Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

PAYS D'OC MARSELAN CEPAGES OUBLIES N°7 2022

MARSELAN(カベルネソーヴィニョン×グルナッシュ)

テレビニュースでは、ブドウの着色不良や高温障害の発生を伝えていた。我家でもそれは実感しているので、生業の人たちの深刻さと切実さを感じている。

葉面温度が高すぎると、光合成効率が低下する。実が焼けてしまい、萎んでしまう。

幾ら水撒きしても、光合成効率が下がるのだから根からの吸い上げも果たしてイイのかどうか分からない。あるいは湿度が低ければ葉面からの蒸散も多くなり、気化熱による冷却も多少は期待できるのかもしれないが・・・そんなにうまいようにはコトは進んでいないような感じもする。

湿度が高いからねぇ。

真昼間はムシも飛んでない。飛んで火にいる夏の虫というけれど、ホントに火に入って焼け死んでしまったのではないか?というほど静かだ。

鳥も飛ばないよなぁ。

やっぱり、鳥たちも暑過ぎると空気密度が下って揚力低下するから飛びにくいのだろうか?揚力低下はパワーで補うというコトで、余計な筋力を使って羽ばたけば、身体の熱は多く発生して体力を奪う。

鳥なのに飛びたくない・・・酷暑!

そういう感じなんだろうか?

ならば、人間とおなじだな。夕方になるまで外出は避けたいからねぇ。

裏ラベル(ラングドックルーション)

そんなワケで、夕方になると外で動く老人。虫たちも動きだすのか盛大に蚊にやられる。もう虫よけスプレー無しに庭に出られない。そして何故か、老人になればいろいろ感覚が鈍化するものだと思っていたが、昨今は蚊に刺されると実にカユイ。

なんか、以前にもましてカユイ。

体力の低下を実感しつつも、アレルギー反応は収まるどころか強まっている実感があるし・・・我が免疫系はいったいど~なってるんだろう?

ま、この免疫系が新型コロナ変異種に対しては、よりしっかりと反応してくれるといいのだが。

コトはなかなか都合よく進まないのが常。

 

周囲は暑さも理由に挙げられるとは思うけれど、マスク着用率は低くなった。そりゃ、熱中症リスクを思えばマスクは・・・という理由によって、マスク嫌いは着用しないとしても、ゲホゲホやっているのにマスクを付けずに買い物をしているというのは、ど~もよく分からない行動だと思う。

論理的ではない・・・そう、スタートレックのスポック船長の言葉を思い出すけれど、地球人は論理的ではないのだな。

論理的思考を受け入れない。では感覚的なコトは受け入れるのだろうか?

実は感覚というのも、論理というのも脳神経の機能なのだから、それらを区別するのも妙な話しだと思う。感性は論理と完全一致はしないが、シームレスに繋がっているとワガハイは思う。

 

だから、もの作りには思想も重要だと思う。

 

思想が先か、感性が先か?そういう話しではなくて両輪だ!という話しでもない。むしろ一体なのだろう。それらは脳・・・というのがナンならば、それぞれ身体の機能の一部だ、と捉えてもいいかもしれない。

それらは我が身のものである。

 

マルスランというブドウ品種は、言われれば名前は思い出す。品種リストの中に、そんなブドウもあったなぁ・・・という程度だが。なにせブドウの品種はウン千種と言われるから、網羅なんて出来ない。そして今日も世界の何処かで新品種が改良されている。

人間という動物との付き合いが有史以前からとも言われるブドウだけに、栽培作物としては最も人間臭い植物でもあるから。でも、そんな古い付き合いのブドウも、地球灼熱化において生き残れるのだろうか?

ついに人間という動物は、ブドウの栽培を諦めるのだろうか?

そんな日が近づいているような気もする昨今だ。

 

絶望・・・そんな気もする。

だが、まだ呑める。

ならば呑めるうちに、いろいろな品種のワインを呑みたい。努力はしないが、呑んだコトのない品種のワインを見つけたら買ってみよう・・・そんな気分にもなってくる。

 

この赤ワインは、先ずパワフル!そしてパワフル!ブルゴーニュピノの補色にあたるような味わいだ。凝縮感は強い。これは果たして畑でナニガシカが行われたものなのか、或いはマセラシオン絡みであろうか?

やや、人為的な・・・作為的な凝縮感ではある。というコトは、ナニガシカの果汁圧縮をしているのかもしれない。

まあ、調べれば幾らかの種明かしは見つかるかもしれないが、だいたいそんなトコロだろうというワケで、深入りはしない。香味設計(デッサン力=思想)があるワイン造りだと感ずるしねぇ。

そもそも、ナニかアクションを加えなければ、アルコール度15%ってコトはないだろう。

 

このアルコール度の高さもあって、飲みごたえはしっかりとしている。そして二人で呑んで2日はもつ。抜栓二日目も香味がやや開いて吞みやすくなり、好感度は高まるので、焦って飲み干す必要はない。

酷暑の中の赤ワインだけに、こうしたパワフルなワインは、冷蔵庫でカツカツに冷やしてしまうのもイイ感じだった。

ペイドックだからナンだというのだ!コレは実に興味深い一本だった・・・というワケで、追加購入してしまった。