Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

な~んでおフランスから水を輸入しなけりゃならんのだ!(明治生まれ曰く)

お久しぶりの evian

昔から日本の水は上質だとされた。それは外交航路が発達し始めた明治期に、横浜港で補給した水が赤道を越えても腐らなかった、という話で語られた。明治生まれの祖父は、横浜市内の尋常小学校の教諭だったので、この話をしきりにしていた。

そしてその水源は横浜水道だから、津久井、道志の山々(丹沢の北側)ということになる。

www.city.yokohama.lg.jp

実際に丹沢の様々な湧水を利き水した経験があるワガハイとしては、道志川水系の湧水には優れたものが多いと感じた。それは20代の頃、1980年代のコトだけれど。

一方、東丹沢や表丹沢の水の中には少々生臭いものもあった。今はどの様になっているか知らんが、当時の山小屋では、水の処理がどの様になっていたのか?

とにかく、西丹沢と北丹沢では多くの綺麗な水に出会えた。

 

あの頃は、暇さえあればイワタニプリムスのガスカートリッジ式のストーブ(コンロ)と小型の薬缶、それに緑茶やコーヒーを淹れるための装備を持って、沢筋をウロウロしていた。あ!途中からは簡易的な水質検査キットも持ち歩いていた。東京神田の理化学器具店に行って、一番簡単な試験紙等のキットだった・・・かな?

で・・・沢をウロウロしていると、彼方此方でチョロチョロと水が湧き出ている。石清水も多い。水は至る所から湧き出ているのだ。

そうした水を観察しながら直感的に良さげな水を見つけたら、それをコッフェルに溜めて「濁度」を確認する。そして臭いチェック。その後加熱してみる。そして加熱過程で漂ってくる臭いをチェックする。違和感が無ければ、はじめて加熱した水をテースティングする。

ワガハイは慎重派なので、決していきなり生水はテースティングしなかった。

次に、その湧水で緑茶を淹れる。そこでお茶の色(水色)をチェックする。あからさまに黒っぽかったり、紫っぽかったりしたら鉄分が多く含まれている証拠だが、そういう水には出くわさなかったな。

 

湧水によって甘いお茶になったり、苦みが強く出たり、いろいろ変化した。コーヒーも水によって味わいが変化するが、緑茶ほどシビアではなかった。では何でコーヒーを淹れるかっていうと、沢筋でコーヒーを飲みたかっただけである。

そうして当時、丹沢でナンバーワンとワガハイが勝手に決定した湧水が・・・玄倉川と女郎小屋沢が出会う、右岸の岩壁から滴り落ちていた湧水だ。

goo.gl

この湧水は、既に斜面が崩壊して無くなってしまったが。(以下リンク先にも記述あり!)

etsuro1.hatenablog.com

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さて・・・バブル期、突如フランスから幾つかのミネラルウォーターが輸入されて、店頭でも見かけるようになった。それはまだ、明治・大正生まれの人たちが元気だった時代だ。彼らは軽蔑の視線をそのミネラルウォーター群に注いだ。

「世界で一番、水に恵まれた日本が、な~んでおフランスから水を輸入しなけりゃならんのだ!けしからん!!」

そして、モノは試しと買ってみたものの・・・

「なんだコリャ?スッキリしないマズイ水!」

そういった感想が周囲では多かった。

エビアンは、その代表的存在だった。ま、日本の水と比べて硬度が高いから、コレで緑茶を淹れてもイマイチだったコトは確か。

 

そんなエビアン、以前ほど見かけなくなったけれど、先日、暑さに耐えかねた出先にて、妻が見つけてきたのがエビアン!お久しぶりのご対面だった。

www.evian.com

このミネラル感はエビアンだねぇ~。日本の水では得られない、ミネラルの旨味だ。