いただきものって、自分では買わないモノだったり、知らないモノだったりするから面白いけれど、困ってしまうモノもある。
人生で最もプレゼントが集中したのは結婚祝いだったが、30年以上前の習慣として「アルバム」ってぇのがあった。立派な重厚なアルバムだった。コレは実に困った。あの時点でワガハイは使わないモノだったから。
ところで今、アルバムって言って通じるのだろうか?ナカバヤシのフエルアルバムというのがあったなぁ。
婚礼用アルバムだ。表紙の加飾が凄いコトになっているのだ。こういうセンスって人それぞれだろうが、ワガハイは勘弁してほしい。そして上リンク先を参照すると、先ず生産終了品が続く。しかしその先を見ていくとまだ売られている製品はあるみたいだ。たぶん、在庫品・・・まさか今更、新製品を開発しているとは思えない。
それで、以下リンク先の商品なんてど~したらイイんだろう。〈豪華な西陣織の表紙に刺繍を施しました。本体刺繍名入れ可能・・・〉らしい。
西陣!
刺繍!!
ど~しますか?コレ。
こんなの貰ったら、箱を開けた瞬間に閉めるね。そして捨てるコトも出来す、リサイクルショップに持って行っても引き取ってくれるのだろうか?
たぶん、これらの製品って在庫のまま朽ち果てていくような気もするんだが。だがまだ、僅かな需要はあるのだろうか?それとも昭和レトロを追い求める人たちにはウケるのだろうか?
ひょっとすると、いずれ価値が上がる商品?ナニセ・・・西陣だから。
外国人にはウケる?昔のノリタケの「OCCUPIED JAPAN」ってなヤツの凄い加飾に共通する?まあ・・・あのノリタケは見ている分には面白いけれど、ど~にも使えないからねぇ。インテリアとして飾るにも無理があったりするから。言ってみれば旨味に旨味を重ねた・・・煮干しに昆布、鰹節に豚骨、鶏ガラ、牛骨、トドメに旨味調味料を大量に加えた、みたいなデザインだからなぁ。
一目見ただけで視覚がもたれてしまう。
そのテの雰囲気を醸し出すアルバムである。
替台紙もまだ売られているみたいだ。でもまあ・・・オンラインショップに飛ぶと、在庫なしだったりして。
ん?在庫あるみたい。
もの凄く興味のある方は、どうぞ。こうした重厚なアルバムに写真を整理すれば、思い出もまた重く大切なモノになるだろう。或いは、スマホで撮ったいじりまくり画像をプリントして貼りまくるというのも、意外性としてアリかもしれない。
使い様なんだろう・・・ナカバヤシのフエルアルバム。
ワガハイはもう、いらないけれど。
で、いただきもののフリ(にしては長い)からナニに向かおうとしていたのか?というと・・・
この箱から伝わる雰囲気が、婚礼用アルバムという記憶を呼び覚ましたのだ。ちょっと洒落ているようでレトロ?
横に引かれた線は、定規で引かれたような基準線を感じさせつつも連続性はなく、途切れている。そして水彩絵の具の滲み感とか、犬の耳のボサボサ感と尾のボサボサ感が呼応したバランス感覚。描かれた水彩紙の質感・・・コレ、描いたヤツはただ者ではない。
あまりに明らかにクセモノである!
手練れである!
箱の中身は可愛いキャラのクッキーだった。ごくシンプルな当たり前のクッキーだった。余計な材料は使ってないみたいだ。だから、製菓に自信がある素人が本気を出せば作れるような、手作り感のあるクッキーだった。
まあ、マニアックな素人が本気で作れば、使う素材のグレードが上回るので瞬間芸としてはもっと美味いだろう。ソレはもう、素人の特権である採算度外視ってぇヤツが為せるコトだ。
仕方ないけれど、原材料のコーヒーがイマイチなのはこの店に限らないので仕方ない。コーヒーの好ましくないアリガチな香りが立ってしまっていた。だからプレーンなクッキーの方が断然イイ。とは言っても、この問題は多くの製菓店(量産菓子でも)で日常茶飯事だからねぇ。
だが、輸入菓子では気にならないコトが多いので、やっぱりカカオとかコーヒーの品質については、相変わらず日本はイマイチな状況が続いているのかもしれない。
とにかく、この外装箱は婚礼用アルバムの装飾とは違って観賞価値が生ずる。で・・・その手練れとはいったいナニモノなのか?
妻曰く・・・染色工芸家の柚木沙弥郎さん。
そ~ゆ~コトかと、納得する。