乾燥する日々が続いていたが、雨が降っている。気温も高めで、予報では最高気温は16℃らしい。ニュースでは昨日13日午後に北海道の羊蹄山で雪崩が発生し、その雪崩に巻き込まれて女性一人が亡くなった。
バックカントリースキー・・・まあ、ゲレンデではないので「そんなトコロを滑るから雪崩に遭遇するのだ」という批判的な方もおられるかもしれない。
一応、ガイドがおられたらしい。だが、亡くなられた方はガイドのトレースとは少し離れたトコロを滑っていたらしい。
気温は平年より10℃ほど高く8℃で、雪崩注意報が出ていた。
NHKの情報を見ているんだが・・・ハッキリとした原因はまだ分からないみたいだ。
まあ・・・雪崩って幾つかの条件が重なって起こる。斜度、雪質、雪温、積雪量、そして降り積もり方(地層みたいになっているからねぇ)、気温と湿度・・・そういう地形や気象条件だけでなく、ソコに加わるショック・・・風なんかも影響するし、入山する人っていうのは雪面にアクションを与えるワケだから、その歩き方や人数、そして雪面の切り方っていうのも影響する。
雪崩るギリギリの条件では、大声を出すのが切っ掛けになる・・・というコトも冬山講座で聞かされた。
雪庇に注意しろ!っていうのは執拗に注意された。そして雪崩に遭遇したらスキー板はリリースして雪崩の中を泳げ!と言うんである。出来るだけ這い上がるように泳げって言うのだ。そして埋もれる場合は顔の前に呼吸空間を空けろ!ってぇ話しだ。
そんなコト、咄嗟に出来るかな?
滑落停止姿勢とか・・・一応、講習を受けたケド??
ワガハイ、冬山登山というか、それこそバックカントリースキーを始めるに当たって、八ヶ岳で講習を受けた。やっぱり危険性のあるコトだから独学はマズイと思ったのだ。20代前半の独身時代だったな。
結婚して山からは遠ざかった。なにせ妻が・・・箱根の金時山ハイキングでバテバテになったから、表丹沢の一座でも一緒に登るのを諦めた。
結論!元体操部は持久力がない。バランス感覚と瞬発力のみ!だ。
ワガハイのように、ただただ長距離散歩が趣味だった者の方が、持久力があったな。
それでも、群馬県の玉原高原に行ってクロスカントリースキーの板を付けて、トコトコ尾根まで上がった時は、遅れがちな妻を気長に待ちながらの楽しいライト感覚のバックカントリー体験だった。斜度の緩い場所を選んで、冬の木立や野鳥を見て、もの凄い青空だった。それは素晴らしい思い出だ。
信じられないほど太いヤマブドウの蔓とか・・・見つけたからねぇ。
まあ、こういう場所は林間だし、低木が絡んでいる積雪地帯だから雪崩は起こりにくいと言われているが・・・本格的は冬山訓練を積んでいない我々には、こういう条件が入山の限度だ。
羊蹄山での雪崩は、ワガハイの経験した条件よりも遙かにハードだろう。北海道の山歩きは経験がないし、地形に対する知識も乏しいけど。
この時期の雪崩といえば、その多くは表層雪崩だと思うが・・・なんか、温暖化だから全層雪崩の可能性もあるか?
もし、全層雪崩だったならば、温暖化は雪崩の常識を覆してしまっているかもしれない。そういうコトは起こっても不思議ではない気象になってきていると思う。調査の結果が報道されるか分からないが、気になる。なぜなら冬山の技術や装備が通用しなくなるかもしれないのだから。
亡くなられた方のご冥福を祈る・・・そして同行されていた方々の悲しみにも心寄せるものはある。
だが・・・どれ位の人数だったのか?外国人だというし、何らかのツアーってコトなんだろう。
ワガハイ的には、夏山でも大人数での行列ツアーって疑問?と考えているので・・・もし、そういう状態だったとしたら・・・無理があるんじゃなかろうか?と思う。
デリケートな雪面に、複数の人間が立ち入るのはど~なんだろうか?
バックカントリー・・・魅力的な世界なんだけどねぇ。そこはゲレンデじゃないから。