Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

Aramaki Syrah 2021

Aramaki Syrah 2021

シラー(或いはシラーズ)という葡萄品種があり、コート・デュ・ローヌ(仏)地域での生産が思い浮かぶ。それはシラー単独での使用だけではなく、グルナッシュやカリニャンなどとブレンドされることが多い印象だ。

 

1990年代後半だったと思うが、何度かプロバンスやラングドック産のワインでシラーを呑んだが、ガーネット系の色味が濃く、舌触りが濃密で全体的に重く感ずる香味だった。それを飲みごたえと思うか、鈍重で洗練度が足りないと思うかは、各々の嗜好次第だ。ワガハイ的には旨味はあるが、やっぱりもう少し軽やかなワインが好みだということで、シラーを呑む機会は減っていった。

 

ところがこの間、お久しぶりに山梨県に行った時、例によって「荒巻葡萄酒」に立ち寄ってみると、その壁にシラーの商品名が書かれた紙が貼られてあった。まあ・・・微妙な感じがしたんだが、マスカットベリーAの美酒を作られているワイナリーだけに、シラーをどのように作られているのか期待出来るかもしれないと思った。

結論、コレは買い!である。

シラーの何たるかを語るほど、ワガハイはいろいろなシラーを呑んでいるわけではない。だが、コレは重厚とか濃密とかいう香味ではなく、シルキーで繊細な酸の表情も感じられるワインになっていた。

ちょっと・・・シラーについて思い込みを訂正した方が良いな。この葡萄品種もまだまだ可能性が引き出せてはいないのかもしれない。最近のDNA解析では、近縁ではないもののピノノワールのナニガシカを受けているようだし、案外しっかりとした味わいの傾向の中に、繊細さがマスキングされがちなのかもしれない。

 

今回、ちょっと面白いワインに出会えたと喜んだ。また伺う時には購入してみようと思う。そして確認してみたいコトが一つある。それはシラーの樹齢だ。まだ若い樹なのだろう・・・と予想する。若い葡萄にありがちな香りが僅かにあったから。

樹齢7年前後かもしれない・・・ような感じ。コレ、どういう雰囲気の香りなのか説明が難しい。要するに若い樹に実った葡萄を生食した時にも感ずる雰囲気だから。それはデラウエアやベリーAでも、そして巨峰でも同じ。

まあ・・・鉢植えでピノノワールを育てているから、ピノでもそういう雰囲気があったので。