様に体力を消耗している感覚を覚えたりするから。だからこういう曲は、若くて体力があるうちに聴いた方がイイと思う。
これらの曲は・・・BGMってワケでもないからな。
というコトで、美術や音楽の世界には深入りしない方が身の為ではないか?と思う。それらは結局はソレなりに専門的な領域で、専門家やマニアがハマる世界だ。ある意味、クルマにアフターパーツを沢山付けて遊んでいる人達の話しには付いていけない・・・みたいなトコロはあると思う。
というコトで、分かりやすい話はテレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」に落ち着くのだなぁ。
それって本物?
ニセモノ?
結局、幾らなの?
鑑定家の先生方は、一通りの作品説明はされるけれど・・・
ま、テレビ番組だからねぇ。
お値段価値こそが、作品の社会性というコトか。別にナニがどの様に描かれているか?なんて深く追及はしない。
経済価値に翻訳するコト・・・お値段の提示で一応、番組的には収まる。
ワガハイ的には美術作品を売ったカネで、クルマなど購入しようなんて考えない方がイイとは思うけれど・・・価値観も人それぞれとは言っても。
でも、マニアはお宝が市場に出てくるのを待ちわびている。
「あの作家のナニガシが出たら絶対に落札するぞ~~っ!」って思っている。
なのになのに・・・よりによって何処かの美術館に寄贈されてしまったと分かると、もう入手出来ないコトに失望してしまう。
これ、既にあの世に逝った叔父の話しだけど。彼は入手した作品を手元で楽しみ、人生を終えたら美術館に寄贈して、その作品を個人として所有することに終止符を打ちたいと思っていた人だった。
それで、いろいろ面倒な彼のコレクションを抱えて奥様が電話してきた。この様な相談はとても鬱陶しい。
「購入された画廊に相談されてはどうですか?」
美術商の経験もないワガハイに、作品の扱いなどワカラン。どうせ購入先は大手デパートの美術画廊だったり、それこそ日動画廊だったりするのだから。
な!妙な市場価値が出てくると途端に面倒になる。税務署も目を光らせるし。
ま!途端に面倒になるコトを作り出そうと、国立大学の芸大まであるんだから・・・その全てとは言わんけれど、面倒な学校だワなぁ・・・東京芸大。
今や芸術論・絵画論よりも経済理論だろうなぁ。
昔から東京芸大 経済学部っていう嫌味はあるけれどねぇ。
というワケで、花の方が良くね?
で、園芸品種の名前って分からなくなる。買った時についていた札も失われてしまった。それでそういうコトに詳しい妻に聞いてみたけれど・・・「ペチュニア系のなんか・・・だと思うケド」
で、ペチュニアの園芸品種というコトで調べる・・・のも面倒なので、スマホで撮って画像検索した。古い人間なんで、な~んか邪道にも思ってしまうけれど。
園芸品種としての歴史は浅く、短期間に急激な品種改良が進んだ花らしい。
カリブラコア・・・なんか、覚えにくい名前だ。そして言われりゃ確かにナス科っぽい花だワなぁ。