神奈川県山北町で旨酒を醸す、川西屋酒造店のお仕事である。当ブログでは最も紹介が多い酒蔵だ。それは美味だというコトと、我家の食傾向に合致するコト、そしてアイテムが多いから当然ながら買う機会も増える。
この純米吟醸も、5月4日の当ブログ(以下リンク先)で少し書いたんだが、その後にもう一本購入して・・・つまり連続で一升瓶2本を呑むコトとなった。つまり、このコトがこのお酒の全てを物語っているだろう。
連続で2本・・・追加購入っていうのはよっぽどのコトだからねぇ。
熟成酒に期待するカラメル色的な着色は全くなく、老香に関してもそう言える程のものではない。落ち着いた、充分に秋上がりした酒・・・と言われても疑わないかもしれない。それは低温熟成なんだろうが、新酒段階での香味がソレだけ硬かったのかもしれない。そういう酒はキチンとした造りの蔵にありがちだし、仕込水の硬度が高い場合でも起こりやすいと聞いたコトもある。
まあ、他にもいろいろな要素があって熟成に時間が掛かる酒になることはあるだろうが、とにかく、飲み頃を迎えた純米吟醸ということで出荷されたんだろう。数年寝かすなんていうのは、ワインならばアタリマエだからねぇ。
この純米吟醸は、まだまだ熟成による伸びしろがありそうな感じがして、冷蔵庫に余裕があるなら数本購入して、我家で熟成を楽しみたいものだ・・・が、そんな余裕ある空間で生活しているワケではないから、実現不可だな。
日本酒専用の冷蔵庫を設置する・・・なんていうのは、フツ~の家庭事情ではあり得ないわなぁ。ああ、夢だねぇ。
ま、その気になれば冷蔵庫を10台でも置くコトは出来るだろうが・・・冷蔵庫の発熱で、冬でも暖房必要無くなったりして・・・夏はど~するんだろうねぇ?冷蔵庫の隙間で生活するっていう感じになるのかなぁ?なんかゴキブリの気分を味わえるかもしれない。
ならば、段ボールで大きめのゴキブリホイホイみたいなモノを作って、冷蔵庫の間に置いて、その中に入って寝るコトにしようか?さすがにその段ボール内に粘着テープは貼らないケドねぇ。
平成26年は西暦2014年だ。今季が2021年度醸造になるから七年熟成かぁ・・・
2014年ってナニしてたっけ?消費税が8%になってオバマ大統領が来日して、広島豪雨による土砂災害で74人が亡くなり、デング熱で代々木公園が閉鎖されたり、御嶽山の噴火で犠牲者57人、高倉健さんが旅路につき、特定秘密保護法が施行。STAP細胞の騒動もあった。
そんな頃に醸された酒だ。そして東日本大震災から3年目の酒っていうのも・・・正確にいうと2014年度醸造だから・・・年度だからねぇ、ちょっとズレるところもあるんだが、まあ2014年度作付けの「宮城ひとめぼれ」で醸した酒っていうコトだからねぇ。
東日本大震災から3年目の東北・・・その酒がこんなに美酒となって手元の盃を満たしたっていうコトに、もうソレだけで感動モノなんだが、あの頃の不安も思い出しつつ、酒は美味くても思い出には苦味があるねぇ。
さて、火入れ酒ながら要冷蔵保存の文字が見られる裏ラベルだが、日本酒度+5、協会701酵母で酸度1.4っていうのは、まあまあよくある範囲のスペックだ。そして常温か55℃以上の熱燗が推奨されている。
確かに燗上がりする純米吟醸だ。だが、ワガハイが購入した一本目は、55℃燗では温度が高すぎるように感じた。60℃燗でも温度は高すぎた。微妙に一番熱い燗ドコロを探ると52℃だった。ギリギリ53℃が限界点かなぁ?
55℃燗では、ややエグ味がのってくるように感じた。そして抜栓当日はぬる燗もどっち付かずなんで、45~52℃というのがイイ感じに思えた。確かに室温というのも悪くはないんだが、やや香味が硬い印象となる。7年熟成させても硬さを感ずる酒なのだ。
抜栓二日目以降は、日を追うごとに香味が開いてくるので、燗付け温度を下げていっても良好となっていく。
続いて購入した二本目は、一本目に比べるとやや硬さが抜けた感じがした。抜栓直後こそ52℃燗がベストだと思ったが、二日目からは冷酒もイイ感じになってきた。ということで、燗酒で楽しんだ後に冷酒で〆、ってな感じで楽しむコトが出来た。
さて、こうなってくると三本目も購入するコトになるんだろうか?それは、酒販店の棚に目移りする酒がなければ、この純米吟醸を購入するコトになるだろう。それ程に美味で面白い酒なのだ。
それにしても、あの「ひとめぼれ」がこういう酒になるんだなぁ・・・と、そういう感慨もあるんだな。今、我家の米は「コシヒカリ(静岡県小山町産)」なんだが、次回購入は「ひとめぼれ」にしてみるかな?
「新生漢方米」のコトは、以下リンク先に書いたのでどうぞ!