昨日の続き・・・神奈川県厚木市の「若宮公園」に置かれた「D51 1119」について。
そこにD51がある。そして配慮されて保管されている。それだけで有り難いコトなのだろう。これだけ大きなモノを置く場所を確保するだけでも、大変なんだと思う。
マニアからすれば、屋根も設けられて雨ざらしにはなっていないので、嬉しいんだろうなぁ。
だが、ありがちなことかもしれないが、設置されてしまえばソレでイイじゃないか!ってなもんで、その経緯について気に掛ける人なんて少数派の少数派なんだろう。
例えば、街中に設置された彫刻作品に目をとめて鑑賞し、そのタイトルや作者から様々な情報を調べて、どのような経緯でココに設置され、設置する側と作者の狙いがどの様なコトだったのか?なんて考えもしないっていうのが大多数だろう。
そんなコト、考えても仕方ない。それよりも、あの彫刻作品の足元が「燃えるゴミ置き場」だから・・・ってな感じの場所も見たコトがあるからねぇ。記憶の中で最も露骨だったのは、阪神淡路大震災前の神戸で見かけた具象彫刻作品だけど。
西欧では、街並みやら開発に合わせて美術作品を設置しなければならない?みたな取り決めがある・・・なんていう話を聞いたこともあるが、そうした例を日本の狭い街並み風景に当てはめてイイのかどうか?ワガハイ的には疑問だ。
立川とか・・・あるけれど。ちゃんとメンテしてくれればまだイイんだが・・・ああいうのも、場合によっては経年劣化で倒れて危なくなったりするから。
実際にコケて無くなった屋外彫刻作品というのもあって、有名な彫刻家先生のブロンズ作品が足元から折れて倒れてしまった。幸い、人通りの多い場所ではなかったから怪我人は出なかった。それに、阪神淡路大震災の時には、台座から外れてすっ飛んでしまった作品もあったよなぁ。
日本は自然災害の多い環境だから、屋外設置作品をみると不安になるモノもあるよなぁ。美術家・・・個人の表現については考えても、構造計算まではナカナカやらんだろう。感覚的に構造が保てるか否か、ってなモンだろう。等身大位のサイズまでなら、そんな経験則でもイケるだろうが・・・重たい作品なんて、地耐力も考えないとヤバくなるだろうに。全ての屋外設置作品が、それらを緻密に考慮されているとは・・・思えないんだよなぁ。
たぶん、このD51も設置にあたって地盤改良というか、路盤改良?的なコトはやったんだろう。ポンと置いただけでは安定しないだろうから。
ところでグーグルマップのクチコミで、このD51を見てみると・・・「ギースル・エジェクタ」という単語を連発するクチコミがあった(以下リンク先)。
ワガハイ的には「ギースル・エジェクタ」という語感に聞き覚えがあった。子供の頃、リアルに蒸気機関車に乗っていた明治・大正生まれの男たちは、北海道の蒸気機関車の話を肴に酒を呑んでいた。つまり親戚のオヤジどもが正月に集まって談義していたんだが・・・
戦闘機の着艦フック(アレスター)のコトとか、糸島の予科練の滑走路進入目標で「姫島」がナンダカンダ・・・とか、戦艦武蔵の乾板掃除のやり方とか。(あれ??陸軍士官学校出身者は、あまり語らなかったなぁ。なんか守秘義務でもあったんだろうか?)
まあ、つまりそうした談義のなかで熱く「YS-11」と「ギースル・エジェクタ」について語っているオヤジがいたなぁ。なんかボイラーの燃焼効率が上がる排煙装置ってな話だったと思う。これは戦後の話だけど。
排煙って、流体力学だからねぇ。昔のバイク乗りで、2サイクルエンジン乗りだったならば・・・チャンバーを絞るとか、短くするとか長くするとか・・・あったよねぇ。それで低速トルクが上がるだの下がるだの、ピーキーな特性になってピークパワーがナンだとか、そういった談義になったよねぇ。
「ギースル・エジェクタ」っていうのも、そうした流体力学的な可変装置のようで、負荷に応じて変えていたみたいだ。だが、ソレって手動で変えていたのか、自動で変わったのかは知らんケド。
それでとにかく、クチコミに書かれた内容によると、この「ギースル・エジェクタ」が見れるD51は貴重な存在なんだそうだ。実はワガハイもこの記述を読んで、そんなに貴重ならば見ておこう!って思ったんである。
だが、ワガハイの曖昧な記憶を確認するためにWikiで「ギースル・エジェクタ」の項目に目を通してみたんだが・・・以下に部分引用する。
あれ???
〈煙突はオーストラリアで製造されたものです。〉
さて・・・これまた、ど~~~なんでしょうねぇ?
オーストラリア
ありがちなミスだろうか?
でも、どっちが正しいんだろう。執拗に調べれば答えは出てくると思うけれど・・・たぶんオーストリアが正解だとは思うけれど。
なんか・・・説明がアバウトすぎね?
大丈夫かぁ?
若宮公園の「D51 1119」については、一応本日で終わり。
次回は別ネタ。
★追記:2023/10/11
D51を運転されていた方の映像を見つけたので、リンク先を紹介する。