Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

「ルバイヤート甲州醸し2020」・・・オランジュ・グリって蜜柑を醸しているワケじゃないからねぇ

カッテヨカッタ・・・今年の品は、ですねぇ、コレってオダイと同じ内容になるので、例によってカタカナで書いたりしてオダイにカテゴライズされないようにしている。

本当にヨカッタものって、そう簡単に誰にでも伝えられるのだろうか?万人ウケするとは思えない「酒」のコトなど、やっぱり大騒ぎされないように伝えたいものだ。当ブログは、「酒」の魅力を多くの人に伝えることが目的ではないからねぇ・・・ワガハイの痴呆防止と、ナニ呑んだか忘れないようにという備忘録だからなぁ・・・。

だが、紹介した酒を一つでも呑んでみて「こりゃあ、美味い!」って思われたら、多分・・・他の酒も結構イケルと思うんだなぁ。嗜好の合った人ならば、多くの酒に納得されると思うのだ。そしてどの酒蔵も、大量生産しているワケではないからな。ソ~ッと呑みましょうな。

 

とにかくワガハイの行動範囲で入手出来る酒としては、何と言っても今季も川西屋酒造店のお仕事に、毎度感心し、感動したなぁ・・・「丹沢山」「隆」は、有り難いことに入手しやすい環境なので、本当に恵まれている。そして少し足を伸ばせば「杉錦」も入手出来る。通販という方法もあるが、やっぱりネットでは見えてこない製品も時々あるからねぇ。それに酒販店に行けば、いろいろレアな情報も聞けるしね。

ところで、昨今は日本酒の流通過程での劣化っていうのは少なくなってきたのだろうか?スーパーで購入した日本酒でも、かつてのようなトンデモナイしろものには出会さなくなってきた。生酒は冷蔵ケースに陳列されているし、直射日光に晒されるようなところに陳列されていることもまずない。そしてデリケートな種類の酒に関しては、特約店などに限定して卸しているようにも思う。

一方、国産ワインに関してはマダマダだなぁ・・・陳列ケースにズラリと並べてスポットライトなんか当てている。幾らLEDライトになったからと言っても、やっぱり瓶を手にするとなんとなく温い感じがしたりする。まあ、商品の陳列っていうのも売るための見栄えだからなぁ。

その点、日本酒の方がラベルとかが派手じゃないんだろうか?ライトの当て方もワインほどではない。ズラリとならんでいてもキラキラ感が少ないからなぁ・・・ポリポリ。ワガハイ的には、薄暗くても旨酒はキラキラ感に満ちているけどねぇ。己の脳内でスポットライトを当てちゃうからな。

やっぱり酒の品質管理について、もっと一般的に知られるようにならないとイイ感じにならないんだろう。それでも昔から比べれば格段に良くなっているが。以上、イオンやヨーカドーといった大手ショッピングモールなどの酒売場を念頭に、書きましたな。(ま、専門店で買うに越したコトはないケド・・・スーパーの売場の向上は重要だからねぇ。)

 

さて、ワインは火入れ日本酒のような安定度は望めないだろう。それをやろうとすると、妙なコトになってくるだろうし、止めてもらいたい。とりあえずはスクリューキャップにするコトだな。コルク栓は、ソレなりに管理して貰わないとねぇ。リーズナブルなワインは、もっとスクリューキャップを活用して欲しいですな。陳列棚では熟成よりは劣化の方が進みやすいだろう。コルク栓の僅かな空気の流通は、仇になるコトが多いと思うんですな。

 

で・・・このワインの話になる。

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ルバイヤート甲州醸し2020

端的に言えば、このワインは我家の食習慣にピッタリだった。今、追加購入を考えている。在庫があることを願っている。淡くも美しいオレンジ色を見せるために透明瓶に入れられ、コルク栓である。

このワイン・・・果たして長いこと熟成させるよりは、ソコソコに呑んでしまった方が楽しいような気もするのだが?透明瓶だから、そのまま流通させるのはど~なんだろう?コルク栓だしなぁ・・・?

こういうワインはスクリューキャップで、UVカットの袋にでも入れて流通させるか?それ位のコトは、デリケートな日本酒では行なわれているからなぁ・・・。ま、蔵で直接購入したから瓶のままだったが、流通させる場合は何らかの方策が為されているのかもしれない。少なくとも新聞紙で巻く・・・とか。

 

ルバイヤート甲州醸し2020」は、遅摘み甲州種を昔ながらの葡萄酒をイメージして造ったらしい。遅摘みだから酸のカドはとれている葡萄なんだろう。糖度の上昇もある程度は期待出来るだろうが、酸が穏やかになる方が香味への影響は大きいのではないだろうか。そして果皮から滲み出た色素と渋味が、このワインの特徴だな。(ひょっとすると遅摘みにした理由は、色素にあるかもしれないけどねぇ。)

甲州葡萄を生食したコトがあれば分かると思うが、素直な甘さの葡萄で、他の様々な品種の葡萄を食すと、その特徴の淡さに記憶から消えてしまうコトもあるかと思う。だが、それは皮を剥いて種を出して食べているからである。甲州葡萄は皮も種も食うべし!っていうのがワガハイの方針である。皮の渋味をアクセントとし、時々は種もガリガリ囓って味わうのである。それをやったからといって、腹を壊すようなコトはない。

もっと詳細に言えば、皮を半分剥いた状態で食したり、種も一粒だけ囓ったり、或いは囓らなかったりと加減しながら味わうのである。これは実に香味が複雑になって楽しいのだ。それは巨峰でも同じだが、特に甲州種は淡泊だけに、その効果は著しい。

ま、そういう葡萄の食い方をしている人間なんで、まさにこのワインは甲州葡萄の味わいの要素が表現されていたなぁ・・・実に面白~い!シンプルな調理法による料理との相性が良い。ワガハイはスキレットで野菜や豚肉などを僅かな塩を用いて調理したモノと合わせたが、イイですぞ!

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裏ラベル

いわゆるオレンジワイン(オランジュ・グリ)というところなんだろうねぇ・・・ピノ・グリとかのヤツを呑んだコトがあったが、甲州種では今回はじめて呑んだ。甲州葡萄の果皮の色が、このような発色になるんだなぁ・・・と感心した。まあ、オレンジ色というよりは黄味を抜いたピンク寄りの発色ではある。呑んでしまったから空瓶しか手元に無いので、その色を画像で示すコトは出来ないが・・・まあ、何処かのサイトで画像は見ることが出来るからイイだろう。

製法に関しては赤ワインでもなく、白ワインでもなく・・・「醸し」っていったら赤ワインや日本酒的な発酵になる筈だが、ワガハイが蔵の直売店で、

「開放タンクで醸造したんですか?」

と言ったら、「正確には醸しじゃないんですが・・・」と、コトバを濁していたからなぁ・・・ポリポリ。そういう意味合いで「醸し」とは言ってないんだろう。ま、マセラシオン長め・・・っていう状態が「醸し」状態に似ている?そんなイメージからだろうか?ま、正確にはマセラシオンっていうのが醸しっていう意味だからねぇ・・・でもまあ、果皮などを長めに漬け込んだ、っていうコトを指しているんだろう。

 

コロナ禍でなければ、しつこく根掘り葉掘り聞くところだったんだが、手短に購入を済ませるのもマナーではあろう。それに面倒くさい客に思われてもねぇ・・・そういうコトで、とにかく呑んで美味けりゃソレでイイ、ってなワケで、コレはワガハイの稚拙なオレンジワインの知識での妄想に過ぎない。なんか、製法にはいろいろあるらしいからなぁ。