Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

「純米吟醸 腰古井 千葉県産 総の舞100%使用」

純米吟醸 腰古井 千葉県産 総の舞100%使用

お待たせしました・・・という程、ワガハイの書いているコトが期待されているとは思わないけれど・・・そろそろ書いておかないと、どんな酒だったか忘れてしまいそうだ。

etsuro1.hatenablog.com

上リンク先で〈その酒の味わいについては後日〉と書いた「腰古井」だ。

 

先ず、我家では今までに呑んでこなかったタイプの香味だった。そして神奈川県内ではなかなか千葉県の酒は入手し辛い。ワガハイが気に留めて来なかったコトも一因とは思うが、静岡酒の方がまだ、チラホラと見かける感じだから。

そして「腰古井」を呑んだのはかなり以前で、割と立て続けに千葉県に行っていたのが30代の頃だったので・・・1990年代というコトだ。その時の印象としては不味くはないが、パッとしない田舎酒という印象しかなかった。

いや、それは「腰古井」に限らず、当時の千葉県の酒って、な~んかパッとしない印象だった。別に全ての蔵の酒を呑んだワケではないし、4件程度だったけれど。

「木戸泉」だって、はじめて口にしたのは同じく1990年代だったけれど、独特の強い酸に閉口してしまうような感じで、特徴的で忘れがたい香味だけれど・・・コレ、ど~しようか?的な感想だった。

 

だが、それから月日は流れた。神奈川県内の酒蔵だって、1990年代とは相当に香味が変化した。もっとも劇的に変貌したのは「残草蓬莱」を醸す例の蔵だと思うけど。ココは元々、シブい酒を醸していたが先代の時にお邪魔して・・・正直、存続出来るんだろうか?と不安になった。それが今では素晴らしいお仕事をされている。

そして「相模灘」も、なんとも微笑んでしまうような香味の酒を造り、多くのファンを獲得している。「丹澤山」は言うまでもない。

そんなワケで、千葉県の酒蔵だって大きく変貌しているのが当たり前だろう。

表ラベルの端にスペック表示

この「腰古井」は精米歩合60%だという。純米吟醸のカテゴリーで60%というのは米を磨いてない部類で、コレはこれで珍しい。まあ・・・55%っていうのはよくあるけれど。

そして千葉県開発の「総の舞(ふさのまい)」という米を用いている。「白妙錦(しろたえにしき)」×「中部72号」という親を持つ品種らしい。ワガハイは、そのどちらの品種もよ~ワカランけれど、もう少し調べると「白妙錦」は玉栄、雄町、神力などの系統だという。そして「中部72号」という、これまた知らん!という品種は・・・もう少しいい名前つけられなかったんだろうか?と、不憫に思うのだがコシヒカリの系統らしい。

というコトから、香味に見当がつく玉栄、雄町、コシヒカリで醸された酒の特徴を思い出しながら呑んだ。

まあ・・・好物の玉栄的なトコロはある。雄町的なトコロは分からなかった。そしてコシヒカリ的な印象もあるような気はした。別に日本酒は酒米だけで決まるワケではないけれど、米の印象としてはそんな感じだった。

そしてナニより酒造用水だ。これ、たぶん軟水?柔和な味わいだった。そして燗上がりするけれど、熱燗には向いている感じではなかった。冷や~室温よりは人肌燗以上には温めた方が良好に思えた。

とにかく柔和な香味。酸も穏やかだが口中での広がりは、ブルゴーニュピノノワール、価格帯にして一万円程度のモノを少々思わせる感があった。そして四合瓶での購入だったので抜栓後の変化は翌日までだったが、翌日の方が良好だった。それは製造年月24年6月とラベルに記されているように、新しい?というコトもあるかもしれないけれど。

あ!抜栓直後はイマイチ香味バランスがばらけていたので、5分程度置いた方が良かったことも忘れずにメモしておこう。

 

というコトで、またこの地を訪れることがあったら立ち寄りたい酒蔵となった。今度は別の種類の酒を数本購入してみたいと思う。

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追記(2024/07/04)

昨日夕方、腰古井のオンラインショップを確認したトコロ、スペックが書かれていた。

【味わい 淡麗辛口】
アルコール度数: 15度以上16未満
日本酒度: +3.3
酸度: 1.7
アミノ酸度: 2.0
原料米 :総の舞
精米歩合 :60%

ナルホド・・・アミノ酸度がやや高めなので、独特の味わい深さが表現されるのだろう。一歩外せばクドい酒になるけれど、丁度良いバランスに仕上がっていたという、造り手の感性と腕の見せドコロ、だなぁ・・・と思った。

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