「18歳以下への特別給付金」について、全額現金支給なのかクーポン併用なのかと混乱している。即決即金が受取る側からすれば最も都合が良い。だからウダウダされているとイラつく。当初の方針から様々な批判を受けて二転三転するから、自治体からも不満が出る。岸田首相はブレていると言われだす。
なんでこうなるか・・・選挙公約時点での制度設計の見通しが甘い、というよりも熟考されていなかったからこうなった?んだろう。まあ、どのみち始まりは不完全なものであり、様々な意見や事情を考慮して議論すれば、二転三転するのは当然のナリユキであって、それが悪いコトとは思えない。
昨日も書いたが、一石二鳥以上の目的が課せられている「特別給付金」だから、一つの目的を優先してコトを詰めていけば、もう一つの目的が緩くなってしまうのは当たり前だ。優先順位は一体ナニなのか?それを考えれば自ずと方針は定まる・・・というのは現実的ではなく、実際の優先順位っていうのは立場それぞれでバラバラなもんだ。一致するコトは難しいだろう。
例えるなら・・・学校の美術室にあった石膏像を描くという、あの最も美術表現からかけ離れた修練だ。だが、ソックリに描けたかどうか、ではなく、描いていくプロセスというのは結果に表れるのである。そのプロセスというのは手順と技法が関係してくる中での設計力が問われる・・・コレをデッサン力※という(デッサン力は描写力と完全一致しないので混同されないように)。
まあ、政治のデッサン力っていうのもあるとは思うのだが(ナニかから、最もかけ離れたコトをやっているようにも見える政治だが)、それは「全体の見通しをたてる力量とも言えるカナ?」は、この「特別給付金」に関しては、とりあえず描き出しの時点で骨格が歪だったんだろう。だいぶ消しては描き、描いては消す、を繰り返したというようにワガハイには見えた。
ソモソモ、10万円配ったからといって問題解決がなされるとは思えないが、社会保障制度のデッサンが狂っているんだから仕方ない。憲法25条1項「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」を実現するために、2項では「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」となっている。
1項では「権利を有する」というワケだから、もちろん権利を放棄する自由もあろう。だが、「公衆衛生」の維持向上の為には国(社会全体)としてややお節介かもしれないが、その権利を放棄させないように「努めなければならない」ってぇコトだろう。25条に関連する法整備がチープだっていうのも、この条文の解釈が抽象的でやり辛いコトが壁になっているみたいだが、まあ、法整備がされていなくても現在の日本では限りなく憲法違反状態なんじゃなかろうか?と、ワガハイは思う。
ややお節介かもしれない・・・というコトが、社会保障を考えるときに大切だと思いますな。年越しはナニかと物入りで、自治体の都合も絡んでくるのかもしれないが、「特別給付金」が年内に支給されれば助かる方々もおられるだろう。まあ、置かれた状況は人それぞれだが、そのお金が子供に使われようと親の事情に使われようと、その家庭の苦境を幾らかでも緩和出来るならば、子供たちへの幸いに繋がることもあるだろう。
でもまあ、戦後、社会保障の始まり・・・北欧の例も学んで日本型の制度を作った。それもまた、その時の社会の事情とお国の事情で出来たというのは仕方ない。だがその後に前提となる条件が余りにも変化してしまったのだから、もう一度デッサンを見直さないとダメだろうなぁ・・・ま、そういうコトを言っている人はいるけどね。
だいたい、北欧の制度の表面だけ見て学んでくるからなぁ・・・なんで彼の地でそれが成り立つか?っていう根底は、日本では実現不可能なのにねぇ。昔、社会保険庁を退職した人と、このコトで喧嘩してましたな。
とにかく、岸田首相がブレまくっている・・・のか?・・・ように見えるのか?は分からないが、ごり押し傲慢言葉足らずで押し切っていくよりは・・・とりあえずだがマシにも思えるんだが。
国土交通省が「建設工事受注動態統計」を書き換えていた・・・これもねぇ、呆れかえるけれど、昔から議事録は改ざんされるもんだし、そして改ざんされた議事録を盾に保身を図る輩というのは居たもんだ。その時の権力に都合が良いようにモノゴトは解釈されるしねぇ。歴史解釈が日本と周辺諸国とで異なるコトでも分かるよねぇ・・・真実は何処にあるんだろう?あまり自国を讃美し過ぎるのは注意した方がいい。そしてそれは他国においても。学者さんたちが地道に資料を探して意外な発見も聞かれる昨今、それでも真実は遠いとしてもクールな判断資料を待たねばならん。
まあ、書き換えた統計も、ある程度は修正されるんだろう・・・出来るのかな?ソレだけ修正出来たとしても、改ざんされた統計から導き出されたイロイロなものまで修正するの?大変だねぇ。
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でもまあ、いちばんアタマにきているのは森友問題「財務省の決裁文書改ざん」の一件だ。このニュースは憤慨!腐った裏側があるっていう証しだろう。国は賠償責任を認めた・・・認めたから尚更アタマにくるっていうのは、素直に認めたとは受け取れないからだな。
「認諾」ってぇヤツは確定判決ってぇコトと同義だよなぁ。悪賢い幕引きをしたなぁ。こんなコトやっているから、まともな人は国の中枢部へは関わりたくないと思ってしまうだろう。そうして妙な輩の巣窟となって行くんだろうか。
政府の保身術は、一時的には保身になったと思っているのかもしれない。だが問題となる人達は安眠出来ているのだろうか?「悪い奴ほどよく眠る(1960 監督:黒澤明)」ですかなぁ?また、綻びは現れるだろうし、保身が身を滅ぼすことに繋がるだろうなぁ・・・。
ナルホドねぇ、呪われもするかもしれない。何処かの大邸宅に幽霊やら妖怪が出るコトもあるだろう。呪いってぇヤツは、自分で掛けちゃうコトだからなぁ・・・オマエはスデニ呪われている、ってぇコトだろうな。
昨日のブログの続きみたいなもんだが・・・やっぱりねぇ、公邸では幽霊見ちゃう人もいるだろうな。
※ デッサン力=デザイン力=計画力・・・である。石膏像を書くコトを石膏デッサンなんて言うが、ありゃ石膏計画力ってコトだな?