Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

基準を正確に出す・・・三脚と「ルバイヤート マスカットベーリーA樽貯蔵 バレルセレクト 2020」

大昔と言ってしまうと大雑把すぎるが、まあまあ写真術の黎明期とすると、やや遡り過ぎるかもしれない。それは三脚機能の発達に絡んでくる。だが、ここでいちいち三脚の歴史について詳細を語るのも面倒だ。

ルバイヤート マスカットベーリーA樽貯蔵 バレルセレクト 2020

そもそも、三脚ってカメラ用途ばかりではない。今でも測量機にはしっかりとした三脚が必要だし、望遠鏡にも必要だ。それらの用途は写真以上にシビアな精度が必要とされる。

そして主に、三脚は水平垂直という基準を正確に出すコトが要求される。だから雲台なんていうのは二の次の機能だったんである。

雲台というのは、シビアな撮影をするときには問題のタネで、その可動部分は、カメラが振動する原因にもなる。大型カメラを使って撮影する機会が多かった昭和の頃、ジッツオの巨大な三脚に平型の雲台を付けるという定番の脚があったが、あれでも強度不足になるコトはザラだった。

では、どうするか?

雲台を使わないのである。三脚に直接カメラを据えるのだ。

すると・・・構図を決めるのは難儀する。脚の長さを微調整し、脚の位置を少し動かしてはカメラを覗き込んだ。

更にさらに・・・大型カメラの蛇腹を延ばす場合は、三脚を複数本立てて、カメラのモノレールを複数の支点で固定した。

1カットの撮影にかかったセッティングが半日とか、そういう仕事もあった。

まあまあ、特殊撮影の領域に入り込んでいる話だろうが。

今ではデジタルだから、そんな厄介な段取りは・・・まあ、ない。簡単に感度を上げられるから。

今思うと、よくもまあISO64のポジフィルムで・・・しかもシートフィルムでやってたなぁ。ソレしかなければそうなるワケだけど。

しかも・・・強い光は当てないでくれ!なんて制約があったりして。

 

やや、昔話だけに脱線したが、要するにカメラの水平垂直を出してセッティングするってぇのは、大変な作業だったのだ。そして水平と垂直を見るには水準器や「振り下げ」といった道具を使うのだけど、慣れてくると目視でザックリと合わせてもイイ線いくようになるもんだ。

その、ザックリとした目見当に役立つのは、カメラボディの直線部分だ。

だから、エルゴノミクス・デザインとか称してキヤノンがEOSで始めたボディの曲線部分は、ハッキリ言ってバカ!と思ったもんだ。な~んも現場を分かっていない・・・と。

(でも、ワガハイはEOS-1N使っていたケド・・・っていうのは、モノクロ暗室機材との相性で、ニッコール・レンズ(35㎜用のレンズの話)で撮影すると、プリントし辛かったからだ。一番楽だったのはコンタックスだけど、まあキヤノンペンタックスは使えた。というのは、狙うプリントの階調が、そ~ゆ~コトだからだ。)

デジタルカメラになって、普通に画面内の表示に水準器が出てくるようになった。コレは一応、便利だ。だが、どこのメーカーもあともう一歩の正確さ・・・というか敏感さが欲しいとは思ってしまう。だから、未だに物理的な水準器は手放せない。

もっとも、カメラ底部と撮像センサーの取付精度がどの程度か?ってな突っ込みを入れるマニアはいるケドねぇ。それでも、フィルム面との精度よりは総じてイイと思うケド。

つまりその精度ってぇヤツが、キヤノンはイマイチだった。ニコンはまあまあ。そしてオリンパスのOM(フィルム時代の)はヨカッタなぁ。それにオリンパスはアパーチュアが大きかったから。

 

昔話になると脱線していく・・・つまりカメラボディの何処かには、直線部分が欲しいというワケだ。そんな事からするとシグマとかソニーには、そういう外観デザインのカメラがあるので好感度高めなんである。だが、一眼レフスタイルっていうのは既にフィルムカメラ時代で確立された機能的デザインだから、そういうカメラなら使い勝手が慣れているという、老人ならではの保守的な感覚において、この度、ニコンがFMだかFEみたいなデザインのデジカメ(Zf)を発表したコトについては、ナルホドとは思う。

復刻デザインの、レトロな印象でウケる、というコトもあるだろうが、やっぱり軍艦部の直線って有り難いのだ。

裏ラベルに書かれたようなワケで・・・通常のベーリーAよりフォーカスがシャープ!

だが、ど~も、ニコンといい、キヤノンといい、RAWであってもやり辛いんだよなぁ。ワガハイの目的には合致しないのだ。