先日、チョットした用事があって千葉県に行った。
神奈川県と千葉県は東京湾を挟んでいるために遠く感じる。だが、視界が良い日に三浦半島の高台に行けば反対岸がハッキリと見えるので・・・
そりゃ、大昔に驕り高ぶって浦賀水道の海流を舐めてかかった男がいた・・・と。
それで無茶して海を渡ろうとして妻を失った・・・と。
妻は偉い!やっぱりココでも男はバカだな。お前の傲慢さと無知が招いた大失敗じゃね~か!失ってからその存在の大きさに気付き、歎いたトコロで時すでに遅し。それで吾妻山とか吾妻神社とかが出来たけれど・・・そうしてオトタチバナヒメへの哀悼の思いが信仰を生んだかもしれないが・・・と同時にヤマトタケルという男の無謀さも記念されたと、ワガハイは思った。(知らん人は以下サイトをどうぞ!)
さてワガハイは久里浜=金谷の東京湾フェリーを利用して、僅か40分の船旅を楽しみたいところだったが、アクアライン経由で千葉に渡った。片道はフェリーで船上の人になりたかったのだが、往復アクアラインとなった。
あの道、トンネル部分がねぇ・・・気分的に気持ち悪いのと、道幅は広いがど~も怖い。橋の部分は気持ち良いけれど、それは風が強くなければの話し。
ま、ともかく木更津を通過して君津の内陸に進行し、要件は僅か30分程で片付いた。あとは自由時間。な~んも計画しないで千葉県にやって来たけれど、このまま帰るのも勿体ないのでアテもなくフラフラとしはじめた。
すると道標に「鴨川」の文字・・・思えば外房って一度も訪ねたコトがなかった。安房白浜から飯岡辺りまでは全く未踏のエリアだった。というコトでとりあえず鴨川を目指した。途中「笹川湖」というのがあったし、道の駅もあったのだが通過して、とにかく鴨川を目指した。
別に鴨川にな~んの目的もないけれど。クルマの往来はとても少ない。信号も極めて少ない。ソコソコの起伏のある地形を抜けて行くからコーナーは連続する。ワインディングを苦手としなければ快適な道が続く。そして制限速度+10km/hで走るワガハイを、後続車が煽り運転にならない程度にジリジリ威圧し続けた。そろそろ先を譲ろうと思うと脇道に入って行ってしまったけれど。
鴨川まで走る人は少ないのかなぁ・・・地元の方は。
とにかく調子に乗ったトコロで速度取締りがあったら一発で捕まるに違いない環境だけに、
「恐ろしかぁ~~~!」
緩~い下り坂で知らず知らず速度がのるからねぇ。
というワケで鴨川に入った。そりゃ「シーワールド」でしょ!鴨川って言ったらソレしか知らんから。だが一人でシャチの芸を見に行ってもねぇ・・・そもそもソレを見て楽しいという年頃でも無くなった。
鴨川シーワールドの場所は分かった。そして前を行くTimesレンタカーは、その駐車場に消えていった。ワガハイはそのまま国道128号を走り続けた。車窓右手には外房の海が広がり、山が迫ってくるとトンネルを抜ける。海岸線でも起伏に富んだ地形だった。なんとなく伊豆半島の風景にも似ている。植生にも似たトコロがあるように感じた。
だが、急にそういった風景に飽きてきた。そこで適当なトコロで山側への道に入った。「大多喜」という道標に従ってみたのだ。土地勘に薄いコトから、それが地図上でどの様な位置にあるのかなんてイメージ出来ない。ただ聞いたコトのある名前だから従ったに過ぎない。
で、適当に走っていたら・・・なんか、前方に煙突発見!ありゃ、絶対に酒蔵の煙突だぞ!なんだなんだ、ってな塩梅になり・・・
「ココにあるんだぁ~、腰古井・・・」
思わず独り言であった。
となれば、寄るしかない。他の選択肢は存在しない。
で、ご購入。
その酒の味わいについては後日。
ここで急に残り時間の目的がハッキリした。
「そうだ!確かスゲ~~酒蔵があったよなぁ・・・ソコ行こ!」
再び海岸線の国道128号に戻った。目的地は「大原」だ。いすみ市だから大原に行けばいいんだろう、というアバウトさだった。おそらくJR大原の駅を目指せば、その周辺にありそうな酒蔵だから。
全然、地図を見ない。
道標に従って大原駅に向かった。そして駅入口を過ぎてソロソロあるんじゃね?と思ったら左手に巨大な杉玉を発見・・・した時には遅し!通り過ぎてしまった。で、ぐるりと回って来てその杉玉の入口に停車。入口には特に酒蔵の看板などは発見出来なかった。
だが、敷地奥に建つ煙突に・・・「木戸泉」
目的地に着いた。
というワケで、入って左手に駐車場あり。普通車3台程度は入るかなぁ?そして更に奥に進むと売店あり。
ご購入!
その酒の味わいについては後日。
これでお時間となって帰路についた。国道465号は何度も「いすみ鉄道」の踏切を越えながら進んだ。そして大多喜を抜けて市原鶴舞インターからアクアライン経由で帰宅。
途中、アクアライン上で事故があったのか大渋滞に巻き込まれ、これなら東京湾フェリーを使えばヨカッタか?などとも思ったが、羽田空港から離陸した飛行機など見ながら案外退屈はしなかった。
しかし飛行機パイロットという職業も「恐ろしかぁ~~~!」仕事されてるなぁ、と思うのだった。