例によって山梨県のルバイヤートですな。先週、いろいろ取り混ぜて6本送ってもらいましたな。ま、箱がね、半ダース入って丁度いいわけで、出来るだけ6の倍数で送ってもらおうと考える訳だな。
さて、デラウェアの白ワインでございます。デラウェアでいくら頑張っても、単独品種では赤ワインにはなりませんな。言うまでもないことでございます。葡萄の品種は星の数ほどは無いにしても、およそ名前を覚えきれない、一生かけても全ての品種を食べることは出来ないだろう・・・というほどにありますからな。でも、非常に大雑把にいってワインになる葡萄の主力品種というのは、欧州品種ヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)ということになりますな。ピノノワール、メルロー、シャルドネといった名酒を生み出す有名な品種から、マスカットなんかもこの系統ですな。他に、いろいろ地場で育った独特の品種もありますな。その中にはなんと「甲州」も含まれますな。
では、デラウェアという品種はど~なんだろうか?というと、アメリカ系品種ヴィティ ス・ラブルスカ(Vitis Labrusca)なんですな。主に生食に向くと言われる品種ですな。巨峰なんかもこの系統で、フォクシー(狐臭)と言われる香りが生食に美味しさを付加しますな。でもねぇ・・・狐の匂いなんて嗅いだことないんで、この言い方もど~なんでしょうねぇ?
しかしながら、醸造するとこのフォクシーと言われる香りが邪魔になる・・・酷いと香味としては重たい印象になったりしますな。ということで、スカンクなどという言われ方をしたりしましたな。これはいくらなんでも酷い表現だとは思いますがねぇ・・・ラブルスカ・スメルぐらいの表現にしておいてもらいたいもんです。
このワインも、その問題となるデラウェアでつくられておる。しかしながら、上手い具合にそういった香味を起こさない加減で造られているように思いますな。ただし、アルコール度数は低めで甘口となりますな。たぶん、アルコール度数を12~13%にしてドライに仕上げると、問題の香味が露見しやすいのかもしれない。これはワガハイの勝手な推測に過ぎんがね。
でもまあ、度数が低いしフルーティー・・・というよりもデラウェアだぁ~!という香味なので熟成させるものではなく、新酒の楽しみとしてサッサと呑んでしまうというのが正解であろう。
さあ、いちいちめんど~な言い回しを続けてしまったが、端的にこのワインは美味い!もう、デラウェア好きならば尚更たまらない旨さですぞ!
ああ、どうしてこんなにデラウェアなの?
デラ、デラ、デラウェアこそ葡萄のスタンダード!
種なし葡萄の王の王!
スーパーで早々と棚を飾るデラウェア・・・
その姿が見かけなくなって寂しい頃に、その美味しさを瓶詰めにして我が手元に届くというこのワイン
デラ、デラ・・・
もう、デラなしには生きてはいけない????
と、どうもコーヒーカンタータのノリになってしまいますな。
でもねぇ・・・このワインは楽しい。特に葡萄好きならば、この気持ちはワカルンじゃないかなぁ。デラウェアの香味保存のひとつの方法が、このワインですな。
追加で購入しようかなぁ・・・
デラウェア好きならば、ラベルに書かれた推奨温度よりも高めがお勧めですな。Etsuro1は15度スタートで楽しみましたな。そりゃあ、甘く感じますよ。でも、それがまたデラっぽくていいんですなぁ。