「現代農業」といえば「HB-101」だわな！

なんでもネットで済むコトはネットで解決してしまうようになったから、本屋に行かなくなった。元々は本屋好きで、神田の古本市にも出かける高校時代だった。もっとも、神田の本屋巡りをした後には秋葉原へ行き、小遣いでは手の届かない高級オーディオ試聴室へ行くのも楽しみだった。

あの頃、JBL4343といった巨大なスピーカーから出る音に度肝を抜かれたし、アルテックA-7なんていう、とても個人宅に置けるようなものではないスピーカーの音も試聴出来た。

将来のお客と思ってか、店の人の対応も寛容で、オーディオ評論家の解説があるイベントでは、一番良い席に案内してくれたりした。そして、その評論家は藤岡誠さんだったけれど、「君は・・・学生さん？将来いっぱい稼いでこういうオーディオ装置を揃えられるようにならないとな」とか、からかわれた。

で・・・現在もって、そうした大掛かりな装置を持つに至っていない。むしろ小型化したい欲求が強い。どうせ老人になると高い周波数の音など聞こえないし、所々感度が歯抜け状態の聴覚神経といったトコロだろう。そんな耳には、高級オーディオよりは補聴器の必要性の方が高い。もう、そう遠くないタイミングで補聴器の問題は生じてくるだろうなぁ。

話題が雪崩のようにズレていくのは、当ブログの特性である。突っ込まないでもらいたい。老人の脳味噌は、連想のように出てきた記憶を記述しておかないと、もう二度と思い出すこともないかもしれないのだから。

で・・・我が父親のことだ。既にあちらに旅立ってしまっているが、まだ外見は元気だった頃に、急に的外れなコトを話すようになった。それで親族は「ついにボケが始まったぞ！」と陰口するようになった。だが、ワガハイが観察していると、どうやら話題に参加すべく聞き耳を立てているようだったし、完全に聞き取れない部分を類推して話に加わっているようだった。だから的外れな受け答えになってしまうのだ。

原因は耳にあった。それで耳鼻科に行ってもらい、聴力検査などしてもらったところ、特定の周波数の音がほとんど聞き取れない状態だと判明した。それで補聴器ということになる。

だが、父は補聴器を使うことに反発した。

「そんなの付けたら、まるで老人ではないか！老人扱いするな！」

目が衰えてくれば老眼鏡を掛けるように、耳が衰えてくれば補聴器を使う。補聴器は老眼鏡と同じようなモノだよ、と説得して、父は補聴器を使うようになった。

聞こえるようになれば、ボケたような症状は緩和された。だから、見たり聞いたりする機能の衰えを放置していると、結果的にボケが早く進むかもしれない。当人も正確な情報が得られにくくなるし、周囲もボケ老人として扱うようになって、それがまた老化を促進させてしまうように思う。

昨今、ワガハイも気力の衰えは隠しきれず、ナニガシカの作業の持続力も落ちた。それでもまあまあ当ブログは続いている。コレさえも放棄し始めたら危険信号点滅であろう。同年齢の人に比べたら、体力的に非力になってしまったワガハイ。喘息発症は、やっぱり気力を奪ったな。やっぱり元気でなければ気力も充実しないもんだ。

で、ささやかなコトに反応するようになる。大事が出来ないからねぇ。

一時期「現代農業」という農文協から出ている月刊誌を、まめに買っていた。そして書店から遠のいたことによって購入するコトがなくなった。先日は100均に行って、隣に本屋があったので、お久しぶりにその本屋を物色した。そして改めて廃刊になった雑誌のコトを思い出したり、まだ生き残っている雑誌に感動していたりした。

で・・・「現代農業」はしっかりと平積みで置かれていた。

というワケで、なんか嬉しくなって手に取り、チラッと中身を覗いたところで購入を抑えられなくなった。

虫には虫を　菌には菌を

コレ、読まなくても内容は見当が付くけれど、ナニかあたらしい知見が得られるかもしれない、とも思った。