行きつけのスーパーマーケットで、殻付きの牡蠣が売られていた。産地は兵庫県海域と書かれていた。まあ、信頼していいだろうなぁ・・・。
アサリの産地偽装事件があったから、何につけても安易に信用しないけれど。
やや小ぶりな牡蠣で、値段的にも怪しいほど安い訳でもなく、かといって高い訳でもない。概ね妥当な金額と思われたので間違いないだろう。というコトで購入してみた。
調理法は蒸し。言うまでもなく、剥き身の牡蠣より美味だった。剥き身だとやっぱり味が抜けるんだなぁ。
「うまい!うまい!」と妻がうるさい。うまいのは分かったから落ち着いて食べよ!ってなもんである。
酒は上リンク先で書いた「北島 山田錦 純米 直汲み無濾過生原酒」だ。それはそれは牡蠣と恐ろしく相性ピッタリな酒だった。
後日、同じスーパーの売り場で同様の牡蠣を見つけた。今シーズン、もう一回位は賞味したい牡蠣だなぁ・・・というコトでひとパック購入した。そして以下リンク先で書いた「北島 燗ガエル 睦月ver. 生酛 純米 渡船 100% 使用」とともに味わった。これもまた、上等な味わい深い時間となった。
だが、牡蠣との相性は「北島 山田錦 純米 直汲み無濾過生原酒」の方が、より鮮烈な美味さを味わえた。「燗ガエル」だと、ややその香味の穏やかさで、牡蠣の力に押され気味になってしまうだろうか?
牡蠣に合わせる酒っていうと、「シャブリと牡蠣」ってなモンで、こんなの言うのも恥ずかしいほどの常套句だが、要するに酸の量と質が要だと思う。牡蠣にレモンをかけるように・・・あればワガハイ的にはスダチが好きだけど・・・やっぱりちょっと酸が欲しくなる。ポン酢という人もおられるが、ポン酢は既製のモノだとワガハイは好きではないから、自家製となるけれど。
いっそのこと、上等な黒酢を数滴っていうテもあろうか?今回は試さなかったケド。
醤油は用いない。うまみがありすぎるからねぇ・・・鮮度落ちしているならば醤油もアリだけど。
ところで、ワガハイは子供の頃から牡蠣と言ったら三陸産だった。それは遠縁が三陸で牡蠣養殖をやっていたから送ってくれたし、親も三陸産の牡蠣を見つけると喜んで買ってきた。広島産を食べるコトもあったが、やっぱり「三陸」だねぇ、と家族一同が三陸贔屓だった。
ま、間違いなく三陸の牡蠣は素晴らしい。
「こりゃあ。唐桑だろ?」
「これ、志津川じゃね?」
なんて感じで産地当てをしていた時もあった。鮮度さえ良ければ、牡蠣の香りが違うのだ。
広島産は、近所の魚屋さんから購入してきたのだから、広島のどの海域なのか?までは分からなかったし、そもそも広島の海の香りを知らなかった。そんなコトもあって、広島の牡蠣がまずいというワケではなく、今一つ食べていてリアリティがなかった。
そりゃあ、兵庫県海域って言ったって、兵庫の海辺に立ったことって「須磨」や「垂水漁港」しかないからなぁ。それは牡蠣の養殖を行える海域ではないだろう。おそらくもっと岡山県よりの・・・相生とか赤穂の辺りではないだろうか?
便利だねぇ・・・グーグルで見てみると、牡蠣筏と思われるものがたくさん見える。こりゃあ、この季節にこの辺りに出かける機会があったら忘れずに牡蠣食べに行こう!
九州では糸島も凄いだろうなぁ。ワガハイ、糸島に用があった時はシーズンオフで、閉まっている牡蠣小屋を眺めて帰ってきたから。それにあの海に浮かぶ牡蠣筏を見ていると、いい牡蠣だと思うなぁ。風景も素晴らしいし。
だが、豪語できるほどに牡蠣を食い尽くしているワケではないが、ワガハイの経験では、能登で頂いた牡蠣が最強なんである!
まあともかく、今シーズンにもう一回、食べるコトが出来たらいいんだがなぁ。
あ、ワガハイは生牡蠣は食べない。殻付きならば蒸すのが一番好きである。絶対に火を入れた方が美味だという嗜好なのだ。