アジサイ[Hydrangea macrophylla]には毒がある。中毒を起こしたニュースが流れるコトもある。そうなってくると毒の正体はナニ?と思う。ところが、ハッキリとわかってないらしい。
そんなコトってあるんだろうか?人間という動物が誇る科学って、その程度なのか?そう思ってしまうけれど、案外身近なモノの毒性の正体ってハッキリしないのがあるみたいだ。
キノコの毒も、なんだかよ~く分かってないと聞いたことがある。
ま、そういう地道な研究をする人が少ないのが一因だろう。やっぱりその道も派手な研究の方が予算もとれるんだろうなぁ。
(あ!どこかの芸術系大学で、科研費がとれないって議論していた時があったなぁ。そりゃ、そうだろうなぁ・・・って思ったケド。)
アジサイやキノコでの中毒例があるんだから、そんなの食わなければイイのだ。フグだって食わなければな~んの問題もない。それで済む話しなんだろう。
でも、フグは攻略したケドねぇ・・・テトロドトキシンという毒性のある物質も見つけたし、調理方法もハッキリとした。それはやっぱりフグを食いたいという人間という動物の欲望が成し得た、攻略法だよなぁ。
というコトは、何としてもアジサイを食べたいという欲求が高まれば、毒の正体と攻略法・・・即ち調理法が確立されるのだろう。キノコだって、必要とあらばカエンタケだって攻略するかもしれない。
因みにカエンタケの毒の主成分についてはマイコトリコテセンらしい。名前が分かったところでな~んも分かってないのだけれど。要するに分析するとカビ毒の幾つかの成分が出てくるという。そりゃまあ、菌類だからねぇ。
だがそもそも、そうしたカビ毒が、ナニしてこうなって中毒になるというメカニズムは曖昧みたいだ。
まあ、昔から毒にも薬にもなると言われるように、こうしたヤバい植物や菌類の毒も使い様で、上手に用いると難病の特効薬になるかもしれぬ。そうして様々な生薬も生み出されてきたのが歴史なんだろうが・・・数多くの犠牲者の上に。
綺麗な花には毒がある・・・とも言われたなぁ。猛毒で知られるトリカブトも綺麗だからねぇ。だがコチラは漢方では附子(ぶし)というトリカブト属の塊根の毒を弱めたものがあるけれど。
この様にトリカブトの毒は用いられている。ならばアジサイにもナニガシカの効能はあるのかもしれない。ないかもしれないけれど。ま、人間に使えなくても、他に有用な用途はあるかもしれない。
別にな~んの役にたたない毒であっても、ワガハイ的には花が綺麗ならばソレでいいけれど。
さて、この画像は小雨の中で撮影している。比較的明るい空という条件というコトもあるだろうが、案外鮮やかな発色になった。階調的にはハイライトは鈍くなるからコントラストのレンジはやや狭くなるが。
だが、他の植物と見比べると、アジサイはオクターブ鮮やかに見える。それが梅雨時に一段と映える花となる理由なのだろう。鮮やかに見えるというのは、葉の表面に当たった光の反射率が理由なのだから、な~んかそのような色素なり構造になっているというコトなんだろう。
思わずこの葉に料理など盛り付けたくなるという気持ちは分かるが、それやって中毒事例があったよなぁ・・・ま、食卓に飾って楽しむ程度に止めておかなければならない。
しかし・・・根が水や栄養分を吸い上げて、葉は光合成して、それがナニしてそういう毒を作り出すんだろう。それはチャンとその種にとって必要だからそうなっている筈だから・・・やっぱり保身術なのかねぇ?
そんな答えに至らないコトを思いながら、庭のアジサイを眺めていた。