Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

伝承というお点前の中に大切なものが保存されていくかどうか・・・全ては環境次第かなぁ

Hatena Blogって10周年なんですな。オメデトウ御座います!というコトだったんだねぇ・・・お題がナンダカ連発しておるから妙だな?と思ったのだ。ということでワガハイ的に一番書きやすいのは・・・はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選」だ。

 

当ブログ、書き始めた時はそんなつもりじゃなかったんだが、蓋を開ければ日本酒ネタが圧倒的に多い。つまりそれだけ日本酒の世界が豊かだという証拠だろう。いや、人間という動物にとって、酒というのはとっても関わりの深い飲料というコトだろう。

古今東西、神話の世界や歴史的局面、もっと個人的には人生の局面においても乾杯があっただろう。イイ酒もあれば酷い酒もあった。それは酒そのものの質だけではなく、シチュエーションだってそうだ。喜び嬉しさに溢れた酒宴があれば、悲しみに暮れる酒もあった・・・怒りの酒もあった。そして今、一番多いと思うのは癒やしの酒であるな。

コロナ禍で、飲食店での酒の提供がストップとなったのは、致し方ない面もあろう。だが、路上飲みといったマナー上、芳しくない飲み方も生じた。何故、それ程に人間は酒を求めるンだろうか?その理由は人それぞれだが、概ねの理由はまとまってくるだろうねぇ・・・習慣、それはそうかもしれない・・・でも詳細を論ずるコトは厄介なので避けるが・・・根源的なコトを妄想する原典として(というのは不信心な話ではあるが)旧約聖書から引用すると・・・

神は言われた。「我々にかたどり、我々に似せて、を造ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うものすべてを支配させよう。」

創世記1章26節 共同訳 ※ アンダーラインと太字は悦朗による。

もっと簡略に言えば、

これはアダムの系図の書である。神は人を創造された日、神に似せてこれを造られ、

創世記5章01節 共同訳

だろうなぁ・・・言うまでもなく有名な言葉で、旧約聖書を通読したコトがない人でも噂に聞いたコト位はあるだろう。あるいは哲学ならミメーシス(mimēsis)のコトだな。これは模倣・再現・まねる・似せる、といった意味だが、創造を意味する ポイエーシス(poíēsis)とあわせて若かった頃に何処かの学校の授業でやったな。まあ、哲学の初歩の初歩だから高校の教科書だったかなぁ?

つまり、多くの人間が酒好きなのは・・・神様が酒好きだったから~!(チコちゃんのノリでお願いします!)

神様のミメーシスが人ならば、人にあるモノゴトは全て神様にもあるだろう。逆もまた真なり、とまでは言えないが・・・それはオリジナルよりもコピーの方が劣るだろう。

そういう不真面目な理解の上で困ったコトが起きた。デジタル・コピーは劣化しない、っていうヤツだ。だからjpegとかの圧縮データっていいよねぇ・・・再保存すると劣化していくからな。つまりクオリティーを求めると改ざんがやりにくい・・・やっぱり古典的な哲学や宗教的な考え方っていうのが、常識のベースとなりづらい世の中になってきたのかもしれない。

ああ、19世紀に考え出された「歴史」という実証的な記憶が、「神話的な時間」を廃棄する言説である他方・・・「写真」ははかない紙の寿命という運命を辿る証言だ。その結果、人類は無力な状態・・・「持続を感情的、象徴的に把握することが、やがて出来なくなる」という一節を思い出すんだなぁ・・・これ、ワガハイの記憶で書いているから言い回しは正確じゃないと思うんだが、ロラン・バルトの「明るい部屋」に書かれていたと思う。

現在、写真・・・いや画像データは光学ディスク、ハードディスク、SSDといった直接肉眼で見てもど~にもならんモノの寿命に委ねられている。どんなにクラウドの方が安全だと言われ、バックアップを重ねても、何処かでタダの資源ゴミに化す運命にあるような気がしてならない。データはいろいろ攻撃されるしねぇ・・・でもDVD-RとかBDとかのディスクは中身のデータがダメになっていても、一時的にだが畑に吊しておけばカラスよけ位にはなる。災いを除けるという点では現代的なご神体かもしれない。

 

さて、どうする?永遠に不滅という言葉が共有されているのは巨人軍ぐらいのもんだ。あとは伝承というお点前の中に、大切なものが保存されていくかどうか?にかかっている。それは最近、危機感を持ちつつ日本酒を呑んでいると感ずることだ。

いい水に恵まれて、その水を生み出す地球環境があって・・・いい米が出来て、技術を伝承しながら改善を積み重ねていく真摯な作り手がいて・・・それを理解して応援する飲み手がいる。そういう循環が繰り返されることが永遠に不滅でありますように、と願いながら一献!という気持ちが湧いてきますな。

日本酒の中に(伝統的な手法で造り続けられている地域ならばワインも)、「持続を感情的、象徴的に把握することは、まだ暫くは大丈夫」なのではないか?と思いたい。ただ、温暖化で葡萄栽培は困難になってきているからなぁ・・・米の方がまだ温暖化への対応能力は高いんだろうか?

つまり結局、全て環境問題に行き着いてしまう。ああ、それでも・・・

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今日こそわが青春はめぐって来た!

酒をのもうよ、それがこの身の幸だ。

たとえ苦くても、君、とがめるな。

苦いのが道理、それが自分の命だ。

ルバイヤート オマル・ハイヤーム作 小川亮作訳 岩波文庫

太字は悦朗による。

 

さあ、行くぞ! はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選

好きな日本酒10選(順不同)

●「丹沢山・隆」足柄若水で醸した酒が特にイイねぇ。超熱燗に向く「麗峰」も。

●「杉錦」山廃純米酒全般だが、「八十八」「天保十三年」「玉栄」は我家の定番

●「喜久醉」特別本醸造コスパ最高!

●「北島」”生モト”と”辛口完全発酵”は美味かったなぁ・・・

●「相模灘」穏やかに楽しみたい時にチョイス!

●「残草蓬莱」パワフルだよなぁ・・・

●「神亀」落ち着いた安心感だねぇ。

●「美丈夫」生酒がまたイイねぇ。

●「森本」神奈川県内で購入出来ないのが残念だけど、細やかな造を感じますな。

●「金明」これも御殿場行かないと買えないけれど、「雄町」が印象的でしたなぁ。

それぞれにリンクは貼らないが、どれも当ブログ内で書いてきた酒ばかり。気になるものがありましたら、チョット手間だが探してみてくだされ!

因みに夕べの酒は「神亀」でしたなぁ・・・その前に呑んで楽しかったのが以下の画像の酒だ!

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秋あがり 相模灘

ラベルが相模灘だよねぇ!アル添なんで特別本醸造酒という位置付けなのかな?まあ、今の季節ならば大概は「秋あがり」なんだが、コレは冷やから40℃帯の燗酒まで、快適な香味が得られましたな。実は昨日書いた「相模灘 純米吟醸 雄町」、蔵で買ったんだが・・・ナニ買いに行ったかっていうと、本当は「秋あがり」とか季節限定酒がないかなぁ・・・と思っていたのだ。すると蔵には並んでなかったのだ。

翌日、行きつけの酒販店に行ってみると、冷蔵庫に「秋あがり 相模灘」を発見したという次第。

etsuro1.hatenablog.com

季節限定だけに、蔵はサッサと酒販店に出荷しちゃったのかな?或いはワガハイが訪ねるのが遅かったんだろうか。相模灘は人気だからねぇ・・・蔵ソノモノが美味そうに見えてくるからねぇ・・・。