G7は各国首脳揃って宮島入りし、厳島神社で記念撮影した昨日は、バイデン大統領だけ別行動で専用ヘリに乗って移動した・・・ヤバいんだねぇ、アメリカ大統領という存在は。
とにかく専用の飛行機、ヘリコプター、クルマを用意するってぇのは、ステータスのように見えて、実はヤバい存在というコトだ。常に何かに怯えているように見える。
ナニを怖れているんだろうねぇ?
外交には見栄も必要なのかもしれない。相手が階級重視の国家ならば、見栄えをもって動かないとバカにされるからなぁ。
こういうのって、疲れるねぇ。
我が親族には既にあの世の人になって久しい、超見栄はり建築家がいた。そ奴は食い物はケチってもクルマには金をかけて、スーツは三越で購入したものしか認めなかった。しかも外商で買うのだ。要するに株主だったワケで、本人は大株主だと言っていた。多分に大風呂敷な男だったから信憑性はいかに?
で・・・外装というのは目に見えるものだが、構造やらナニやらという隠れてしまう部分は、建築基準法を満たしていれば別にど~でもイイという男だった。ゆえに彼の事務所兼自宅もそ~ゆ~物件だったし・・・絨毯外せばベニヤ板一枚だったからねぇ。ただし、絨毯には金を掛けたようだった・・・コレも三越の外商だったんだろう。
まあ、ありがちな話だが、その見栄張り叔父は成人したばかりのワガハイに対して、
「男はスーツ、ネクタイに腕時計、そしてクルマには金掛けろ!」
と言った。それが成人になったワガハイへのお祝いの言葉であった。
だったなら、ワガハイにロレックスぐらい、プレゼントしろよなぁ・・・
だがワガハイ・・・着るものには金掛けずに食い物と酒ばかりに金使ってきた。モンベルとノースフェイスのモノばかり着ていたからなぁ。
その叔父は酒蔵の息子だった。跡継ぎの兄貴が蔵の相続を拒み、次男の叔父も継ぐ気などなかったから兄弟で相談したと聞いている。蔵を売って、そのお金を山分けしよう・・・そうして静岡県の某所の酒蔵は、この世から消え去った。
ワガハイの推定だが、この話は戦前のことだろうか。この酒蔵についてはザックリと調べたが、何の欠片も見つからない。もっとも執拗に調べる熱意もないが。
元気だった頃の叔父は、サントリーのウイスキーとブランデーを愛飲し、日本酒は駄酒として軽蔑していた。つまり自分の育った酒蔵で造られていた酒について、何らかのコンプレックスがあったのだろう。それは戦前から戦中戦後の日本酒蔵の歴史を紐解けば、そのような見識に至るのもあり得るとは思う。
「洋酒を作らないとダメだ!日本酒なんて未来がない・・・」そう言っていた。
そんな叔父に、丹沢山の純米吟醸を出す機会があった。平成になったばかりの頃だったと思う。その酒を呑んだ叔父は複雑な表情をして、
「うちの蔵も、維持していればこういう酒が造れたんだな・・・」
偉そうな叔父だったが、ワガハイは「蔵元の見識とテースティング能力があれば、そうなったかもしれないが、叔父さんの嗅覚と味覚では無理だ!」と言った。
さて、ワガハイが以前から好みとするサン・ミッシェルのガレットだ。コレの凄いところはその原材料・・・小麦粉、バター(乳成分を含む)、砂糖、卵、食塩(ゲランドの塩)、脱脂粉乳、膨張剤である。
バターに「乳成分を含む」というカッコ書きが付くのは致し方ない。バターだけで作ると製品価格が厳しいだろうし、脱脂粉乳を用いるのも量産品の調整としては仕方ないだろう。もっとも、国産のこのテの菓子には、もっといろいろ入っているからねぇ。
だが・・・ゲランドである!
ワガハイ、はじめてコレを食べた時に全くパッケージも裏書も見ないで頂き、塩気が実にイイ感じだなぁ・・・と感心した。それで見つけては購入して食べていた。
それである時、まさか?ゲランドなんか使ってないよなぁ??と思ってよくよく読んだらゲランドだった、というワケだ。
ま、叔父のような人だったら塩気は全て同じと受け止めるだけだろう。塩に金かけるなんて、馬鹿呼ばわりされるだろう。だが、ワガハイ的にはせっかく生まれて良き食材があるのに、それを享受せずにあの世に逝くのは勿体ない、と思う。
所詮、価値観の違いに過ぎないだろうが、叔父の言った「いつかはクラウン、じゃなくて、サッサとクラウンに乗ればよい!でないとクラウンに乗れずに一生が終わる」というのは、ある意味その通りだ。だから・・・
サッサとゲランド!
ワガハイはそう思う。一度は試すコトをお勧めする。だが、我が家的には糸島の塩が素晴らしい。我が食においてはゲランドと同等以上のパフォーマンスを発揮する糸島の塩は、さらにお勧めだ!
ま、大した閲覧数もない我がブログである。紹介したコトで売り切れて困るコトもあるまい。