Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

筆柿

柿の種

この画像の柿の種は、ホンモノの「柿の種」である。

では、ホンモノの「柿の種」とはナンだろうか?

 

これは亀田製菓や三幸製菓などの製造する、いわゆる米菓の「柿のたね」ではない。

ホンモノの「柿の種」だ。土に埋めればやがて芽が出て柿木に成長する。

桃栗三年柿八年 梅は酸い酸い十三年 柚子は大馬鹿十八年 梨の馬鹿目が十八年

このことわざの「柿の種」だ。

 

でも、この画像のような細長い種をつける品種って、最近では見かけなくなったように思う。だいたいは、もっと丸みを帯びた形の種だ。それに種なしの柿も増えてきた。

記憶を辿っても60年前、実家の庭に植えられていた柿も、祖父母の裏庭に植えられていた柿も、こういった細長い種の品種ではなかった。だから案外、こうした細長い種の品種の柿は食べていない。

愛知産 筆柿

スーパーで売られていたものだ。愛知県幸田町の特産らしいから、そこで収穫されたのだろう。

幸田・・・蒲郡と岡崎の間に位置するトコロだな。

ま、ワガハイ的には立ち寄ったコトのないエリアなのだが、そのお隣の豊橋ならば数回行ったコトがある。とは言え、それは30年以上前だ。

 

老人は思い出話ばかりで恐縮なんだが・・・独身時代に東海道線各駅停車の旅っていうのをやってみた。正確には名古屋へ用事がある時に片道だけ新幹線を使わず、或いは部分的に新幹線を使わずに在来線で途中下車しながら移動した。そして駅そば、若しくは駅前の定食屋さんに入った。

よく言われるように、浜松から名古屋にかけては甘党の地域である。それを体験しようという狙いだった。

それで・・・最も甘かったのが幸田・蒲郡だったワケだ。

そういう地域の特産品なので、この筆柿が甘くない筈がない。そして確かに甘い柿だった。小さな柿だが甘い。コレは案外気に入ってしまった。

この甘さは、小さいから良いのだ。大きくてこの甘さだと・・・嬉しいけれどチト疲れるように思う。味と大きさのバランスは丁度良いように思った。

 

そういえば浜名湖北部の三ケ日など、甘いミカンの産地として有名だった。ワガハイは子供の頃からコレが苦手だった。確かに甘いけれど、やはりミカンには酸味も欲しいのだ。だが、果物に求めるコトは高い糖度というのが相場だ。野菜類以上に甘さが薄い果物は、存在価値さえ危ぶまれてしまう。

基本、甘酸っぱい美味しさだと思うのだけれど。

 

まあとにかく、三河蒲郡周辺エリアは高糖度地域として日本最強クラスなのではないかと思うのだが、如何だろうか?

ある料理人は「関東で使う塩を全て砂糖に置きかえたレシピ・・・」と語った。ホントかウソかは知らんケド、塩分控えめというよりも砂糖控え目というのがこの地域での高血圧対策・・・という話も聞いたことがある。

 

これまた20代の頃の思い出だが、青春18きっぷで「飯田線全線走破」をした時に、豊橋駅前で食べた「とんかつ定食」の甘さは・・・後にも先にも最強の「とんかつ定食」となっている。あれはたぶん、豚肉に砂糖で下味を付けて、ソースにも糖類を追加投入したのではないか?そして加えて味噌汁の甘さよ。

確かに甘味は旨味ではあるけれど・・・ワガハイにとっては暴力的な甘い定食だった。

それに匹敵する料理を作るとしたら・・・パスタの茹で汁に塩の代わりに砂糖を入れる、ような感じだろうか。実際に試したコトはないけれど。

 

でも、この甘さが江戸の甘辛発祥の元となっているらしい。ある料理研究家はそのように語っていたけれど・・・ホントかな?

確かに三河の家康だからねぇ。

確かに・・・徳川幕臣の末裔という方も、甘党だったなぁ。