アマチュア向けのブドウ栽培本によると、肥料を与え過ぎないのが成功の秘訣といった内容がある。もう少し突っ込むと窒素(N)過多は病害虫の発生を助長させる、という話しだ。
プロは毎日圃場に出る。そして病害虫の予兆を早めに察知して対処する。そしてその対処法も熟知している。一方アマチュアは毎日ブドウの木の詳細をチェック出来ないケースが多い。そして異常の予兆があっても、それが予兆であるコトを察知出来ない。
アマでも予兆を見つけられる人もいるけれど、それはもう・・・プロの領域に半分は足を突っ込んでいるからねぇ・・・ワガハイは自己評価だけどそういう人だ。
というワケで、アマは肥料は若干不足している状態でソコソコの収穫が得られれば十分だろう、という前提の話しなのだ。収穫したブドウで生計をたてているワケでなないからねぇ。
では実際のトコロ、カリカリに肥料不足だとどんな感じになるんだろうか?
そういう疑問を持ってしまうのがワガハイである。で、挿し木でブドウの鉢植えを用意してあるので、ソレを使って2年間、無施肥としてみた。
すると・・・芽吹きは普通のタイミングながら芽は小振り。枝の伸びは直ぐに止まる。葉数は少ない。花穂は少なく小さく、結実しない。ま、当然ながらそうなるに決まっている状態になった。
だが、病害は発生しない。虫も無視する状態。
この鉢植えのマスカットベーリーAは、風当りが少ない所に置いて状態を見た。だから葉の痛みは少なかった。すると冒頭の画像のように一応色付いた。発色は淡いけれど色付いた。
というワケで、ドウガネブイブイ被害が無く、風によるダメージも少なければ紅葉するみたい。栄養状態は芳しくなくても発色はするみたいだ。もっとも、さらに低栄養になったら知らんケド。
鉢植えのブドウで、とても美味な収穫を得た経験もある。その時はシッカリと適切な量の施肥と水やり、そして病害虫防除の農薬使用となった。ベンレートといった殺菌剤も使ったし、スミチオンも用いた。肥料は有機と無機を合わせて使った。その時のブドウは糖度高く、凄い旨さだったし紅葉も綺麗だった。
つまり、果実の糖度を上げるには、無農薬でやるならば虫対策をナニガシカ考えないといけない。ドウガネブイブイからの攻撃にやられっ放しでは厳しい。そして病害発生ギリギリのラインを狙って施肥も頑張らねばならない。
まあ、付きっ切りならばやれるだろうが・・・というワケで、アマチュア的には施肥も適当、農薬使用も絶対に無農薬と決めつけずに臨機応変の対応とし、収獲もソコソコであればイイんである。あまり高いトコロを目指さずに毎年の収穫が得られるようにやれればハッピーなんじゃね?と思う。
ベンレート一発!スミチオン一発・・・程度は許容範囲としよう(ただし能書きに準じた使用法)。現実的にはそんな感じだろう。
でも、棚仕立てのブドウが全面紅葉っていう図も、見られたらイイんだけどねぇ。