Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

ピノノワールの花が咲いている

ピノノワールの花

雨。

欧州品種のブドウは湿度が苦手で、ジメジメ長々と振り続ける雨は病害を発生させる。そうした理由で、雨に当てるのを避けるような栽培手法が用いられる。つまり温室やレインカットと言われる傘を使う。我家は軒下鉢植え栽培だ。

もっとも、果樹の鉢植え栽培は大きな収穫は得られない。収量も少ないし、実も路地植えに比較して一回り小さくなる。余程大きな鉢に植えれば路地植えに近づくには違いないだろうが、限度がある。

そもそも、そんなに大きな鉢を用いるならば、鉢植えのメリットがなくなってしまうよなぁ。

 

それで・・・まあまあ冷涼な気候に向いたピノノワールだけに、芽吹きも早めで花も早め。一足お先に花が咲き始めていた。

ピノノワールは栽培については気難しいという話しを聞く。だが、ワガハイの経験では条件さえ整えれば結実自体は難しくはない。だが現在の温暖化の真夏を乗り越えるには、関東南部の条件だと厳しい。何らかの人工的な環境でコントロールしないと実りを手に入れるのは無理になった。

つまり、エアコンが必要だ。

と、ここまではただ結実させて実を収穫するまでの話し。コレを絞ってアルコール発酵させてワインに仕上げていくとなると、その果実にナニを蓄積させるかという点が難しい。

ピノノワールは率直な性質を持つ品種だと思うので、気候や土質をそのままストレートに実らせてしまう。生育環境を誤魔化せない。特にワインになって糖度がアルコールに化けると、根がナニを吸い上げたのかが如実となる。

そう!糖度ってイロイロなコトを誤魔化してしまっているのだ。

そりゃあ、どの品種でも多かれ少なかれアルコール発酵を経ると、イロイロな粗が出てくるものだけど・・・とにかくピノは正直だ。

だから、ブルゴーニュっていう環境(テロワール)は凄い!ってコトになる。そしてテロワールを味わうのがピノ呑み、ってなコトになる。だから、銘柄を当てるというか、土地を当てるみたいなテースティングになる。

ま、美味しく快適で、楽しければイイんだけどね。

アレコレ土壌のコトなど蘊蓄を述べるのはマニアの楽しみだから。それは鉄さん達が車両の形式など言い当てながら、それがいつ、どこで製造されたかを語っているようなモンだから・・・マニアではないならば、気にせずに味わっていればイイのだ。

軽やかな香りが漂う

ピノノワールの実を生食すると、実にスッキリとした甘さの中に透明感のある酸がある。それがワインになるとあのような香味になる。そもそも個性が強い品種ではないのだろう。だからこそ、環境に染まるのだろう。

というコトは、鉢植えという人工的にあらゆるコントロールが出来る栽培方法で実験したら、とんでもないワインが造れるかもしれない。もはやコレはピノではない!といった香味も生まれるかもしれない。

それが、生育環境さえ適していれば、なかなかワイルドでご機嫌な感じで枝葉を広げていくピノの魅力だなぁ。

 

なんか・・・お安いピノノワールを買ってきて、呑みたくなってきましたねぇ。