今までに行ったことのない酒販店に行ってみた。それは神奈川県秦野市の日立製作所の近くにある店だ。中に入ると「丹沢山」「隆」そして「綿屋」も冷蔵庫に並んでいる。そして振り返ってみるとルバイヤートがある。Etsuro1にとって夢のような酒販店である。こんなワガハイにとって都合の良い条件の店が存在するとは・・・驚きであった。
さて、例によって山梨県勝沼の「丸藤葡萄酒工業株式会社」の、これは代表的な一本と言えるだろう「Rubaiyat Rouge」であるな。2016という、4年目の熟成過程にあるワインであることも効いているのかもしれない。基本的に香味は穏やかでスムーズだ。ボディが厚いわけではない。アルコール度数も若干低めであるし、果たしてこれから何年も熟成を重ねることが出来るとも思えない。つまり、ソロソロ飲み頃のピークであり、お買い時という感じもしますな(追加購入しようかな)。
ブラッククィーンという葡萄品種がなかなかグサッとココロに響くものがある。国産の赤ワイン用の葡萄品種として有名な、マスカットベーリーA(ベイリー×マスカットハンブルク)とともに、このブラッククィーン(ベイリー×ゴールデン・クイーン)という品種も、川上善兵衛氏(岩の原葡萄園の創業者)渾身の交配によって得られた賜物であるな。川上氏の功績なくして、現在の国産ワインはない、と言っても・・・たぶんこれに反論する人は少ないんじゃないかな。本当に有り難い人だねぇ。
ついでに甲斐ノワールという品種についてもメモ的に記しておこう。これは山梨県果樹試験場によって作り出された品種で、ブラッククィーン×カベルネソーヴィニヨンである。日夜、様々な品種を掛け合わせて、その成果を試しておる研究者がおられる・・・まさしくパイオニアだな。
地球環境を大切にすることは、きっと美味いものを楽しむための基本的条件だろうから、末永く、あと数千年に渡って人々が酒を飲み交わして大いに交流を深めることが出来ますように・・・早くコロナが収束しますように。バッカスさんも松尾さんも、どうかよろしくお願いしますな。
あっ!忘れちゃいけない柏尾山大善寺の薬師如来さん※・・・どうかよろしくお願いしますな。
※山梨県勝沼にある国宝の薬師堂、木造薬師如来像は左手に葡萄の房をのせている。