Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

「2003 Spätburgunder ・Ahr Altenaher Klosterberg」の思い出

少々、酒ネタが続く。

昨日は「丹澤山」について書いた(以下リンク先)。そして公開してから内容をチェックして、もっと伝わりやすい表現を思いついた。

開けたてはツンツンとして相手にもしてくれず、少し慣れてくると心を開くような人間関係みたいな酒。いわゆるツンデレ・・・ほど、デレデレではないが、チョットそんな感じの酒だ、というコト。

 

丹澤山に限らず、しっかりと造られた酒は新酒の時の香味が硬く、ゴリゴリとして吞みにくいコトがあるという。もっとも必ずそうなるというワケではないが、概ね日本酒は以下の二つの傾向に分けられると思う。

  1. 抜栓直後から香味が落ちていく
  2. 抜栓からしばらく経ってから香味が出てくる

仕込水が軟水であるとか硬水であるとか、そうした条件の影響もあるかと思うが、水質に応じた攻略法はあるという。とすると、その地域の酒に対するる要求であるとか、蔵元の酒に対する考え方の影響の方が大きいのだろう・・・とは思う。

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さっさと造ってフレッシュなうちにサッサと吞んでしまう・・・というのも一つのあり方だし、熟成を旨とするのも一つのあり方だろうから、どちらか一方を否定する気はない。ただ、あまりにも抜栓後の変化が激しい酒が、未だにあるというのは少々・・・疑問ではあるけれど。

 

さて、日本酒よりも圧倒的に広範囲で造られるワインは、地域性、環境、文化、食習慣の多様さは香味の幅に現れる。だから、結局はワインの方が面白い、と言えばそうだと思う。

これまた一昨日のブログ(以下リンク先)の追記にもなると思うが・・・

etsuro1.hatenablog.com

ピノ・ノワールの繊細な中にも力強さを求めるならば、やっぱりブルゴーニュには敵わない。アルザスピノは、比べてしまえば弱さを感じてしまう。そして酸の質が異なる。どうしても、あと一歩のところでベールが被さったような酸なのだ。

そして昔呑んだ、あるワインを思い出した。

2003 Spätburgunder ・Ahr Altenaher Klosterberg

赤ワインの産地としては北限とも聞く、ドイツのアール・ワイン。シュペートブルグンダーっていうのは遅摘みの・・・要はピノである。高緯度でつくられるピノだから、収穫を遅らせて糖度を稼いているのだろうか?収穫を遅らせれば葡萄果実の持つ酸のカドが丸くなり、抜けていくからなぁ・・・

この上画像のワインはアルザス以上に淡く、一応糖度は食いきっているみたいだが、甘さをほのかに感ずるものだった。もっともくどさが残るような甘さではないから、料理の邪魔をするコトはない。だが、ガチガチの肉料理に向くワインではなかった。

 

先日のアルザスも、残存糖度を感ずるような甘さではないが、僅かに甘さに似た穏やかさがあった。モーゼルよりも更に北に位置するアール・・・より、シャープな酸が得られなくなっていく分、辛口には感じ辛くなってくるのだろうと思う。

日本酒でも、日本酒度が+10だったとしても酸が少なければ、それほど辛口の酒には感じない。要するに辛口に感ずるか、甘口に感ずるかって、残存糖度の問題だけではないからねぇ。

Altenaher の街並み 撮影:2004年

話しは変わって、フィルムをスキャンする件について。

エプソンのフラットベッド・スキャナーに附属するフィルム・キャリアがチープなのは、今更ど~こ~言う話ではない。工夫して使えば使えないコトもないからねぇ。

だが、完全にノートリミングでスキャンするには、やっぱりキャリアは自作せねばならない。以前も簡易的に作ったモノでやっていたコトもあったのだが、今回はやや気合を入れて作った。なんと、気が向いた時にチョロチョロと作り、調整していたので、気づけば一年位掛かってしまったような気がする。

で・・・ナントカまあまあの感じになった。35mmフィルムのパーフォレーションまで見えているでしょ!

アールですぅ~

使用フィルムは、フジのプロビアだな。20年近く前の画像ってコトだ。退色はややM味に転んでいた。

こういう川が流れている

色補正の追い込みは不足だ。一応、まあまあ使えるトコロまできたキャリアの確認もあって、この古いポジフィルムをスキャンしてみた。

ただ、撮影に使ったズームレンズがCanonの駄作ズームレンズだったので、画像はイマイチ甘いのである。あの頃、ここいちの撮影では、コンタックスを使っていたんだなぁ。

 

Altenaher の場所は以下。そしてストリートビューを見ると、なんか工事中で風景が変わっているぞ!!

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