Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

ああ16世紀・・・カステイラとパータ ジェノワーズ

福砂屋の裏ラベル

本日は、イロイロとネタがあったので、アップするのが遅れた話・・・はじまりハジマリ~~ぃ。

 

年度末っていろいろあるから、貰い物もそれなりに多い。

そして年度末っていうのは四旬節(受難節・大斎節)と重なる。基本、四旬節は断食はともかくとしても、より摂生が求められ、信仰上のナニヤラの目標などを込めて、例えば・・・

酒断ちとか・・・

昼メシ抜きとか・・・

お菓子禁止とか・・・

ゲーム禁止とか・・・

何かしたら?という話は出てくる。だが、ワガハイは通常営業である。多少、間食を控えようとする程度だろうか。あまり極端なコトをすると体調が悪化するかもしれない。日々の生活リズムを変化させない方が無難なのだ。

だが、現実は頂き物多く、捨てるのも勿体ないし、賞味期限のコトはあるし・・・というコトで食べる。

まあ・・・福砂屋のカステラは有り難い。甘いけれど変な香味が感じられないので。

原材料名:鶏卵(国産)、砂糖、小麦粉、水あめ

ま、そりゃあそうでしょう。そういう材料だ。ワガハイが自宅で作るとしても、同じ材料になる。ひょっとしたら水あめは用いないかもしれないが、水あめによってしっとり感が出るからねぇ。

(グラニュー糖ではなく、上白糖を使えばシットリ感は出るけど。水あめはいらないな。)

好みとしては、もう少しドライな食感の方がありがたいが、それだとカステラっぽくならないかな。

 

妻が知人の通夜から帰宅した。手にしていたのは・・・

文明堂の裏ラベル

なんか、またカステラだ。思えば文明堂ってしばらくぶり。というコトで、案外楽しみな感じで袋を開けて早速頂く。

?????

・・・なんですか?この微妙~~違和感は??

【原材料名】鶏卵(国産)、砂糖、小麦粉、水飴、蜂蜜、還元水飴、植物油脂、麦芽糖水飴、清酒、でん粉、粉末油脂(乳成分を含む)、醤油、発酵調味液、大豆粉/加工デンプン、乳化剤、膨張剤、調味料(有機酸)

いろいろ入っているのねぇ。「水飴、蜂蜜、還元水飴、麦芽糖水飴」って、そんなにいろいろ使わないといけないかねぇ?

コストも絡んでくるんだろうが、なんだかワケ分からん香味になっているんだよなぁ。そして醤油がいかん!発酵調味液はけしからん!とどめは調味料(有機酸)だ。

用いている醤油の質もイマイチなんだろうか?和風テイストではなく、魚介テイストのような香味がほんの僅かに感じられてしまう。それはひょっとしたら鶏卵の問題かもしれないけれど。

だが、この点に関して「言われなければ分からない」と、妻は語った。言われればナルホド、と思うらしい。その程度の微細なコトなので気にする必要はないだろう。

(ダシマキ タマゴ の イメージがあるのだろうか?)

 

というワケで、カステラは福砂屋の方がありがたい。もちろん、文明堂が好みならば、それはそれで文句を言う気はない。好きなものを食べていればよい。

だが、少しは引き算してもイイんじゃないかなぁ・・・ま、ストレートなレシピだと差別化が難しい、カステラという菓子だとは思うけれど。

 

パータ ジェノワーズ pâte à génoises
全卵3個
ラニュー糖90g
薄力粉90g

いわゆるスポンジ。これが単独で極められたのが日本のカステラ。そもそもイタリアのジェノバという町の名前だから。それがフランスに渡ってフランス菓子に大きな影響を与えた。そして日本へはポルトガルルートで伝わり、長崎の地で様々な材料が加わって甘くてじっとりとしたお菓子になった。それは、どちらも16世紀のこと。

この変容ぶりが、ナンとも日本文化の特質を表しているよねぇ。でもまあ、お菓子である。シンプルなレシピだとしても贅沢品ではあるな。

 

あ、四旬節に摂生しすぎると、リバウンドが来るよ!

明けて今、馬鹿食いしてたらダメダメ!

 

ところで、春を前にした四旬節って、要は食糧備蓄が底をついてくるタイミングだ。摂生せずとも食物が少ないというのが、昔の事情でもあっただろう。

四旬節だからね。お漬物が一番のご馳走だから」と言って、白菜漬けばかりが大量に盛られた食卓っていうのが、昭和40年代にはあったからなぁ。祖母は大量に漬け込んでいたから。

 

※ アンリ2世(仏)がメディチ家のカトリーヌ(伊)と結婚したのが1533年。カトリーヌさんはイタリアン・シェフを連れてフランスにやってきた。そのコトでフランス料理は大変革を遂げた。つまり16世紀。ポルトガルから長崎に伝わったカステラの原型も、同じ16世紀と言われる。16世紀も面白いねぇ。