こんな夢を見た・・・っていうのは夏目漱石の夢十夜だが、漱石を読んだっていつのコトだっただろう。本気で今、読み直してみたらナニガシカの発見はあるのだろうか?たぶん、未成年の頃では未消化に終わっていた世界に突入出来るかもしれない。
ただ・・・現在のワガハイでは、小説世界に没入するような体験はないから、冷静に読んで終えるだろう。
そう!没入感っていうのは全く味わえないようになった。それが一因なのか、ドラマも映画も見たいとは思わないし、音楽も積極的に聴かなくなった。
カラスがゴミを漁る様子を見ている方が面白い。その行動を見ていると、個体によって学習能力に歴然とした差があるコトが分かったりする。ヤツらはゴミ集積所巡りを日課のひとつとしているだろう。そしてAという場所で糧を得て、一晩経ったらBの場所へ行く・・・そういうルーティンとも思ってないだろうが、習慣のようなコトを身につけている、のではなかろうか?
そうして、たまたまゴミの収集日がズレたりすると、その順番が狂ってしまうワケだから・・・そうなると面白いのだ。長いことウロウロと集積所周辺で待ち続けている個体がいるかと思えば、サッサと別のトコロへ飛んでいってしまう個体もいる。
ヤツらにも縄張りはあるのかもしれないが、他の縄張りに入って行ったとしても、相手の行動パターンを外せばかち合うコトもなかろう。オコボレ頂戴も可能なのかもしれない。
でも・・・ず~~っと執着して待ち続けている個体もいたりする。こういう観察っていう程のモンではないが・・・面白いねぇ。
こりゃあ、漱石読み直しても、途中で放り出すかもしれない。
それで、今朝のこんな夢を見た・・・ってコトになるんだが、ブロッコリーの中を歩きまわって「ブロッコリー!ブロッコリーだ!」って言って喜んでいるという内容だった。まるで小さな虫になったような感じで、花蕾の隙間を彷徨っていたのだ。
それは、幸福な夢だった。
だが、その前に見ていた夢は地震で、タワマンの上層階でユサユサと大きく振幅する揺れの中で狼狽える感じだった。その揺れはブランコのように大きくなっていき、やがて建物はシナリにシナって弓なりになり、地上が迫ってくるようだった。「そんなコトは有り得ない!」と思って目が覚めた。
1995年1月17日、阪神淡路大震災。もうすぐ28年となるか・・・。
そんなニュースも増えるこの頃だから、地震の夢を見るのだろうか?
ワガハイ的には震度5というのが体験した地震の揺れでは最大だ。それはまだ震度5弱、5強という区別が無かった時代で、伊豆半島での地震だった。揺れの強度ではその体験が一番であり、揺れの時間の長さと揺れ幅では東日本大震災(ワガハイの居住する地域では震度4だったかな?)だった。
ダイレクトに罹災された方に比較すべくもない体験だが、それでも恐怖というのは心理に深く刻まれているだろう。節目には地震の夢を見るようだ。
でもまあ、ブロッコリーの夢も見たから、中和されて?気分の良い目覚めだった・・・というワケではなく、猛烈な寝坊となった。休日だからねぇ・・・気付いたら9時!
天気もイマイチだし、そういう日もあるだろう。
数日前に呑んだ「杉錦 キモト仕込 純米初搾り」は、穏やか!柔和!スムーズ!ココロ ホドケル オイシイ オサケだった。今季の新酒なのだが、川西屋酒造店のお仕事と違って杉井酒造さんは火入れである。たしか、杉井さんの酒に関する考え方に「日本酒は基本的に火入れ」というような話しがあったと記憶している。江戸の酒を現代的解釈で醸すコトを試みられているようにワガハイは理解している杉井酒造のお仕事だ。そういうスタンスもまた、イイねぇ。
使われた酒米や、酵母や、そういうスペックを気にするコトもなく、幅広い料理を引き立たせ、且つ香味にもたつく様子も全くなく、素晴らしい脇役なのだ。安心の新酒。
それでもトップクオリティを味わうならば、ワガハイは天麩羅は食わないが、洗練度の高い天麩羅ならば相当に美しい世界を引立たせる1本だと思う。
なんで天麩羅が駄目かというと・・・胡麻油使われるとアウト!アレルギーだからねぇ。若い頃は平気だったんだけどな。