昨日の流れから・・・
コンクリートの打設ってぇのも、単純な作業のように見えても奥が深い。そりゃ、ナニゴトも奥はあるもんだが、あるトコロでバックネット的なモノを作っている現場に立ち会ったコトがあった。休憩中にベテランの方と雑談出来たんだが、型に流し込んでいる時の叩き具合にコツがあって、新人君をドヤしていたのはああやって経験を重ねていくしかない!んだそうだ。
直ぐにハラスメントと言われてしまいがちな昨今だが、時に「オリャあ!気合足りねぇんだ!馬鹿野郎!」的な言葉が飛ばないと、体感出来ないトコロもあるだろう。「おめ~の気合が足りねぇと、全部オジャンになっちまうんだよ!」ってなコトは確かにあるからねぇ。
無茶苦茶なようでいて、理に適っている時もある罵声ではある。でもまあ、そういう方法を使わずに穏やかにやっていくように、時代は変化してきたんだなぁ。
にも拘わらず、個人ではなく、国家間になるとミサイルが飛び交い、戦車が走り、戦闘機が落ちる。そして大量に人が死ぬ。とにかく世の中は矛盾に満ちている点は、永遠に解決の糸が導き出されるコトなく、人類は滅びるんだろう。
「経験的に酷いコトが繰り返されてきたけれど、それでも人類はここまで滅びずに存続してきた。だから大丈夫だ。人間は永遠の命の許にある!」
そう語ったキリスト教司祭もいたけれど、経験則が通用しない時代が訪れてきている点には気付かないのだろうか?常識は破られ、刷新されるならいいけれど、不可逆的な問題が山積みになっていきますよ・・・と思うのだ。
あれこれ理由付けして正当化するお偉いさんたちの言動を見ていると、案外、典型的かつシンプルに、その構造が垣間見られた静岡県知事の失言問題だったようにも思えた。最後は「もうやってらんねぇ」的な心境のようにも見えたなぁ。
で・・・静岡県のお酒「森本」、JR菊川駅南口駅前立地の酒蔵だ。静岡県外では入手困難な酒だが、めずらしく神奈川県内で見かけたので買ってきた。
番外詰(森本)
この表記がいかにも森本さんの人柄が現れているなぁ・・・と、笑える。といっても一度だけしかお会いしたコトないけれど。
(森本)で止めているトコロが効いてるねぇ!
最小人数で酒を仕込んでいる蔵として、知る人ぞ知る有名な蔵だ。ワガハイがお会いした時は、本当に一人で造っているという話しだった。最近は息子さんが造りに加わったと聞いた。なんか安心だねぇ。
酒の味は、ますます冴えてきた。昔はしっかりと良心的に造りました・・・結果、ドバッ!と旨味がノッてます!的な酒だったので、森本呑んだらその先はない、と一部で言われた。
そりゃ、今でも味はしっかりとしてて、フルボディ系だ。だが洗練度が増しているのは香味バランスが大進化したからだろう。でもまあ・・・コレを呑むと暫く日本酒はお休み、になるには違いない。
炸裂、Sakuretsu・・・と何度も書かれている。ではいったいナニが炸裂しているのか?それは炸裂・・・というのが適切な表現なのかはワカランけど、ラベルデザインから受ける洋酒的な印象は伊達ではない。
吞んでいるととてもゆっくりとしたペースでの杯の進み方になり、味わいそのものもどこかウイスキー的な雰囲気が感じられる。特にアフターテイストが蒸留酒っぽい。それはアル添が浮くようなものではなく、純米表記には偽りはない。
とにかく杯のペースは極めてゆっくりであり、しみじみと楽しむペースになる。
使用酵母が協会901号という、つまりカプロン酸が出ますよ!的な酵母なんだが、立香は気にならない。そりゃ精米60%だから・・・と仰る貴兄!60%でも立つ時は立つのだ。うまく抑制された感じで含香に僅かな心地よいフルーティーなタッチが残る。
ますます静かに、ゆったりと付き合いたくなる一升瓶となった。
いい時間が過ごせたねぇ。森本さん、ありがとう。