Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

再び購入した「杉錦 生酛純米酒 90」

12月14日・・・朝、金曜日だと思っていた。明日は土曜日だぁ!と、きょう一日頑張れば土曜日だぁ!と思っていた。

「金曜日は明日だけど?」

スパッ!と妻に言われた。ワガハイの勘違いだった。そんなワケで、非常に損をしたような一日の始まりになった。

もっとも、そんなに死に急ぐコトもあるまいに・・・。

なんか、どこか落ち着かない深層心理でもあるんだろうか?

 

ま、天国良いトコロなら一度ならず二度でも三度でも行きたいモンだが・・・御国なるものは金持ちには不満で、貧乏人には極楽と映る新約聖書の記述てある。というコトは、天国はいたって平均的な感じだと推察出来る。だから、案外つまらない人にとっては退屈なモンかもしれない。

どちらかと言えば、というか、まあまあ地獄に近いこの世というコトらしいので、現世でソコソコ辛苦を舐めた者にとっては、ソレなりに御国は居心地の良いトコロかもしれない。

昔々「帰って来た酔っ払い」という、今ではなかなか放送出来ない内容の歌があったが、酒は旨いし〇〇チャンも綺麗だ~♪ ってな不謹慎なる世界ではないだろう。まあ酒は必要ない世界であろう。そしてソコに行けば、ワガハイも美酒を必要としないコトになるだろう。

そりゃそうだ!およそ肉体から生ずるあらゆるコトは失せてしまうのだから。

というワケで、いずれは必要のなくなるお酒の話しとなる。

杉錦 生酛純米酒 90

このお酒については、以前書いたことがある。

etsuro1.hatenablog.com]

昨年の10月にも呑んでいる杉錦なんだが、裏ラベルを確認すると今回も2021BYだから、同じ造りと思われる・・・って、そうだろうなぁ。このようなお酒をタンク何本も仕込んでいるとは思えない。ホントにタンク1本仕込じゃないだろうか?そして製造年月が異なっているというコトは、出荷(蔵出し)がズレているだけだ。

ひょっとすると、購入している酒販店が同じだから・・・ワガハイが買った後に追加で発注して、それの売れ残り・・・を、一年後にワガハイが再び購入したのかもしれない。

それはあり得る!これ、買う人って、まあ、普通の人は買わないだろう。ちょっと変な人でなければ手を出さないと思う。

精米歩合90%っていう表示を見れば、純米吟醸酒命!的なマニアだったら軽蔑さえするかもしれない。前回も書いたが、飯米の精米歩合とほぼ同じだから、コレは普通にお米屋さんて買ってきて、皆さんが食べているササニシキで醸しましたぁ!といったお酒なワケだ。

だが、嫌な雑味を感じるコトもなく、旨味とキレが同居した美酒に仕上がっている。そして前回よりも瓶内で熟成が進んでいるワケだから・・・イイ感じになってきているだろう・・・と、予測したから購入したのだ。

裏ラベル・・・2021BYと製造年月に注目

裏書を読むと「酵母無添加」というマイドの表示が目に付くが、無添加と言っても他の酒の仕込みに協会701号とか使っているから、その影響は甚大に受けている。無添加の複雑さという点では、だいぶ以前の無添加酒に比べれば、その得体の知れない酵母のタッチは薄まったと思う。

まあ、得体の知れない酵母・・・という言い方は失礼だけど、HD-1とかNew-5、そして昔々に席巻した協会6号酵母の面影なんていうのも、かなりナリを潜めたように思えるお酒になっていた。概ね701号的な香味に近いと感じた。そして熟成が進んでいるとはいえ、まだまだ老香といったモノには程遠く、若さも残っている状態だった。

熱燗は向かない。ぬる燗、若しくは室温が心地よい。冷酒も良し。いや・・・あえて温める必要性は感じなかった。なんか、よく出来た一昔前の山梨、甲州の一升瓶で売られていたワインを彷彿とさせるような気もした。つまり綺麗な酸なのだ。

 

裏ラベルには「野趣溢れる豊かな味わい」と書かれている。いや、それは違うだろう。コレが野趣だというならば、杉井さんの野趣というのは、相当に洗練度の高い世界を示すコトになる。この香味は、もう吟醸だの大吟醸だの・・・と言う意味など無い、と思える。

そして精米歩合90%という低精白でありながら、香味が開いてくると微かにメロンを感ずるのだ。それは心地よい香りのプレゼントであった。