Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

美味なる一升瓶・・・新巻ぶどう園収穫 デラウエア100%

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新巻ぶどう園収穫 デラウエア100% ワイン

これは美味い!日常の食卓で頂く白ワインとしては、最強クラスのコストパフォーマンスじゃないだろうか。

以上、これで終わり・・・でイイという、単刀直入に美味かったですなぁ。一升瓶で購入し、我家の日本酒呑みの食習慣の中で違和感なく溶け込んだ。このワインは値段的には日本酒の本醸造酒特別本醸造酒と同等であり、内容的にはかなりの数の本醸造酒を押しのけてしまう。

 

我家的には「相模灘 特別本醸造」や「喜久酔 特別本醸造」と並べて優劣を語る必要はないだろう。まあ、米から造られる酒と、葡萄から造られる酒を同一条件で語れないところもあるとは思う。こういうのって、マニアほどうるさいからねぇ。

だが、食卓に喜んで迎え入れられる度合いという点では、「相模灘」「喜久酔」「新巻デラウエア」の一升瓶を三本並べてニタニタするの図・・・っていうのはアリだな。

毎年、新巻葡萄酒(株)のデラウエア新酒を、我家では成城石井で購入していた。そして呑みすぎ要注意の筆頭に挙げられる酒であった。だが、今年はコロナ禍の影響もあって行動を控えていたので、やや遠い成城石井に行く機会を失ってしまった。で、先日の勝沼詣で購入となった(以下リンク先の時に勝沼に行ったんだな)

etsuro1.hatenablog.com

 

デラウエアという葡萄品種は、言うまでもなく種なし葡萄として7月初旬にスーパーでズラリと並ぶ、あの葡萄である。まあ、ワインに仕込む為のデラウエアは、種なしには仕上げずに種ありの本来の姿で育てられて仕込まれるだろう。

ということで、種なしならば何度でも食べたことがあっても、種ありのデラウエアを食す機会というのはなかなか得られない。だが、種ありのデラウエアを食す機会があったら是非味わってみてもらいたい。種のまわりの果肉は、皮に近いところの味わいと異なるので、いかに種周辺の果肉がもたらす味わいが、ワインに仕込む場合の重要な成分になっているか分かるのではないだろうか。

葡萄には、品種改良によって種なし品種というのもある。トンプソンシードレスなんていう名前を聞いたことがあるのではないだろうか?いわゆるカリフォルニアレーズン(干葡萄)の品種だな。それに対して本来は種ありなんだが、ジベレリンという植物ホルモンを用いて種なしに仕上げるのが、デラウエアの種なしであり、巨峰などの種なしも同様だ。

ジベレリンを用いて種なし葡萄にすると、種を付けない分だけ栄養が果肉に回るんだろうか・・・実が大きくなると聞いた。味についても糖度が高くなる(甘くなる)んだそうだ。概ね果物のうまさっていうのは甘さと香りだからねぇ・・・もちろん酸味も適度にないと、マヌケな甘いだけの果物になってしまうケドね。でもまあ、醸造に用いる場合は、種なし葡萄で造ると・・・やっぱり香味の複雑さが失われるんだろう。

 

このワインは、デラウエアらしい雰囲気を保ちながら残存糖度を少なく(俗に言う辛口)仕上げられていて、尚且つ嫌味な香味(ラブラスカ香)が抑えられていた。ラベルに書かれた「爽やかな味わいをお楽しみください」の通りに口当たり良く、かといってスカスカになることもなく、和風出汁や醤油味の料理とも全く違和感なく、当たり前のように食卓に溶け込む。これはやっぱり日本のワインですなぁ。山梨の日本酒ですよ!

・・・・・なんで2本買ってこなかったんだろう・・・ちょっと後悔。

 

:新巻葡萄酒(株)は山梨県笛吹市一宮町新巻にある。勝沼甲州市なんだが、昔は笛吹市甲州市も無かったから、ど~も慣れないねぇ。