Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

移築すると抜け殻・・・忘れられた小田原

2011年7月28日撮影

画像は昨日に引き続き、神奈川県小田原市にある「白秋童謡館(田中光顕別邸 和館)」である・・・と、思う。

ナニせ、2011年撮影の、適当に無目的に撮影した未整理画像フォルダの中で見つけたものだから。だが、一応はネットで調べて近似の画像があったので間違いないと思う。まことにしっかりとした確証のない画像をネットに上げるってぇのは、如何なものか?とも思うが、個人の(老人の)思い出だからねぇ・・・ご容赦下され!

でもまあ、間違ってないと思う。

こりゃ、間違いなく「白秋童謡館」でしょ!

少しは小田原のコトを解説すべきかもしれない。こうして小田原の名所の画像を用いているのだから。

だが、今やワガハイが書くまでもなく、いろいろ詳しい情報は溢れているので、改めてそれに加える情報といったら・・・現在の話ではなくて、忘れ去られつつあるか、既に忘れられた話を蒸し返すしかない。

パンドラの箱を開ける、ってなコトか?

いや・・・肥溜めの蓋を開ける、と言った方が適切か?

空間があるんだよなぁ

「白秋童謡館」は、「小田原文学館」「尾崎一雄邸」とワンセットである。小田原市南町2丁目の一角にそれぞれが隣接してあるのだから、観光ならば全て見るだろう。そしてある時期、小田原には文学があふれていた場が存在していたコトを知る。

それ以降は・・・知らん。

 

尾崎一雄さんって、ワガハイは失礼ながら作品をまともに読んだコトがない。「暢気眼鏡」「虫のいろいろ」は、中学生の頃だったはずだが、学校の図書室で読んだと思う。だが、どの様な内容だったか記憶がない。さして興味があって読んだワケでもなかったから。

中学の時、学校の先生のお宅が小田原市下曽我にあって、遊びに行ったコトがあった。たぶん、夏休みだったと思う。そして先生と共に直線の長い坂道を上った先に見えた鳥居をくぐって「宗我神社」にお参りした。

その時、先生とお知り合い(ご近所付き合い)の尾崎一雄さん宅の門前で奥様とご挨拶となり、「暑いですから冷たいものでも・・・」みたいな感じで庭に通された。高台にあったから、相模湾が眺められたと記憶している。

ワガハイも麦茶かナニかを頂いた。

勿論、尾崎一雄さんにもご挨拶した。

で・・・ワガハイ、その時は「尾崎一雄」がど~ゆ~人なのか全く知らず、「今度読みます」みたいなコトを言ったのだと思う。それで図書室に蔵書アリと知り、読んだワケだ。たぶん、当時のワガハイ的には退屈な小説だったんだろう。内容の記憶がないのだから。

麦茶を一杯頂いた義理に、小説を斜め読みした・・・そんな感じだった。

で・・・そのお宅が南町に移築されて現在に至っているというワケだ。だが、この移築された尾崎邸も見たコトはあるのだが・・・やっぱり本来の環境から切り離されているし、生活感の失われた展示物となった家屋って、ワガハイの記憶と・・・コレまた激しく乖離してしまっている。

「こんなお宅だったっけ?」

そういう経験は、美術作品ではよくある経験だけど・・・作家が存命の時の展示作品と、亡くなられた後の展示では、な~んか作品の雰囲気が変わってしまう。そして美術館の展示空間では尚更、その作品は抜け殻に見えてしまうコトがある。

生活感の失われた家屋って、幾ら当時を再現してもな~んか虚しい。そこにナンの資料性があるのかは分からんが・・・昭和の家屋がどの様なモノだったかを展観するにはイイのかもしれない。

でも、当時としては結構立派な家屋だけど。

と、ここまで書いて・・・尾崎邸の画像はない。何故か一枚も撮ってない。

 

その建物は〈平成18年、市内曽我谷津にあった尾崎一雄邸「冬眠居」の一部を移築いたしました〉と、小田原市のサイトには書かれている。

小田原市 | 尾崎一雄邸書斎

平成18年・・・2006年。本日の画像は2011年撮影なのだから、尾崎邸の画像が混ざっていても良さそうなモンだが・・・無い!やっぱり、かつての記憶と一致しなくて失望感があったから、サラッと見て通り過ぎたんだな。

でもまあ、今度その界隈に行ったら、少しはしっかりと見てみるコトにしよう。そして「暢気眼鏡」は読み返してみるか?芥川賞作家なんだから、絶版で読めないってなコトはないだろう?

www.shinchosha.co.jp

コレ一冊、買ってみるのもいいかもしれない。

通りから見た図・・・だな

なんか切りよく、コレで本日は終わりとするか・・・とも思ったんだが、冒頭で、

パンドラの箱を開ける、ってなコトか?

いや・・・肥溜めの蓋を開ける、と言った方が適切か?

と書いた。つまり、書いている途中でそれだけ予定変更(脱線)してしまったワケだ。だいたい「白秋童謡館」の画像を並べながら、北原白秋さんについて全く書かなかった。それはつまり、尾崎一雄さん以上に北原白秋さんに対してのナニガシカが欠けている証拠だ。

まあ・・・仕方ない。お会いしたコトないからねぇ。

 

さあ!肥溜めの蓋を開ける・・・とは?

その舞台は小田原市城山3丁目になる。「白秋童謡館」から小田原城を越え、東海道線の線路を越えて斜面を上っている途中辺りだ。時代は1970年代前半だっただろうか?新聞の地方版に掲載された小さな記事に、小学生だったワガハイは興味津々だった。

急坂だらけの場所だから・・・バキュームカーがコケちゃったんだな。

で・・・そ~ゆ~コトになっちゃったんだな。ワガハイ、怖いモノ見たさで現場に行きたくなったね。結局行かなかったのは、なけなしの小遣いをはたいて電車に乗って、見に行くまでのコトなのか?と、考え抜いた末に止めたのだった。

だがいいかげんの後日、当時、県立小田原高校に通っていた人に聞いてみたんだが、まさしくその道を登校していたというコトで、数日間は周囲が臭くて立ち入り禁止になったらしい。

ま、そりゃそうだろうけど。

 

追記(2023/07/31)調べたんだが「暢気眼鏡 尾崎一雄 著」・・・在庫なしだらけだ。入手するなら電子書籍みたいだ。